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BS11 Research Memo(3):中期経営計画目標の達成時期や基本戦略の一部を見直し

2019/11/28 15:03 FISCO
*15:03JST BS11 Research Memo(3):中期経営計画目標の達成時期や基本戦略の一部を見直し ■中長期成長に向けた取り組み 1. 中期成長戦略の概要 日本BS放送<9414>は3ヶ年中期経営計画を策定し、それをメルクマール(指標、道標)に、中長期にわたる持続的成長を実現するべく取り組んでいる。直近では2018年8月期−2020年8月期の3ヶ年中期経営計画を策定し、最終年度の2020年8月期において大きな区切りとなる売上高150億円を達成することを目指してきた。しかしながら、前述のように同社の2019年8月期は放送事業から成る個別業績が前期比減収となり売上高は11,792百万円にとどまった。この結果を受けて、「現行中期経営計画最終年度である2020年8月期に放送事業で150億円の売上高」という従来からの目標は、その達成時期を見直すこととなった。また、その実現に向けた基本戦略「4つの“力”」と重点施策「5本の矢」についても見直しを行った。 見直しの内容は、まず売上高150億円の達成時期は2年先送りして2022年8月期へと変更した。現在までの進捗状況や足元の収益水準に照らすと、現実的な目標と言えよう。ただし、2019年8月期実績を発射台として3年間で30億円を超える増収となるため、決して容易な計画ではないこともまた事実だ。 基本戦略の「4つの“力”」については、名称こそ従来のものが維持された形となっているが、内容が変わっている。かつては「企画力」「キャスティング力」「マーケティング力」「プロデュース力」の4つがその内容であり、それぞれの連関性、ひいてはその実効性についてはもう1つ曖昧な印象があった。新しい「4つの力」では「マーケティング力」「企画力」戦略構築力」「実行力」がその内容となっており、いずれも番組作り及びその販売という一連の流れに沿って互いに連関したものとなっている。この4つの要素を個々の番組ごとに検証して次の番組作りに生かす、いわゆる「PDCAサイクル」を回す作業が、従来に比べてやりやすくなると弊社ではみており、良質な番組作りへの実効性も高まると期待している。 重点施策「5本の矢」は、今回「Value 7」へと名称を変えた。数字の変化が示すように業績拡大に向けた重点施策の項目数が従来の5つから7つに増加した。変更内容は、従来の5つはそのままに、“独立TV局の強みを最大限に活用”と“放送周辺事業の新規開発と増強”の2つが追加されたというものだ。 “独立TV局の強みを最大限に活用”の具体的な例としては、同社が知名度・認知度向上のために行う広告出稿が挙げられる。系列に影響されることなく、最も有効性の高いメディア(地方紙等)に、最適なタイミングで出稿し、広告効果の最大化を追求することが出来る。 “放送周辺事業の新規開発と増強”が意図するのは、コンテンツ(自社制作番組)の二次利用(航空会社など外部への販売)の推進、アニメ派生イベントの強化、ネット配信事業の推進・強化などだ。番組の質的向上の進展と二次利用の推進はすでにポジティブスパイラルを形作り始めているため、今後、この動きがどのようなスピード感で拡大していくのか大いに注目される分野だ。 BS放送事業者としての同社にとって、その根幹をなすのは番組であり、基本戦略「4つの力」や重点施策「Value 7」は“良質な番組を作り、それを業績の成長につなげる”という目標の実現のための方法論だ。より根本的な番組作りの理念の部分については、“ターゲットの明確化”と“オリジナリティ(独創性)”の2つを最重点テーマに掲げている。弊社では、今回の中計経営計画の修正のなかで、最も重要なところはここではないかと考えている。後述するように、同社は良質な番組作りに一貫して注力しており、その成果は目に見える形で表れてきている。しかしそうした良質な番組を収益化する点では当初の想定よりも遅れているのが現状だ。同社がこの点を改善することに意識を高めたことが番組作りに関わる2つの理念に表れているというのが弊社の見方だ。 以下では、成長戦略の中でも特に重要と弊社が考えるポイントについて、これまでの進捗状況や今後の取り組みのポイント等について述べる。 (執筆:フィスコ客員アナリスト 浅川裕之) 《MH》
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ビックカメラ傘下の無料BS放送局。子会社で児童書の出版も。タイム収入は通販枠の強化・拡充により堅調。スポット広告収入が足踏み。アニメ強化に向けた費用増は重し。配当性向4割目安。コンテンツ価値の最大化を図る。 記:2024/07/31