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ラクオリア創薬 Research Memo(1):P-CABを初めとしてヒト領域の各プログラムの開発が順調に進捗
2018/8/31 18:30
FISCO
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*18:30JST ラクオリア創薬 Research Memo(1):P-CABを初めとしてヒト領域の各プログラムの開発が順調に進捗 ■要約 ラクオリア創薬<
4579
>は米Pfizer Inc.<PFE>日本法人のファイザー(株)から中央研究所が独立してできた創薬開発型バイオベンチャー。新薬の種となる開発化合物を創出し、その技術・特許を医薬品メーカーにライセンスアウト(導出)することで収益を上げるというビジネスモデルだ。消化器領域、疼痛領域を得意としており、参入障壁が高いイオンチャネル創薬において優位性を有している点に強みを持つ。 1. P-CABについて韓国で製造販売の承認取得。世界展開や3大市場向け導出にも期待 同社のヒト領域プログラムの中で最も期待が大きいP-CABについて、導出先の韓国のCJ HealthCare Corporation (以下、CJヘルスケア)が2018年7月に韓国で製造販売の承認を獲得し、年内にも新薬が販売される見通しとなった。CJヘルスケアはまた、より市場規模の大きい中国での臨床開発を急いでいるほか、ロシア・東欧、中南米、東南アジアの3極でパートナー企業の選定などを進めている。こうしたP-CABの世界展開は、マイルストンや契約一時金などの形で同社の収益に貢献するが、その金額も合計すると決して小さくはないものとなりそうだ。“本命”と目される日・米・欧の3大市場を対象としたP-CABの導出についても、先行する『タケキャブ®』の販売好調やCJヘルスケアの承認獲得を追い風に進展が期待できる状況になりつつあると弊社ではみている。 2. 2018年12月期第2四半期決算はおおむね計画どおりに進捗 同社の2018年12月期第2四半期決算は、売上高(事業収益)445百万円(前年同期比18百万円の減収)、営業損失558百万円(同206百万円の減益)となった。前年同期比で赤字幅拡大は想定どおりでサプライズではない。米国による制裁の影響で中国のZTE Coming Biotech Co., Ltd.(以下、ZTE Biotech)との合弁企業設立が計画よりも遅れており、それにかかる収益分だけ社内計画を下回ったものと弊社では推測している。しかしながらZTE Biotechの件を除けば各プログラムの開発は計画どおりに進捗し、共同開発にかかるマイルストン収入や新規化合物の導出による契約一時金を獲得した。米国での動物薬の販売状況も同社の期待値に沿った形で順調に拡大しており、ロイヤルティが収益のベースを支える構造が確立しつつある。 3. 2018年12月期通期ではZTE Biotechの遅れを取り戻して当初計画の線で着地の見込み ZTE Biotechとの合弁企業プロジェクトについては、今下期には当初計画に沿って進展すると弊社ではみている。中国において国産医薬品の開発が国家的テーマの1つとなっていることや、ZTE Corporationグループにおいても事業リスク分散の観点から多角化を一段と進めると考えられることがそう考える理由だ。その他の収益イベントについても、前述のCJヘルスケアによるP-CABの新薬販売を始めとして当初計画どおり順調に進捗することが見込まれ、厳格な費用コントロールとあいまって、今通期は当初計画の線で着地すると弊社では考えている。これが実現すれば、2019年12月期の営業利益黒字転換の可能性が一段と高まるだろう。 ■Key Points ・胃食道逆流症薬のP-CABが2018年中に上市へ。これを第一歩として、グローバル展開や3大市場への導出にも期待が高まる ・2017年に米国で販売がスタートした動物薬2剤の収益貢献が本格化。2018年は1剤が欧州で販売開始予定 ・神経障害性疼痛治療薬P2X7受容体拮抗薬は、前臨床試験が開始へ。約70億米ドルの大市場で革新的新薬になるポテンシャルを持つ (執筆:フィスコ客員アナリスト 浅川裕之) 《SF》
関連銘柄 1件
4579 東証グロース
ラクオリア創薬
462
11/22 15:30
-4(-0.86%)
時価総額 9,997百万円
旧ファイザー中央研究所が前身の創薬ベンチャー。愛知県名古屋市に本社。胃酸分泌抑制剤「テゴプラザン」、ペット用医薬品等を手掛ける。低分子創薬、イオンチャネル創薬が強み。テゴプラザンは承認国が順調に拡大。 記:2024/08/19
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