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システム ディ Research Memo(3):“イージーオーダー”型モデルで顧客にトータルソリューションを提供

2018/7/17 15:03 FISCO
*15:03JST システム ディ Research Memo(3):“イージーオーダー”型モデルで顧客にトータルソリューションを提供 ■会社概要 2. システム ディ<3804>の特長・強み ソフトウェアのタイプには様々なものがあるが、住宅やスーツ等になぞらえると理解が早いだろう。ソフトウェアは大きく、パッケージソフトとスクラッチ開発に分けることができる。パッケージソフトは住宅で言えば建売住宅であり、スーツではレディメイド(吊るし)に当たる。スクラッチ開発はその対極にあり、完全注文建築あるいはオーダーメイド・スーツに該当する。 同社のソフトウェアは、パッケージソフトをベースに、顧客の業務上の課題を解決し、また、顧客の要求に合わせてカスタマイズして、顧客のニーズを充足できる点が特長となっている。言わばプレハブ住宅やイージーオーダー・スーツに相当し、高い顧客満足度と低コストを両立している点が強みとなっている。また、ソフトウェアの提供に加えて、導入サポートや保守、メンテナンスまで含んだトータルソリューションを提供している点も特長と言える。 同社のパッケージソフトビジネスを、イージーオーダー・スーツのイメージと説明したが、その創り込みの過程において同社が最も意識しているのが“進化”であり、これは同社の強みを理解するうえでのキーワードだと弊社では考えている。どんなソフトウェアも初期の開発時をスタートとして、顧客のニーズへの対応を重ねながら完成度を高めていき、それがソフトウェアの品質向上へとつながる。品質が向上したソフトウェアは顧客拡大をもたらし売上拡大へとつながる。しかし進化したパッケージソフトの真価は、“手離れの良さ”の実現にある。数々の進化を経たパッケージソフトは追加の費用をかけることなく顧客のニーズを満たすことが可能となり、それだけ利益率が高くなるという流れだ。こうした正の循環(ポジティブスパイラル)を実現できている点が同社の強みだと弊社では考えている。 大規模顧客にはカスタムメイドで、小規模顧客にはクラウドで対応し、顧客基盤を拡大 3. 『Value & Volume Business』戦略 同社の販売戦略、ひいては成長戦略を表すコンセプトが『Value & Volume Business』戦略だ。同社の中核製品はパッケージソフトというのは前述のとおりだ。これと顧客層とを重ね合わせると、パッケージソフトはボリュームゾーンの中規模事業体を中心ターゲットとしている。かつてはそこに注力して成長を実現してきた。前述のようにパッケージソフトの成長モデルを確立したことで、同社は中規模事業者の両側の存在、すなわち大規模事業者と小規模事業者をも同社の成長エンジンとすることに取り組んできている。これがValue & Volume Business戦略の基本的な考え方だ。 具体的には、より規模の大きい情報化資金の豊富な顧客層に対しては“Value Business”としてカスタムメイドによる対応を充実させ、一方、資金力に乏しい中小事業者向けには“Volume Business”としてクラウドによるサービス提供で、それぞれ顧客として取り込むということだ。 Value & Volume Business戦略は2014年10月期−2016年10月期の3ヶ年中期経営計画において導入されて以来、今日まで継続して取り組みが続いている。2017年10月期において同社は全事業部門の黒字化を達成したが、Value & Volume Business戦略はその大きな原動力となった。2018年10月期−2020年10月期の現行の中期経営計画においても、Value & Volume Business戦略は成長戦略のベースとして受け継がれている。 (執筆:フィスコ客員アナリスト 浅川 裕之) 《MH》
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