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クオールHD Research Memo(8):3事業で中期目標の売上高3,000億円、営業利益250億円を目指す

2019/12/13 16:10 FISCO
*16:10JST クオールHD Research Memo(8):3事業で中期目標の売上高3,000億円、営業利益250億円を目指す ■中長期の成長戦略と進捗状況 1. 中期成長戦略の全体像 クオールホールディングス<3034>が掲げる中期目標とそれに向けた成長戦略は従来から一貫しており特段変更はない。 中期的な計数目標としては、売上高3,000億円、営業利益250億円という業績目標を掲げている。それを形成する事業ポートフォリオとしては、現状の保険薬局事業とBPO事業の2つに新規事業を加えた3つの事業セグメントで構成することを従来から示唆してきた。前回レポート(2019年6月25日付)の段階では、新規事業の具体的内容が医薬品製造販売事業であることまで公表されていたが、その後、第2四半期中の2019年8月に、同社は藤永製薬を子会社化して医薬品製造販売事業の第1歩を踏み出した状況にある。 保険薬局事業については1)戦略的出店による規模の拡大と、2)既存店の価値創出、の2つの軸で臨む方針で、この点も従来から変更はない。しかしながら事業環境が大きく変わるような変化が出てきており、(結果的に大筋では変更はないとしても)ビジネスプランを一旦見直す作業が必要になる可能性もある。 一方、BPO事業は、その営業利益率が保険薬局事業を大きく上回っており、この収益性の高さを維持しながら、中核の事業会社であるアポプラスステーションの事業を戦略的に拡大し成長を目指す方針だ。製薬会社が正社員MRからCMRへの切り替えを進めることに象徴的なように、事業環境としては追い風が吹いており、それが中期的にも継続するとみられる。その風を確実にキャッチするのはもちろんだが、業界トップ企業としての強みを活かしてトレンドをリードするプロアクティブな施策を打ち出して成長スピードを加速することを期待したい。 新規事業である医薬品製造販売事業については、藤永製薬の子会社化で第1歩を踏み出したのは大きな前進だ。しかし、中期目標で掲げる数値(売上高300億円、営業利益85億円)の実現には到底足りない。藤永製薬をモデルケースとして育成すると同時に、スピード感と規模感を併せ持った同社なりの事業モデルの確立と、更なるM&Aも含めた業容の一段の拡大策に、早急に取り組むことが期待される。 以下ではそれぞれの事業セグメントの成長戦略と進捗状況について述べる。 (執筆:フィスコ客員アナリスト 浅川裕之) 《SF》
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保険薬局を全国展開するクオールを中核とする持株会社。薬局事業が主力。店舗数は940店舗超。後発医薬品等の製薬事業、BPO事業も展開。第一三共エスファを子会社化。薬局事業ではM&Aや新規出店で規模拡大図る。 記:2024/10/11