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日本トリム Research Memo(2):家庭用医療機器メーカーからメディカルカンパニーへの移行

2018/12/10 15:02 FISCO
*15:02JST 日本トリム Research Memo(2):家庭用医療機器メーカーからメディカルカンパニーへの移行 ■会社概要 1. 会社概要 日本トリム<6788>は、電解水素水整水器販売を主軸とした事業を展開しており、整水器市場において2017年度版の調査で64.5%のシェアを獲得している。世界に先駆けて水が持つ機能に着目し、国内外の大学や研究機関との産学共同研究により電解水素水の新たな可能性(機能)を追求している。整水器による飲用電解水素水の提供は、家庭用から飲食店などの業務用、さらに健康経営に取り組む企業へと広げている。血液透析へ応用した『電解水透析』や、農作物の灌水・散布に利用した『還元野菜』の栽培など、医療や農業分野への様々な応用を実現している。 医療関連事業としては、連結子会社群が再生医療などの先進医療関連事業を展開している。 2019年3月期第2四半期の売上高(7,900百万円)の事業別内訳は、ウォーターヘルスケア事業が92.4%(うち電解水素水整水器が54.5%、カートリッジが27.9%、海外子会社が5.9%、その他が4.2%)、医療関連事業が7.1%(再生医療関連事業が6.9%、電解水透析及びMGO測定が0.2%)であった。セグメント利益は、ウォーターヘルスケア事業が1,331百万円(売上高営業利益率18.5%)、医療関連事業が44百万円(同7.3%)であった。 2. 沿革 同社は、1982年に整水器の販売を目的として設立された。1983年に、厚生省から医療機器の承認を取得した自社製品を発売し、1990年には、高知県に自社工場を設立しメーカーとなった。整水器の事業は、グループで開発、製造、販売、アフターサービスの一気通貫した事業を展開している。また、子会社(株)トリムメディカル ホールディングスを通じて再生医療分野に進出し、さい帯血保管事業、国産細胞医薬品開発、医療関連装置の開発・製造販売を行っている。 同社の製造販売する電解水素水整水器は、家庭用管理医療機器である。1965年に、厚生省より医療用電解水製造装置が生成するアルカリイオン水(電解水素水)を飲用することで慢性下痢、消化不良、胃腸内異常発酵、制酸、胃酸過多に有効であることが認められた。1999年の日本医学学会総会で、アルカリイオン水は厳密な比較臨床試験により安全性、有効性の再確認がされた。2005年の薬事法改正後は、整水器は家庭用管理医療機器として認証を得ている。 2000年にJASDAQ市場で株式を公開し、2003年に東証2部、2004年に東証1部への上場を果たした。 3. グループ会社 同社は、電解水素水整水器の製造子会社(株)トリムエレクトリックマシナリーや取付け・アフターサービスなど顧客管理をする子会社(株)トリムライフサポートを持つ。また、農業など新規市場への参入に当たっては、業界の知見を持つ企業とのコラボレーションも進めている。 海外市場では、中国、台湾に整水器の販売子会社を設立している。また、インドネシアでは、ボトルドウォーターの製造販売を手掛ける合弁会社PT.SUPER WAHANA TEHNOが、売上高を伸ばしている。 2007年に東北大学と糖分解代謝物の受託測定及び電解水透析システムを販売する(株)トリム メディカル インスティテュートを産学共同ベンチャーとして立ち上げた。 先進医療分野では、戦略的持株会社である連結子会社のトリムメディカル ホールディングスの下に、国内シェアNo.1の民間さい帯血バンク(株)ステムセル研究所を擁する。2017年に入って、ヒト組織由来細胞の製品開発を行う新会社ヒューマンライフコード(株)を立ち上げ、また再生医療などに関連する医薬研究用機器及び医療関連機器の企画・開発・製造・販売を行うストレックス(株)と資本・業務提携した。 (執筆:フィスコ客員アナリスト 瀬川 健) 《MH》
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整水器メーカー最大手。電解水素水整水器等の製造・販売を行うウォーターヘルスケア事業が主力。電解水透析等の医療関連事業も。ステムセル研究所を傘下に持つ。スポーツ分野、美容分野の販路開拓は順調に進捗。 記:2024/06/11