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キリン堂HD Research Memo(3):関西圏での高いブランド力と地域に浸透したカウンセリング営業が強み

2018/5/22 15:04 FISCO
*15:04JST キリン堂HD Research Memo(3):関西圏での高いブランド力と地域に浸透したカウンセリング営業が強み ■会社概要 3. キリン堂ホールディングスの特長と強み キリン堂ホールディングス<3194>の特長・強みを紐解くキーワードは店舗戦略と同様、同社が企業理念の中に掲げる『地域コミュニティの中核となるドラッグストアを社会的インフラとして確立する』というビジョンだ。いくつかある同社の特長・強みの中で、弊社が特に重要と考えるのは以下の2点だ。 (1) 関西圏での高いブランド認知度 同社の特長としてまず挙げられるのは関西圏に集中出店を行う、いわゆる関西ドミナント戦略を採用している点だ。前述のように、同社は関西地区に299店を展開するほか、北陸地区(14店)と四国地区(21店)を加えた広域関西圏では店舗数が334店に達している(2018年2月末現在)。この結果、同社は関西地区においては高いブランド認知度を有し、関西圏での売上高規模ではドラッグストア3強の一角を占める地位にある。 こうした高いブランド認知度は、様々な施策へと応用が可能であるが、その一例がポイントカード会員だ。同社のポイントカード会員の延べ人数は1000万人を超えるとされるが、重要なのは消費行動を伴ったアクティブ会員だ。2018年2月期は全店ベースの月平均アクティブ会員数(月に1回以上買い物した会員の月間平均値)が139万人となり、既存店売上高伸長の原動力の1つとなった。同社は新規会員の獲得と、既存会員の掘り起こし・活性化に一段と注力する方針だ。 (2) 「未病対策」への取り組みとカウンセリング営業 同社では、“未病”、すなわち顧客の健康保持に積極的に関与して病気を未然に防ぐことに取り組んでおり、従業員全体に“未病”の意識を浸透させてきている。これを従業員の意識改革のスローガンで終わらせずに、顧客に対するカウンセリング営業につなげ、業績に落とし込む経営努力を行っている点も同社の特長・強みの1つだ。 カウンセリング営業が持つ業績インパクトのポテンシャルは大きいと弊社では考えている。注力商材のHBC商品、なかでもPB商品の販売に直結するためだ。HBC商品、PB商品は利益率が高いため、これらの商品群の売上増は同社が目指す利益率改善にも大きく貢献すると期待される。 弊社では、同社がカウンセリング営業で成功する可能性が十分あると考えている。その大きなポイントが前述した『地域コミュニティにおける社会インフラ』としての店づくりのビジョンだ。地域密着型で顧客一人ひとりの顔が見える店づくりが、店舗スタッフへの信頼を高めカウンセリング営業の成功へとつながる正の循環のベースを形成していると弊社では考えている。詳細は後述するが、2018年2月期の既存店売上高の伸長の背景には、この要因が原動力の大きな1つとなったと弊社ではみている。カウンセリング営業を全店舗・全従業員に浸透させるのは簡単なことではなく、同社もまだ道半ばであるのは否定できないが、成果は着実に現れつつある。 これら2つ以外にも同社には様々な特長や強みがある。他方、改善すべき課題もまた、諸々存在している。詳細は後述するが、同社の第2次中期経営計画においては、自社の強い部分と改善を要する部分とを織り交ぜながら、従来よりも具体的で実効性のある施策が掲げられており、今後の進展が注目される。 (執筆:フィスコ客員アナリスト 浅川 裕之) 《TN》
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時価総額 39,492百万円
関西を中心に郊外型のドラッグストアを展開。処方箋取扱店舗の拡大やPBの強化などに力注ぐ。21.2期上期はコロナ関連特需で増収・大幅増益に。投資会社と組んで実施したMBOが成立。来年1月6日付で上場廃止に。 記:2020/11/19