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日本ライフL Research Memo(1):2018年3月期、2019年3月期予想とも実力ベース20%増の安定高成長

2018/6/8 15:00 FISCO
*15:00JST 日本ライフL Research Memo(1):2018年3月期、2019年3月期予想とも実力ベース20%増の安定高成長 ■要約 日本ライフライン<7575>は、輸入商社とメーカーの2つの顔を併せ持つ、独立系のハイブリッドな医療機器専門商社である。国内の医療機器市場は高齢化を背景に緩やかに拡大している。なかでも循環器領域は、高齢化に加えて医療機器の進歩による適応症例の拡大などにより、他の領域に比べ高い伸びを示している。そのような環境のなかで、同社は医療機器の専門輸入商社として海外の仕入商品を拡大するとともに、メーカーとして自社製品の開発を強化している。 日本の医療機器市場では、MRIや内視鏡など一部の診断機器を除き、直接治療に用いられる心臓ペースメーカーといった高度な医療機器は、欧米など海外メーカーへの依存度が高い。同社は創業以来、こうした海外メーカーと独占販売契約を締結して先端的な医療機器を導入し、日本国内の医療現場とのネットワークを築いてきた。さらに、同社は海外メーカーに代わって、国内における薬事申請、マーケティング、教育、販促といった製造以外のプロセスを一気通貫で手掛けている。 一方で、同社の自社製品は、人工血管や心腔内除細動システム専用カテーテルなど国内で高シェアを誇るものが少なくなく、メーカーとしての評価も高い。このように、単に仕入れて売るだけでなく、メーカーまたはメーカーに近い役割で製商品を販売することができるため、収益性が高いという特徴がある。現在では、独自性の強い仕入商品と自社製品を扱う、ユニークな事業形態の循環器領域のスペシャリストとして、業界をけん引する企業の1社に数えられるようになった。 2018年3月期の業績は、売上高42,298百万円(前期比13.8%増)、営業利益10,671百万円(同38.9%増)と好調だった。心臓循環器領域では、高齢化による疾患の増加に加えて医療機器の進歩により、治療困難だった症例が治療可能になってきた。とりわけ心房細動治療の症例数が高い水準で増加を続けており、これに伴い、特に収益性の高いオンリーワンの製商品の販売が伸びたことが好調要因となった。また、連結子会社JUNKEN MEDICAL(株)を吸収合併したことに伴い、合併前に仕入れた在庫の未実現利益の調整を行ったことも一時的に営業利益押し上げの要因となった。 2019年3月期の業績は、売上高49,411百万円(前期比16.8%増)、営業利益11,202百万円(同5.0%増)が見込まれる。引き続き心房細動治療の症例数増加が予想されることに加え、期待の大型商品の販売が開始されることから、売上高は高い伸びが予想される。ただ、2018年3月期に発生した子会社合併に伴い計上した一時利益の消滅に加え、保険償還価格の改定、大型新商品のプロモーション費用、自社製品の開発費用などにより、利益が減速して見える。しかし、一時利益を差し引いて実力ベースに換算すると、2018年3月期の営業利益は9,201百万円となり、2018年3月期19.7%増、2019年3月期21.7%増と2年連続して20%内外の高い営業増益を続けていることが分かる。 同社は本年5月29日に昨年の中期経営計画を更新しており、2023年3月期の売上高777億円、営業利益率25%を目指している。国内の高齢化や医療機器の進歩、同社の販売体制や薬事体制、生産体制などを考慮すると、十分射程圏内と考えられる。加えて、循環器以外の新規事業への進出や海外工場建設をテコにした輸出の強化など、事業領域の拡大も進めている。足元収益の強さもあり、中期成長を計画以上に押し上げる可能性も期待される。 ■Key Points ・輸入商社でメーカーというハイブリッドな医療機器専門商社。高齢化や医療機器の進歩など環境良好 ・販売体制や薬事体制、独占販売契約の仕入商品、現場ニーズに合った自社製品に特徴。高収益体質を誇る ・2019年3月期は利益減速に見えるが、2018年3月期の一時利益のため。実力は2年連続20%程度の営業増益 (執筆:フィスコ客員アナリスト 宮田仁光) 《MW》
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時価総額 101,743百万円
循環器内科、心臓血管外科領域中心の独立系医療機器商社。メーカー機能も持つ。自社製品売上比率は5割超。人工血管関連は自社製品「オープンステントグラフト」の売上が順調。28.3期売上高630億円目指す。 記:2024/06/13