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日本電技 Research Memo(2):空調を主力とする計装エンジニアリング専業会社
2018/8/21 15:02
FISCO
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*15:02JST 日本電技 Research Memo(2):空調を主力とする計装エンジニアリング専業会社 ■会社概要 1. 会社概要 日本電技<
1723
>はオフィスビルをはじめ、ホテル、病院、工場などの非居住用建築物を対象に空調設備を自動制御するBA(ビルディング・オートメーション)分野、及び工場の組立工程の自動化などのFA(ファクトリー・オートメーション)分野において、設計から施工、メンテナンスまでを手掛ける「計装エンジニアリング専業企業」である。特に主力の空調計装は、自動制御機器大手であるアズビルの最大手特約店として、また業界の草分け的な存在として豊富な実績とノウハウを誇る。同社は、計装エンジニアリングによってビルや工場の空調をコントロールし省エネ化を実現するなど、建物の快適性や生産の効率化を支えることで、社会への貢献を目指している。 空調制御機器とともに空調計装事業の発展を確信 2. 沿革 同社は1959年、空調自動制御の設計から施工、調整、保守までを一貫して行う、わが国初の空調計装専業会社として設立された。山武計器(株)(現アズビル)が米国有数の制御機器メーカーであるハネウェル<HON>と1953年に資本提携契約を締結、国内で空調制御機器の輸入販売を開始した。しかし、計装機器を据付する計装工事会社が世にほとんどなかったため、島田七良氏ほか当時の同社創業メンバーが、空調計装事業の発展を確信して同社を設立、「エレクトリック技術で日本一を目指す」という志を込めて日本電技株式会社と名付けた。以来、同社はアズビルと協調し、3大都市圏を足場に空調計装の業界をリードするとともに、長年培った空調の技術を空調以外の分野にも展開するなど、あらゆる計装分野に対応できるエンジニアリング専業会社へと業容を拡大していった。 空調計装は中長期的に安定した需要が見込まれる 3. 市場環境 空調計装の市場規模はおよそ2,000億円と推定されている(同社調べ)。空調計装の市場は、ビル・工場等の建設に依存する新設市場の落ち込みをメンテナンスやリニューアル工事など既設市場の伸びがカバーする形で推移しており、一般建設業界が伸び悩む中でも堅調に推移している。また同市場は、アズビルと同社を含むアズビル特約店によって、シェアの80%超が占められていることから、事実上、アズビル製の機器が業界スタンダードになっている。アズビル特約店の中で、同社は唯一のエンジニアリング専業会社というポジションにあり、自他ともに認める高い技術力を有している。 空調計装が求められる物件は、オフィスビル、工場、病院などである。オフィスビルは、近年、先進的なビル建築が増加する一方、歴史的建造物の保全維持(リニューアル工事)も増えるなど、建物の個別の仕様・用途に合わせた空調設備の導入が求められており、省エネ化の需要も年々高まっている。病院では、温度管理はもちろん空気清浄と院内感染防止の観点から適切な湿度管理が要求される。特に、手術室には厳しい空調の基準が設けられており、換気差圧を利用して空気の清浄性を高める空調制御などが必要とされる。このほか、研究施設やクリーンルーム、美術館など、空調制御技術が利用されている施設は数多い。こうした多様で厳しい要求に対し、同社は、経験工学によって培われた高度な計装エンジニアリングの技術力によって応えている。 2020年の東京オリンピック開催を受け、都市部を中心に再開発案件が増えてきた。しかし、中長期的には少子高齢化の進行などにより、国内における新設建築物を対象とする市場は大きな伸びが見込めない。一方で、既設建築物を対象とする市場は、除却されない限りストックとして残るということもあり、安定した市場と言うことができる。また、1997年12月の京都議定書決議以来、世界的に環境・省エネに対する関心が高まり、省エネに関連する各種法律や条例が施行されるようになった。このため、地球温暖化対策関連の市場は順調に成長していると言われている。なかでも計装は、省エネ化に必須とされる、エネルギーの使用状況を「計測・監視・制御」の手法をもって把握し、削減することが可能な技術であるため、中長期的に安定した需要が見込まれている。 (執筆:フィスコ客員アナリスト 宮田仁光) 《TN》
関連銘柄 1件
1723 東証スタンダード
日本電技
6,550
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-10(-0.15%)
時価総額 53,697百万円
空調自動制御システムなどの空調計装関連事業が主力。工場・各種搬送ライン向け計装工事等を行う産業システム関連事業も展開。高砂熱学工業などが主要取引先。空調計装関連事業では施工体制の再構築・強化図る。 記:2024/08/26
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