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タマホーム Research Memo(2):リフォーム事業や戸建分譲、オフィス区分所有権販売事業など周辺領域に展開中

2018/8/17 15:02 FISCO
*15:02JST タマホーム Research Memo(2):リフォーム事業や戸建分譲、オフィス区分所有権販売事業など周辺領域に展開中 ■事業概要 1. 事業内容 タマホーム<1419>の事業セグメントは、住宅事業、不動産事業、金融事業、エネルギー事業、その他事業の5つの事業セグメントで開示されており、売上高構成比で見ると住宅事業が8割強を占める主力事業となっている。各セグメントの内容は以下のとおり。 (1) 住宅事業 住宅事業の主力は、注文住宅の建築請負事業である。同社は、「より良いものをより安く 提供することにより社会に奉仕する」という経営方針のもと、設立当初から注文住宅としては画期的な低価格を実現し、ロードサイド型の独立型店舗での出店を中心に全国展開を進めていくと同時に、テレビCMや折込チラシ等の広告宣伝による積極的な集客戦略を行うことで成長を続けてきた。2018年5月期末の店舗数は242店舗となっている。 注文住宅のラインナップとしては、設立当初からの主力製品である「大安心の家」(自由設計・オール電化・豊富な設備仕様が特徴)を中心として、都市部での狭小地向け3階建て住宅である「木望の家」、競合対策としての低価格訴求商品である「シフクノいえ」や高価格帯商品となる「大安心の家 PREMIUM」「KURANINE(クラナイン)」※、ZEH(ネット・ゼロ・エネルギー)対応商品など各種商品をラインナップしている。また、2016年7月より戦略商品として各地域のニーズに合わせた「地域限定商品」を順次投入しており、全国37都道府県で販売している(2018年5月末時点)。商品の価格帯を見ると、主力の「大安心の家」が平均価格1,800万円前後、低価格帯商品が同1,200万円前後となり、高価格帯商品が3,500~4,000万円で提供している。また、「地域限定商品」に関しては1,700万円前後で販売している。 ※日本の伝統工法である「板倉工法」によって、100%国内産木材を使用して建築する住宅。地域環境循環型住宅をコンセプトに2018年5月期より(株)日本の森と家にて販売を開始。まだ、認知度向上の取組み段階にある。 その他、同セグメントにはリフォーム工事請負事業、住宅関連紹介事業(住宅建築に付随する各種工事や引っ越し、インターネット回線等の提携業者への紹介)などが含まれる。 (2) 不動産事業 不動産事業には分譲宅地・戸建分譲販売事業、マンションの企画・開発・販売事業、オフィスビルサブリース事業のほか、2017年より開始したオフィスビル区分所有権販売事業が含まれる。同事業は東京主要区で中小規模のオフィスビルを1棟仕入れて、バリューアップ後に全国の不動産オーナー(個人)や法人企業向けに1棟まるごと、またはフロアごとに所有権を小口化して販売するビジネスモデルとなる。 (3) 金融事業 金融事業は、主に住宅購入者向けの火災保険や地震保険、生命保険など各種保険の販売代理業務のほか、子会社のタマファイナンス(株)にて住宅購入資金の本融資実行までのつなぎ融資サービスを行っている。売上構成比は全体の1%弱と小さいものの利益率は高く、同社の中では安定収益源となっている。 (4) エネルギー事業 子会社の(株)九州新エネルギー機構が福岡県大牟田市でメガソーラー発電所(タマホーム有明メガソーラー発電所)を運営している。2015年2月より発電を開始し、全量を九州電力<9508>に売電している。 発電能力は約15MW (メガワット) となっており、金融事業と同様に売上規模は小さいものの利益率は高く、安定収益源となっている。なお、発電能力については今後も現状維持の方針となっている。 (5) その他事業 その他事業には、国内子会社で展開する広告代理業や、家具販売・インテリア工事の請負、地盤保証などの住宅周辺事業、 ホテル運営事業、障がい者雇用支援のための農業事業に加えて、海外では子会社を通じて中国で貿易業を行っている。なお、ハワイの不動産事業、中国の飲食店事業については2018年5月期で撤退している。 徹底した効率化により低価格高品質を実現し、戸建住宅で業界第5位に成長 2. 業界シェアと同社の特徴 (1) 業界シェア 分譲を含む戸建住宅の年間着工戸数はここ数年、40万戸台前半で推移しており、同社の業界シェアは約2%となっている。戸建住宅市場においては、地域の工務店と言われる中小住宅メーカーが数多くあるため、大手10社合わせても年間の販売戸数は8万戸弱でここ数年推移しており、これに飯田グループホールディングス<3291>※を含めても約3割の水準でしかない。これは、市場全体が横ばいで推移したとしても、シェアの拡大によって成長余地があることを意味している。 ※パワービルダー6社が2013年に経営統合してできた持株会社。グループ全体で2017年度は約4.7万棟(土地売却含む)を販売、うち注文住宅は3,359棟。 大手10社の中で7番手であった同社の販売戸数ランキングは、2016年度、17年度と2年続けて最も高い伸びを達成したことにより、2017年度は5番手までに躍進している。地域ごとのシェア拡大を目的に投入した「地域限定商品」が順調に拡大していることが要因と見られる。 (2) 同社の特徴 同社は1998年の創業以来、10年余りで業界大手の一角に食い込むほどの急成長を遂げたが、この要因としては低価格化を実現するビジネスモデルを創業当初から構築し、九州を起点として営業エリアを全国に一気に拡大してきたことが大きい。低価格化を実現できた背景としては、顧客からの問い合わせから竣工・引渡しまでの工程において、徹底的に効率化と標準化を図ったことにある。 例えば、注文住宅では通常、問い合わせ対応から正式契約に至るまでに、営業担当者のほか見積もり作成や基本設計を行う設計士、インテリアコーディネーターやローン担当者など複数の部署や専門の人員が対応に当たるのが一般的だが、同社は1人の担当がこれら複数の業務を行う独自の経営管理システムを導入し、生産性を大幅に向上させた。 また、施工面でも材料費と人件費のコスト削減を可能にするシステムを作り上げている。材料費では資材の標準化を徹底し、大量発注による単価引き下げを実現しており、人件費は 施工手順を標準化し工期短縮を図ることで抑制している。 同社の場合、施工はすべて協力会社に発注するため品質の維持が課題となるが、標準化を図ることによってクリアしている。 (執筆:フィスコ客員アナリスト 佐藤 譲) 《TN》
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