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KADOKAWA Research Memo(1):2020年3月期はWebサービス事業の収益改善効果で利益がV字回復

2019/7/5 15:31 FISCO
*15:31JST KADOKAWA Research Memo(1):2020年3月期はWebサービス事業の収益改善効果で利益がV字回復 ■要約 KADOKAWA<9468>は、大手出版社の(株)KADOKAWAと日本最大級の動画サービス「niconico」を運営する(株)ドワンゴが2014年10月に経営統合して誕生した総合メディア企業である。出版事業、映像・ゲーム事業、Webサービス事業を中心としたメディアミックス戦略を展開。2019年7月より純粋持株会社体制から事業持株会社体制に移行し、社名を(株)KADOKAWAに変更した(現、KADOKAWAは(株)KADOKAWA Future Publishingに社名変更し、出版物の製造・物流子会社を束ねる中間持株会社となった)。 1. 2019年3月期業績 2019年3月期の連結業績は、売上高が前期比0.9%増の208,605百万円、営業利益が同13.9%減の2,707百万円と増収減益決算となった。電子書籍・電子雑誌の高成長が続いたほか、アニメ等の海外ライセンス販売拡大、並びに2019年3月に世界同時発売されたアクションアドベンチャーゲーム「SEKIRO:SHADOWS DIE TWICE(以下、SEKIRO)」が大ヒットし収益に貢献したが、「niconico」を中心としたWebサービス事業の収益悪化が減益要因となった。また、親会社株主に帰属する当期純利益もドワンゴの固定資産等の減損損失計上により4,085百万円の損失(前期は1,038百万円の利益)となった。 2. 2020年3月期業績見通し 2020年3月期は売上高で前期比4.0%増の217,000百万円、営業利益で同99.4%増の5,400百万円、経常利益で同47.4%増の6,200百万円、親会社株主に帰属する当期純利益も3,800百万円の黒字に転じる見通しだ。ドワンゴで実施した収益構造改革の効果で、Webサービス事業の営業利益が300百万円(前期は2,576百万円の損失)と急回復することが主因だ。また、「SEKIRO」の販売が足下も好調を持続しており、2019年7月に公開される長編アニメ映画「天気の子」※の原作本も映画公開に合わせて発売される。 ※2016年に記録的大ヒットとなった「君の名は。」を手掛けた新海誠監督の最新作。今回は海外での映画公開や翻訳出版も速やかに刊行する予定になっているため、映画がヒットすればメディアミックス戦略による収益貢献も期待される。 3. 今後の成長戦略 同社は今後の事業戦略として、1)赤字が続いているドワンゴの再建、2)グループ全体のデジタルトランスフォーメーションの実践による業務効率向上、デジタルCRMの強化によるコスト競争力、生産性向上、3)競争力の源泉となるIP創出力の強化とメディアミックス展開力の強化、4)生産・物流プラットフォームの革新等に取り組んでいく方針だ。このうち、ドワンゴについては事業の集中と選択、組織の再編を実施し、今後はアライアンス戦略や収益ポートフォリオの多様化に取り組むことで「niconico」の収益化を目指して行く方針となっている。ドワンゴの再建に加えて、同社の強みであるIP創出とメディアミックス展開を進め、IP事業のグローバル展開・収益力を強化していく。 ■Key Points ・2019年3月期は売上過去最高を更新するも、ドワンゴの収益悪化により親会社株主に帰属する当期純利益は赤字に転じる ・2020年3月期は自社IPによるメディアミックス戦略を継続、Webサービス事業は事業構造改革により3期ぶりの黒字転換を目指す (執筆:フィスコ客員アナリスト 佐藤 譲) 《ST》
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出版大手。旧KADOKAWAとドワンゴが経営統合して発足。映像制作やゲーム開発、グッズ販売なども手掛け、コアファンを抱えるIPを多数保有。出版セグメントで国内市場縮小の影響もあり、3Q累計は利益足踏み。 記:2024/02/09