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テックファム Research Memo(1):2019年6月期は新規事業・サービス開発のための先行投資期間と位置付け

2018/10/5 16:21 FISCO
*16:21JST テックファム Research Memo(1):2019年6月期は新規事業・サービス開発のための先行投資期間と位置付け ■要約 テックファームホールディングス<3625>は、モバイル関連のアプリケーションソフトやWebサイト等の開発から保守・運用サービスまでトータルソリューションサービスを展開するテックファーム(株)を中心に、自動車アフターマーケット向け業務支援システムを提供する(株)EBEや、米国カジノ市場向けに電子決済サービスの事業化を目指すPrism Solutions Inc.(以下、PSI)を傘下に置く持株会社である。 1. 2018年6月期業績は大幅増収増益に 2018年6月期の連結業績は、売上高が前期比24.7%増の5,822百万円、営業利益が同234.9%増の552百万円と大幅増収増益となり、過去最高業績を更新した。事業セグメント別では、主力のソフトウエア受託開発事業(以下、SI事業)が売上高で前期比32.0%増、セグメント利益で同99.3%増となり業績のけん引役となった。IoT・AI関連の売上が前期比2倍増と急拡大したことが要因だ。一方、自動車アフターマーケット事業は売上高が同12.9%増、セグメント利益が同16.3%減となった。新商品の開発・導入費用の増加により減益となったが、車検工程管理システムや部品・ガラス商向けシステム等の新商品の販売は約3億円と順調に伸びており、今後のシェア拡大による収益成長が期待できる状況となっている。 2. 2019年6月期は成長に向けた戦略投資を実行 2019年6月期の業績は、売上高が前期比3.1%増の6,000百万円、営業利益が同18.6%減の450百万円と増収減益となる見通し。SI事業における足元の受注は引き続き旺盛で売上高の上振れ余地はあるものの、今期は将来の成長に向けた戦略開発投資に注力する方針のため、減益計画となっている。具体的には、自動車アフターマーケット事業の主力商品の整備システムのクラウド化へ向けた開発を進めていく。また、アグリテック分野でも協業先とプラットフォームの共同開発を進めており、今下期以降の売上貢献が見込まれる。 3.プラットフォームサービスの事業領域を拡大 同社はテックファームの高い技術開発力をベースに、業界特化型のプラットフォームサービスを横展開で広げていき、収益拡大していく成長戦略を打ち出している。従来はSI事業の売上の約8割を受託開発案件で占めていたが、2022年までに付加価値の高いプラットフォームサービスやIoT・AI関連の売上比率を7割程度まで引き上げていく。新たに参入する市場としてはアグリテック市場が挙げられる。アグリテック分野ではプレミアムフルーツの輸出事業者に対して、煩雑な業務を簡素化できる受発注システムとAI技術を活用した自動撰果システムを開発、販売していく計画となっている。受発注システムのビジネスモデルとしては、基本料金+流通額に応じた手数料収入となり、輸出額の拡大とともに収益成長が期待できる。また、業界特化型プラットフォームサービスとしては、ホテル客室向け情報配信サービス「ee-TaB*(イータブ・プラス)※」事業や、関連会社で展開する住宅リフォーム見積もりシステムも着実に伸びており、今後の収益貢献が期待できる分野となる。 ※ホテルや旅館の客室にタブレット端末を設置し、館内施設情報や周辺情報など顧客満足度の向上につながるコンテンツを多言語で配信するサービス。 ■Key Points ・システム開発と自動車アフターマーケット向け業務支援システムが両輪 ・SI事業は引き続きIoT・AI関連が伸張、自動車アフターマーケット事業は増収増益に ・業界特化型のプラットフォームサービスを展開し、持続的な高成長を実現するIT企業を目指して行く (執筆:フィスコ客員アナリスト 佐藤 譲) 《NB》
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時価総額 4,599百万円
ICTソリューション事業を手掛けるテックファームを中核とする持株会社。自社サービス「コネクトアジア」等のクロスボーダー流通プラットフォーム事業も。ICTソリューション事業ではブランディング強化などに注力。 記:2024/08/23