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三城HD Research Memo(3):老舗のメガネ小売会社:新業態店舗で業績復活目指す

2019/6/19 15:03 FISCO
*15:03JST 三城HD Research Memo(3):老舗のメガネ小売会社:新業態店舗で業績復活目指す ■会社概要 2. 事業概要 (1) 店舗の形態及び平均客単価 三城ホールディングス<7455>は、店舗数で国内最大級のメガネ類の小売業者である。国内店舗の形態は大きく分けて、同社にとっての主力業態である「パリミキ」と「メガネの三城」(通常店)、百貨店を中心とした店舗展開をしている「金鳳堂」であり、パリミキとメガネの三城の店舗は同じ形態であるが、パリミキの店舗のほとんどは東京及び関東圏に、メガネの三城は主に関西圏に展開している。さらに欧米、中国、東南アジアなど海外にも展開しており、2019年3月期の売上高(比率)は国内が43,357百万円(87.3%)、海外が6,331百万円(12.7%)となっている。 店舗の平均面積は約150平方メートルでほとんどは販売用の商品陳列に使用している。約1,000組の在庫を置き、店員数は3~4名で運営している。平均組単価(2019年3月期平均)は、全店で31.3千円となっており、百貨店内店舗(主に金鳳堂)では104.1千円となっている。 (2) 店舗数 店舗数(2019年3月期末)は国内が741店(うち106店がフランチャイズ)、海外が138店(中国49店、韓国46店、その他アジア29店、その他欧米14店)となっている。国内のうち、パリーミキ及びメガネの三城が720店、金鳳堂が20店、その他1店となっており、それぞれ立地場所により郊外型、ビルイン型、テナント型などがある。ほとんどの店舗が賃貸借物件によるもので、自社所有店舗は少ない。海外店は基本的に通常店の形態である。 (3) 商品別売上高比率 国内の商品別売上高比率を見ると、レンズとフレームが約73%を占める。商品の平均粗利率は、70%ほどであり、主力商品であるフレームとレンズは平均より高く、サングラスなどその他の商品は平均より低い。ただし、今後の新店舗ではサングラスの売上増が期待できることから、今後はサングラスの売上比率が上昇する可能性がある。 (4) 商品の主な仕入先 商品の主な仕入先は、金額ベースでは国内メーカーの比率が高いが数量ベースでは海外メーカー(主に中国)が高くなっている。商品の約80%近くは同社が独自に企画・設計したプライベートブランド(PB)だが、百貨店店舗では著名なデザイナーブランドなどが多いことから、PBの比率は低く90%以上がナショナルブランド(NB)となっている。また今後は、日本製の優れた商品を広めていくことを目標に“Made in JAPAN project”をおしすすめており、PB商品のブランド力を高めることで比率が増えていくと見られている。 3. 競合、特色、強み メガネの国内市場は約4,000億円と推定されており、同社のシェアは約8.2%で業界第3位(第1位は(株)メガネトップ、2位は(株)JIN)である。しかしメガネの小売市場では依然として小規模の家族経営店や数店だけのチェーン店も多く存在し、同社を含めた大手10社のシェアでも50%ほどにとどまっている。その意味では国内には数多くの競合が存在すると言える。海外市場については統計等も不備であるため正確なシェアや競合は不明である。 そのような業界環境のなかで、同社の特色(強み)として挙げられるのは、専門的な知識を備えた経験豊富なスタッフが多いこと、高いブランド力、大手チェーンとしてのスケールメリット、上場企業としての信用力、強固な財務基盤などだろう。そのためメガネ店としての知名度は高く、多くのリピート顧客を抱えている。 しかし過去10年、Zoff((株)ゾフ)などの登場により日本のメガネ市場が低価格化にシフトするなかで、これらの強みの一部は「両刃の剣」として同社の「弱み」となってきた面も否定できない。そのため同社では、現在の強みを維持しつつも、今後は変えるべきは変えるとの方針から、新しい店舗戦略を打ち出している。特に重点的に出店を強化するのが、「エンターテイメント」、「ベルエポック」、「サーカス」、「ロッジ」、「メゾン」の5つの新コンセプト店舗だ(詳細後述)。 (執筆:フィスコ客員アナリスト 寺島 昇) 《MH》
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メガネ専門店チェーン「パリミキ」を中核とする持株会社。金鳳堂、メガネフレーム製造のクリエイトスリーなども傘下に持つ。東南アジアなど海外でも店舗展開。PB眼鏡フレーム、遠近両用レンズの拡充などに注力。 記:2024/07/28