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エネクス Research Memo(4):不採算CS撤退などの構造改革を着実に推進し、前期比大幅増益を達成

2018/7/18 19:06 FISCO
*19:06JST エネクス Research Memo(4):不採算CS撤退などの構造改革を着実に推進し、前期比大幅増益を達成 ■伊藤忠エネクス<8133>の事業部門別動向 3. 生活エネルギー・流通部門 生活エネルギー・流通部門の2018年3月期は、売上高799,001百万円(前期比10.1%増)、売上収益488,399百万円(同1.8%増)、営業活動に係る利益8,011百万円(同38.9%増)、当社株主に帰属する当期純利益4,070百万円(同58.3%増)と増収・大幅増益となった。 売上高は、ガソリン販売量が前期比7.2%の減少となったもののそれ以外の軽油や灯油の販売量は増加した。また価格面では、原油価格の上昇や元売り再編による業界全体の需給バランスの適正化で販売価格が堅調に推移し、前期比増収となった。ガソリンの販売量減少はこれまでと同様、ハイブリッドカーやEVの増加に伴う構造的な需要減少と、販売拠点であるCS(カーライフ・ステーション:ガソリンスタンドの社内呼称)の減少によるものだ。 一方利益面では、不採算CSの閉鎖等による構造改善効果に加え、ガソリンの小売市況の堅調推移によるマージンの改善や軽油販売増加に伴う増益効果などがあり、営業活動にかかる利益は前期比4割近い大幅増益となった。 CSについては、当期は不採算CSを76ヶ所削減(純減数)し、期末のCS数は1,812ヶ所となった。一方で系列CSに対して新型POSの導入を進め、共通ポイントを介した相互送客の取り組みを進めた。また、CS周辺事業の1つであるレンタカー事業については、従来の“イツモレンタカー”から“カースタレンタカー”へのリブランドを完了した。 日産大阪販売(株)が展開するディーラービジネスでは、2017年9月の完成検査不正問題の影響や前年の新車効果の反動減で第3四半期に販売台数を大きく落とした。しかし、第4四半期に人気車種の新型車投入があり、年間では販売台数が前期比増加を達成した。利益面では販売価格の下落や店舗改装に伴う費用増などがあった。これらの結果、日産大阪販売の業績は前期比増収減益で着地した。 事業環境は良好で全般には堅調に推移。石油製品トレードの縮小で前期比減益で着地 4. 産業エネルギー・流通部門 産業エネルギー・流通部門の2018年3月期は、売上高173,842百万円(前期比18.2%増)、売上収益88,235百万円(同33.3%増)、営業活動に係る利益1,804百万円(同22.5%減)、当社株主に帰属する当期純利益1,253百万円(同24.0%減)と増収減益となった。 売上高は原油価格の上昇によって製品価格が押し上げられ、アスファルトを初めとする主力製品の販売数量増加もあり、前期比増収となった。しかし利益面では、石油製品トレード事業の取引機会が減少したことで前期比減益となった。石油製品トレードは市場の需給ギャップ解消を目的として行われるが、元売り再編の結果、国内の石油製品市場における需給ギャップは解消され、市況も安定的な推移が続いたため、トレード機会が激減した。 産業エネルギー・流通部門は上記の石油製品トレード事業に、アスファルト事業、船舶燃料販売事業、ターミナル事業の3事業を加えた4事業を主軸としている。このうちアスファルト事業は販売数量が前期比6.4%増となり堅調に推移した。船舶燃料販売事業は国内市場の環境変化で苦戦したが、大分港で配給船を新造し、全国8隻体制を構築した。 新規事業の分野では引き続き石炭灰リサイクルやスロップ・再生油事業の事業化などに取り組んだ。このうち石炭灰リサイクルについては事業会社のカノウエフエイ(株)を共同出資で設立し、事業化が本格的にスタートした。 (執筆:フィスコ客員アナリスト 浅川 裕之) 《MH》
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伊藤忠傘下のエネルギー商社。自動車販売のカーライフ事業、船舶燃料販売等の産業ビジネス事業、電力小売事業等も。配当性向40%以上目処。LPガスの直売顧客軒数は57万件超。31.3期純利益200億円以上目標。 記:2024/06/04