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ジェイ・エス・ビー Research Memo(3):不動産賃貸管理が事業の柱、高齢者住宅事業なども展開

2020/1/23 15:03 FISCO
*15:03JST ジェイ・エス・ビー Research Memo(3):不動産賃貸管理が事業の柱、高齢者住宅事業なども展開 ■ジェイ・エス・ビー<3480>の事業概要 1. 不動産賃貸管理事業 同社グループは、主に学生を対象としたマンション(以下、学生マンション)の企画提案、竣工後の建物の賃貸運営及び管理業務を行っている。同事業は2019年10月期の売上げで全体の93.4%、利益面では96.8%(一般管理費等の調整額控除前の構成比)を占め、グループ事業の柱である。管理戸数は66,064戸に上り、内訳は借上(入居状況にかかわらず、オーナーに対して毎月一定額の家賃を支払う運営方式)物件34,438戸、管理委託(オーナーにとって、入居実績がそのまま収入となる運営方式)物件29,270戸、自社所有物件2,356戸となっている。 年々変化する顧客のニーズを確実に捉えたマンションを開発することで、直近5期連続で99.9%の高い入居率を維持している。竣工後の建物管理や入居者へのきめ細かな同社独自のサービスが評価されていることが、年々管理戸数は増加しながら、ほぼ満室状態を維持できている理由だろう。少子高齢化が叫ばれ続けているなか、大学・短期大学への進学率上昇に伴い学生数が増加傾向にあることや、特に近年は女子学生数の増加により、セキュリティ設備が充実した学生マンションへの需要が高まっていることなど、市場環境も同社グループの事業展開を後押ししている。 同社の学生マンションは入居者のほとんどが学生であり、セキュリティが厳重、設備が充実しているなどの特長がある。一般マンションでは提供できない「安心感」「サービス」が同社の学生マンションの強みである。また、時代のニーズに即した物件を開発する「企画・開発・提案力」、全国ネットワークと多彩なメディアを駆使した「募集力」、迅速かつきめ細かなサポートができる「管理力」など、同社の強みを活用した一気通貫サポート体制によって、物件開発数の増加や高入居率が実現していると言えるだろう。 企画・開発・提案力では、プロの目でエリアを厳選し、独自のノウハウを活用したプランニングとサービスなどにより、学生などの入居者に「安心、安全、快適」な住まいを提供する一方、不動産オーナーには安定的な収益を提供している。また募集力では、北海道から沖縄まで全国30都道府県にまたがるネットワーク、全国の大学生協や大学との提携、インターネットサイトなど、自社による様々なリーシング(賃貸の不動産物件に対してテナント付けを行うこと)力を有していることが、高入居率の達成と管理戸数及び提携校・募集協力校の増加の好循環を実現しているようだ。さらに管理力では、管理の経験とノウハウが、入居者と不動産オーナーの双方に対して高い顧客満足度を実現する結果となっている。 同社が開発・運営している最近の事例としては、学生・単身者マンションでは、アリエッタ綾瀬(東京都足立区、全48室)、ウィンスロップ新潟大学前(新潟市西区、全29室)、ラピーヌ近大前(東大阪市上小阪、全39室)、ルネサンスコート九大前(福岡市西区、全52室)などがある。また、食事付き学生マンションでは、学生会館ルーチェエルム(札幌市北区、全149室)、学生会館Uni E'mealナゴヤドーム前(名古屋市東区、全77室)、学生会館Uni E'meal 京都高野(京都市左京区、全117室)、学生会館Uni E'meal山口大学前(山口市平井、全97室)などがある。 2. 高齢者住宅事業 同社が将来の主力事業の1つとすべく注力している分野であり、2017年10月期より黒字化を達成した。同事業は2019年10月期には売上げで全体の5.4%だが、利益は3.3%(一般管理費等の調整額控除前の構成比)を占めるにとどまる。新たに傘下に収めた場合には、人件費等が先行するために、黒字化するまでに1年半程度かかるためである。ただ、超高齢社会の進行を考えれば、今後の事業拡大・収益貢献が期待される部門である。2019年10月期は、管理戸数597戸(前期比60戸増)、管理棟数13棟(同3棟増)、入居率88.6%(同6.9ポイント減)となった。 高齢者向け不動産賃貸管理業務では、同社が不動産オーナーに対して主としてサービス付き高齢者向け住宅による不動産の活用を企画提案し、竣工後の運営業務を受託している。主に同社が一括借上を行い、借主に転貸する方式である。また、介護サービス事業として、訪問介護、通所介護、居宅介護支援、定期巡回・随時対応型訪問介護看護などの事業を運営している。同社が受託・運営するサービス付き高齢者向け住宅の入居者のほか、一部、近隣住民なども対象にサービスを提供している。 3. その他の事業 その他の事業には不動産販売事業、学生支援サービス及び日本語学校事業等、様々な事業を含むが、2019年10月期では、売上で全体の1.2%、利益で-0.1%(一般管理費等の調整額控除前の構成比)を占めるに過ぎない。売上高・利益のシェアは小さいが、主力事業に対する後方支援的な位置付けを担っており、主力事業とのシナジーを考えれば、必要な事業と言えるだろう。 不動産販売事業では、販売用不動産として取得した土地、マンション、商業ビルなどの不動産を、第三者に売却している。現在は市況が活性化しているものの、中期的な動向は不透明なことから、不動産売買の仲介業務に注力している。また、学生支援サービスでは、学生の採用を目的とした企業説明会の開催の企画やサポートなどを受託している。学生に対しては、企業説明会や就職セミナー情報の提供や、アルバイト情報の提供、インターンシップの支援も行っている。さらに、日本語学校事業では、外国人留学生向けの日本語学校の運営のほか、生活サポートとして同社管理マンションを学生寮として活用している。 (執筆:フィスコ客員アナリスト 国重 希) 《MH》
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学生用マンションの企画開発から運営・管理までを一括で行う。高齢者住宅も。転貸入居が増える2Qが繁忙期。23.10期通期は2桁増収増益。24.10期は大幅最終増益計画。株式譲渡に伴う特別利益の計上を見込む。 記:2024/01/27