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薬味多めで:インカムゲイン投資を行う際に必ず覚えておきたい高配当銘柄の特徴【FISCOソーシャルレポーター】

2020/1/28 18:00 FISCO
*18:00JST 薬味多めで:インカムゲイン投資を行う際に必ず覚えておきたい高配当銘柄の特徴【FISCOソーシャルレポーター】 以下は、フィスコソーシャルレポーターの薬味多めで氏(ブログ「個人投資家最前線」を運営)が執筆したコメントです。フィスコでは、情報を積極的に発信する個人の方と連携し、より多様な情報を投資家の皆様に向けて発信することに努めております。 ---- ※2020年1月22日7時00分に執筆 おはようございます。薬味多めでです。 私が中長期的に投資していく際に重要視しているポイントの一つに「インカムゲイン」があります。たとえば株式の場合、インカムゲインを得る上で注目したいのは企業の株主還元方針、つまり、株主への配当金や配当性向の目標値や連続増配期間などです。しかし、インカムゲイン狙いで高配当銘柄での資産運用を行う際には、高配当銘柄の特徴を抑えておく必要があると思います。 ■企業の成長フェーズを考える ここで一つ考えてみたいことがあります。高配当銘柄とは、どの様な企業でしょうか? 通常、企業は本業で稼いだ利益を、人材であったり設備であったり次の成長の為へと投資します。ここで得られた利益は、翌期にさらに大きな利益を積み上げていけるように、更に追加投資していきます。こうして企業は前期よりも今期、今期よりも来期と計画的に成長(規模の拡大)していけるように自己投資を行っていきます。利益を適切なタイミングで適切な場所へ再投資するのが、経営者にとっていちばん重要な仕事となるといえるでしょう。 例えば事業の成長段階を、1)創業期、2)成長期、3)成熟期、4)衰退期と4つに分けるとします。 創業期から成長期にかけては、新商品の開発·製造や市場獲得のための広告などで多くの資金を必要とするでしょう。期間内で生んだ利益のすべてを注いだり、場合によってはさらなる資金調達による追加投資を求めたりして事業の成長へ注力します。成長期に入ると収益性が高まってきます。時には、事業の成長速度に資金が追い付かない場合も起こってくるかもしれません。 成熟期を迎えると、収益性が高い状態で安定し、大幅な設備投資はとりあえず差し迫った必要性もないので、手元に残る資金が増えます(=フリーキャッシュフローが大きくなる)。衰退期に入ると売上高や利益高が減少していき、方針転換や事業再建策などを考える局面に立たされることになりますが、それまではおおむねフリーキャッシュフローがプラスの状態を維持することとなるでしょう。 フリーキャッシュフローをどう使うのかは経営者に委ねられます。今の事業に投資を続ける方法もありますし、M&Aで成長期の事業を買収することも出来ます。当然、株主に配当として還元していく方法もあります。 複数の事業を展開している企業だと、事業ごとに成長フェーズが変わってくるので、事業の成長フェーズと企業の成長フェーズを単純に直結はしづらいですが、単一事業で展開している企業は、事業の成長フェーズがそのまま企業の成長フェーズと捉える事ができます。よって、高配当銘柄と言われる銘柄は、成熟期から衰退期にあてはまる企業の場合が多くあると考えられるのです。 ■投資した高配当銘柄は成長期なのか?それとも衰退期なのか?を考えよう 上記のように考えると、高配当銘柄は、成長期に入っていて利益を株主に還元することが「投資効率が良い」と判断している企業であるともいえます。セクターを分散して配当利回りの高い銘柄に投資をしていても、実は、企業の成長フェーズという観点からは衰退期にさしかかった企業だけに集中投資してしまっている可能性もあります。 もちろん、成長期にいる企業がどれくらいの期間で衰退期入りするのかなんて予想することは出来ません。また、衰退期に入ったからと言って、すぐにあたふたする必要もないかもしれません。ただし、衰退期に入った企業の収益はじわじわと落ちていき、いずれ株価の下落や減配につながってくるでしょう。 そう考えると、早めに手を打っていくためにも、「自分が投資した高配当銘柄が成長期の企業なのか?それとも衰退期の企業なのか?」という観点を取り入れ、日々の情報収集をしていく必要があるかもしれませんね。 毎日執筆中のブログでは、チャート画像付きで株式市場で注目されているテーマ株や個別株などの分析を行っています。 一度ブログの方も覗いて頂けますと幸いです。 ---- 執筆者名:薬味多めで ブログ名:個人投資家最前線 《SF》