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ラクオリア創薬 Research Memo(1):動物薬の売上増とヒト領域での開発進捗で19年12月期の営業利益黒字化へ

2018/4/16 17:57 FISCO
*17:57JST ラクオリア創薬 Research Memo(1):動物薬の売上増とヒト領域での開発進捗で19年12月期の営業利益黒字化へ ■要約 ラクオリア創薬<4579>は米Pfizer Inc.日本法人のファイザー(株)から中央研究所が独立してできた創薬開発型バイオベンチャー。新薬の種となる開発化合物を創出し、その技術・特許を医薬品メーカーにライセンスアウト(導出)することで収益を上げるというビジネスモデルだ。消化器領域、疼痛領域を得意としており、参入障壁が高いイオンチャネル創薬において優位性を有している点に強みを持つ。 1. 2017年12月期は動物薬のロイヤルティで収益が大きく改善 同社の2017年12月期決算は、複数回の上方修正を経て最終的に売上高1,419百万円(前期比714百万円の増収/前期決算は非連結。以下同)、営業損失150百万円(同609百万円の改善)で着地した。売上高は動物薬からのロイヤルティ収入が加わり、大きく伸長した。費用面では、同社が英国で進める臨床試験の完了時期が2018年12月期初頭にずれ込んだ影響で、事業費用の総額が計画比で大きく減少した。その結果、営業損失は150百万円と、前期比で大きく縮小した。 2. 2018年12月期は費用計上のずれ込みで営業損失が拡大も、実質的には改善基調が続く 2018年12月期は売上高1,388百万円(前期比31百万円減)、営業損失698百万円(同548百万円の悪化)が予想されている。表面上は営業損失が悪化するように見えるが、これは前述の臨床試験費用の先送りの影響によるものだ。当該先送り分332百万円を前期に戻すことで、本来の着実な利益改善ペースを明確に理解できるだろう。売上高予想は確度の高い収入を積み上げた結果であり、期中に上方修正が起こる可能性は十分にあると弊社ではみている。 3. 動物薬に加えヒト領域薬剤からのロイヤルティで、2019年12月期は営業黒字転換へ 同社は自社及び導出先で複数のプログラムの開発を進めているが、すべてのプログラムがドロップ(開発中断)することなく開発が続いている。それらの中で、2018年12月期においては、いよいよヒト領域の医薬品が上市される見込みとなっている。これは同社が韓国CJヘルスケア(株)に導出したカリウムイオン競合型アシッドブロッカー(Potassium-Competitive Acid Blocker、P-CABと略)で、2018年後半から年末にかけて販売承認が成され医薬品の販売がスタートする見込みとなっている。さらに2020年12月期にはジプラシドンのロイヤルティも期待されている。先行する動物薬2剤と合わせ、同社の収入は安定性と厚みを大きく増すことになり、2019年12月期の営業利益黒字化と、その後の黒字定着の確度が一段と高まったと弊社では考えている。 ■Key Points ・2017年12月期は動物薬の上市でロイヤルティを初めて計上。2018年12月期にはヒト領域医薬品の上市が見込まれる ・2018年−2020年の3ヶ年中期経営計画を公表。2019年12月期に黒字転換の見通しを再確認 (執筆:フィスコ客員アナリスト 浅川 裕之) 《MW》
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旧ファイザー中央研究所が前身の創薬ベンチャー。愛知県名古屋市に本社。胃酸分泌抑制剤「テゴプラザン」、ペット用医薬品等を手掛ける。低分子創薬、イオンチャネル創薬が強み。テゴプラザンは承認国が順調に拡大。 記:2024/08/19