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AOITYOHold Research Memo(3):競争力のある先進的なビジネスモデルの構築を目指す
2018/4/18 15:33
FISCO
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*15:33JST AOITYOHold Research Memo(3):競争力のある先進的なビジネスモデルの構築を目指す ■経営統合について AOI TYO Holdings<
3975
>は、前述したように、2017年1月にAOI Pro.とTYOの経営統合により設立された共同持株会社である。大手テレビCM制作会社2社による経営統合には、以下のような背景や目的、期待効果がある。 1. 背景 インターネットを中心としたメディア(媒体)の多様化や、スマートフォンやタブレット端末などに代表されるデバイスの多様化に加え、通信速度やデータ解析、VRやARなどのテクノロジーの進化など、広告業界を取り巻く環境が大きく急激に変化しているなかで、これまでのテレビCM制作では大きな成長は見込みにくくなる一方、広告に関連する事業領域は、その手法や構造の変化を伴いながらも拡大していくものと予想されている。そのような環境認識のもと、業界をリードする新たなグループを形成し、経営資源の結集及び有効活用により、「より大きなシェア」、「より強い交渉力」、「より強靭な資本」を保持するとともに、競争力のある先進的なビジネスモデルを構築していくことが中長期的な成長のために必要であると判断したものである。 2. 目的 事業環境の変化に先駆け、先進的なビジネスモデルを推進し、長年の広告映像制作で培ってきたクリエイティビティを最新の技術や多様なデータと融合させることで、世界中に新たな感動を創出することを目指す。 3. 期待効果 (1) 広告映像制作事業領域の強化 コア事業である広告映像制作事業においては「ブランド競争力」及び「業務効率化」、「新技術開発」、「コスト競争力」において統合の効果を追求する。すなわち、それぞれのブランドは従来どおり競合関係を維持し、切磋琢磨していくことで収益機会の極大化を目指す一方、人材交流、効率化施策などの共有による業務効率化のほか、仕入共同化、撮影機材レンタル部門の相互融通などによるコスト競争力の促進を図る。 (2) 戦略的事業領域の推進 両社が戦略的に取り組んできた領域、すなわち、「広告主直接取引」と「動画コンテンツマーケティング」との融合を図る。具体的には、TYOが強みとする「広告主直接取引」については、広告主と直接取引するための営業体制やノウハウを蓄積してきた一方、広告主が求める、Webやオンライン動画に関するソリューション提供が必要となっている。一方、AOI Pro.が強みとする「動画コンテンツマーケティング」においては、拡大を続けるオンライン動画市場におけるソリューション提供を可能とする一方、広告主との直接取引への営業力が必要となっていた。そこで両社が相互活用を図ることによりシナジー創出が可能になるものと考えられる。 (3) 海外領域の加速化 海外事業については、AOI Pro.が広告映像制作ビジネスを展開する一方で、TYOが広告会社とのM&Aを進めており、機能重複がない上、クライアントを日系企業から現地企業へと拡大する方針が一致していることから、両社拠点を相互活用することによりアジア戦略の加速化を図る。 加えて、共同持株会社体制により、共通の経営戦略のもと、成長分野に両社の経営資源を効率的に配分することができるようになるため、経営の機動性や効率性が増すとともに、これまで以上に前向きなリスクテイクが可能となり、業界の変化への適応力が高まるものと考えられる。 (執筆:フィスコ客員アナリスト 柴田 郁夫) 《MH》
関連銘柄 1件
3975 東証1部
AOI TYO Holdings
898
9/27 15:00
±0(0%)
時価総額 22,060百万円
テレビCM制作で国内首位。広告主との直接取引拡大に力注ぐ。21.12期上期はコロナ影響が緩和。経費削減も効き黒字に。5月にMBO発表(TOB価格900円)。7月にTOBが成立し、9月28日付で上場廃止に。 記:2021/09/08
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