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三機工業 Research Memo(1):建築設備工事、プラント工事の総合エンジニアリング会社

2019/7/4 15:01 FISCO
*15:01JST 三機工業 Research Memo(1):建築設備工事、プラント工事の総合エンジニアリング会社 ■要約 三機工業<1961>の主要事業は、オフィスビル、学校、病院、ショッピングセンター、工場、研究施設などの建築設備及びプラント設備の企画・設計・製作・監理・施工・販売・コンサルティングなどであり、同社の強みは、多岐にわたる事業を横断的に融合させる総合エンジニアリングと90年余の実績から培われた高い技術力や信用力である。 1. 2019年3月期:売上高24.8%増、営業利益は61.3%増で100億円超 2019年3月期の業績は、受注高217,096百万円(前期比13.6%増)、売上高212,314百万円(同24.8%増)、売上総利益31,684百万円(同26.4%増)、営業利益10,637百万円(同61.3%増)、経常利益11,204百万円(同50.7%増)、親会社株主に帰属する当期純利益9,046百万円(同131.6%増)となり、中期経営計画“Century2025(Phase1)”の計画値を上回った。次期繰越高も149,495百万円(前期末比3.3%増)と高水準を維持した。引き続き好調な事業環境に加え、継続的な原価管理の徹底、現場サポート体制の強化などから売上総利益率は前期比0.2ポイントアップの14.9%となった。 2. 中期経営計画“Century 2025”Phase2を推進 同社は創業100周年に向けた10年間の目標として2016年3月に長期ビジョン“Century 2025”を発表している。この計画の最初の3年間を“Century 2025”Phase1とし、その定量的目標を最終年度の2019年3月期に売上高1,950億円、営業利益75億円としていたが、既にこの目標は達成された。これに続き同Phase2を発表したが、3つの重点施策はPhase1の継続であり大きく変わっていないが、これに「財務・資本政策とESG方針の開示」、「情報発信力の強化」が追加された。また定量的な経営目標は2022年3月期に経常利益率5.0%以上、年間配当金60円以上、自己株式取得500万株以上(2020年3月期から3年間)、総還元性向70%以上、ROE8.0%以上(最終年度)を掲げている。 3. 2020年3月期の業績予想 進行中の2020年3月期の通期業績は、受注高190,000百万円(前期比12.5%減)、売上高200,000百万円(同5.8%減)、営業利益8,800百万円(同17.3%減)、経常利益9,000百万円(同19.7%減)、親会社株主に帰属する当期純利益6,200百万円(同31.5%減)と予想されている。2019年3月期決算が突出した水準だったことから前期比で減益の予想となっている、中期経営計画(Century 2025)の当初計画に沿った予想数値であり、懸念される内容ではない。手持ち工事高が豊富であること、同社を取り巻く建築設備業界は依然として活況であることを考えれば、この目標達成は十分可能である。 4. 今後は年間配当を60円以上、さらに500万株の自社株買いを目標 同社は、これまでの安定配当や近年の増配に加え、自社株買いなど積極的な株主還元を実施している。2018年3月期は15円の特別配当を加えて年間配当35.0円(配当性向55.5%)を行ったが、2019年3月期は20円の特別配当を加えて年間60.0円(配当性向40.0%)を実施した。今後は、年間配当を60円以上とし、状況に応じて自己株式の取得も積極的に行うこと(今後3年間で500万株程度)を目標している。このような同社の積極的な株主還元策は評価に値するだろう。 ■Key Points ・三井系の国内トップクラスの建築設備工事会社。利益率改善策を実行中 ・2020年3月期は減益予想だが、中期経営計画に沿った予想であり、懸念は不要 ・株主還元に前向き。年間配当60円以上、今後3年間で自己株式500万株の自己株式取得を目標 (執筆:フィスコ客員アナリスト 寺島 昇) 《MH》
関連銘柄 1件
1961 東証プライム
2,955
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時価総額 161,523百万円
三井グループの設備工事会社。1925年創立。空気調和設備、防災設備、電気設備等の構築を行う。虎ノ門ヒルズなどで実績。機械システム事業、環境システム事業等も。政策保有株式の縮減進める。コア事業の強化図る。 記:2024/10/06