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ダイナムジャパンHD Research Memo(1):ローコストオペレーションの徹底で営業増益を達成

2018/12/25 16:01 FISCO
*16:01JST ダイナムジャパンHD Research Memo(1):ローコストオペレーションの徹底で営業増益を達成 ■要約 ダイナムジャパンホールディングス<HK06889>は、店舗数で第1位の日本最大級のパチンコホール運営企業。チェーンストア理論に基づいて練り上げられてきたローコストオペレーションに強みと特長がある。また、顧客第一主義や情報開示、コンプライアンス経営の徹底など、質の高い経営を実践し、業界初の株式上場を果たしたパイオニア企業でもある。 1. ローコストオペレーションの強みを生かして営業利益の前年同期比40%増を達成 同社の2019年3月期第2四半期は、営業収入73,583百万円(前年同期比4.7%減)、営業利益12,268百万円(同40.7%増)と減収ながら大幅増益で着地した。厳しい経営環境が続くなか、同社は中期的な視点に立って経営基盤の強化に取り組んでいる。具体的には、売上拡大策では低貸玉営業や射幸性に頼らない顧客目線での店づくりであり、運営面ではローコストオペレーションの徹底だ。営業収入は結果的には前年同期比減収となったが総体的にその幅は小さく、営業利益においては機械費を初めとして各種費用の低減に努め、前年同期比40%増益を達成した。 2. 中長期の成長戦略は不変。店舗、オペレーション、財務等あらゆる方面で備えを強化 同社の中長期の成長戦略は店舗数の拡大と既存店の客数増加の2つの軸で構成されている。この基本戦略は不変であるが、事業環境の厳しさは依然として継続しているため「攻め」よりも「守り」を固めることに注力している。2019年3月期第2四半期は、営業面では店舗拡大よりも低貸玉営業の強化と地域ごとの販促策を地道に推進し、来店客数増加に努めた。経費面では2018年2月に施行された新出玉規制を念頭に、遊技機の効率的使用に注力し、新台購入数の削減やPB機利用拡大などを通じて機械費の大幅な削減を行った。さらに財務面では、店舗更新投資を着実に継続する一方で借入金の返済も進め、現預金の増加と合わせて将来への備えを一段と充実させている。 3. 新規事業として航空機リース事業への参入を発表 同社は新規事業として航空機リース事業への参入を発表した。世界の航空旅客数の伸びが続いているのは良く知られたところだ。航空機リース業界はこうした現状を背景に成長が続いており、同社は新規事業として参入を決定した。ビジネスモデルは、流動性が高い“ナローボディ”と呼ばれる中型機を中古で購入してリースを行うことが基本となっている。今後3年間で20機程度を購入することを当面の目標としている。航空機リース事業は同社にとっては初めての取り組みであるが、外部アドバイザーの活用や人材の外部登用、ターゲット市場の絞り込みなどを通じてリスク軽減を図り、早期の安定経営実現を目指す方針だ。 ■Key Points ・店舗網拡大による成長戦略は不変。2021年1月末の新規則対応機への全面更新に向けて体制整備に努める ・PB機の共同開発体制と新分析モデルの構築、顧客から支持される遊技機購入による利益最大化の実現に挑む ・航空機リース事業への参入を発表 (執筆:フィスコ客員アナリスト 浅川 裕之) 《MH》