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Pウォーター Research Memo(3):「投資回収型ストックビジネスモデル」が特徴。利益成長期に入る
2020/6/22 16:03
FISCO
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*16:03JST Pウォーター Research Memo(3):「投資回収型ストックビジネスモデル」が特徴。利益成長期に入る ■会社概要 3. ビジネスモデル プレミアムウォーターホールディングス<
2588
>のビジネスモデルの特徴は、「投資回収型ストックビジネスモデル」である。ウォーターサーバーの原価やデモ販売の人件費、催事場代、販売店への販売手数料などの費用は先行して発生し、これを会社側が最初に負担する。1顧客を獲得するためのコストは36千円前後と試算できる(フィスコ試算)※。この先行投資を、その後数年かけて天然水の売上で回収していく。もちろん一定の解約が発生するため永遠には続かないが、解約率1.5%と仮定すると、60ヶ月目で40.4%(フィスコ試算)が継続する。定期配送契約を結ぶため、ストック利益(毎月の水代などから得られる収入から顧客維持コストや提供サービスの原価などを除いた利益分のこと)は安定して獲得できる。つまり単純化すれば、3.6万円の先行投資をして、毎月少しずつ投資分を回収し投資回収が終われば利益のみとなる。新規顧客を一気に増やす時期は赤字になるが、その後回収が進んでくると大きく黒字に転換するという事業特性である。2016年7月の経営統合以来、同社は新規顧客獲得のギアを上げて先行投資してきたが、2019年3月期はその成果として保有顧客数が拡大し損益分岐点を超えたために、利益がV字回復、2020年3月期はさらに利益が積み上がった。 ※2019年3月期の有価証券報告書より、販売手数料(5,939,189千円)、販売促進費(1,942,391千円)、給料手当(2,475,398千円)、合計10,356,978千円。月次開示速報より、2019年3月期の新規顧客獲得数287,572件から計算。 新規顧客獲得は月29千件ペース。解約率も抑制できており、保有顧客数が順調に積み上がる 4. KPI(重要業績評価指標)の推移 同社はKPI(重要業績評価指標)として新規契約件数及び保有契約件数を設定し進捗を管理している※。新規契約件数に関しては、2016年7月の経営統合を契機に平常月で16千件、2017年5月からは月26千件前後に加速した。2019年4月以降は月29千件ペースとさらにレベルアップ。ちなみに9月の新規契約件数が54,790件と飛び抜けて高いのは、同業他社からのOEM受注(約30千件)が要因である。宅配水の販売は、7月から8月の夏の時期に新規獲得がピークとなる。また大きなブースでの販促を行った月は大きく新規獲得が増える。 新規契約件数が順調に推移してきたことにより、保有契約件数は順調に積み上がってきた。2016年7月の経営統合時点で394千件だった保有契約件数は右肩上がりを続け、2020年3月末時点で1,002千件に達した。 保有契約件数を増加し続けることができた背景には、解約率の抑制も大きい。2018年3月期の上期に2%前後だった解約率は、2019年3月期初めからは1.5%前後で安定する(フィスコ試算)。これは、クレジットカード決済顧客を中心に顧客開拓を行うほか、契約後、決済手続きと並行して初回発送をしていた従来のやり方を改め、決済手続きが完了した段階で商品を発送する方法に変更した効果が出たものだ。また、同社が力を入れてきたプレミアムモールなどの取り組みも、満足度を高め、結果として解約を減らすことに貢献する。概算すれば、新規契約件数が月29千件、解約件数が月15千件(保有1,000千件、解約率1.5%と仮定)となり、月に14千件の顧客が純増する。これが、同社の顧客獲得力の実態である。 ※同社は、2017年3月期及び2018年3月期において、顧客基盤拡充のため新規契約の獲得を積極的に推進した結果、赤字を計上。先行投資期間の同社の成長推移を示す指標として、新規契約件数及び保有契約件数の月次開示を行ってきたが、収益基盤が整ったこと、また、保有顧客数の内訳が多様になってきていることで投資判断に誤解を招く恐れがあることから、2020年1月21日に同社は新規契約件数、保有契約件数の月次開示を終了すると発表。 (執筆:フィスコ客員アナリスト 角田秀夫) 《EY》
関連銘柄 1件
2588 東証スタンダード
プレミアムウォーターホールディングス
3,115
11/26 15:30
+30(0.97%)
時価総額 91,618百万円
ミネラルウォーターなど飲料水の製造・販売を行うプレミアムウォーターを中核とする持株会社。宅配水市場顧客数は160万件超で国内トップ。生産能力は月間約500万本。デモンストレーション販売等で新規獲得図る。 記:2024/09/01
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