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オンコリス Research Memo(8):食道がんは徐々に対象患者層を拡大していく戦略

2018/3/20 15:50 FISCO
*15:50JST オンコリス Research Memo(8):食道がんは徐々に対象患者層を拡大していく戦略 ■オンコリスバイオファーマ<4588>の業績動向と財務状況 3. テロメライシンの食道がんにおける対象患者数 食道がんの罹患者数が米国で年間約1.7万人、国内で約2~3万人の罹患者数と推計されている。このうち、国内で現在臨床試験を進めている第1/2ステージで手術/化学療法が行えない患者の数は年間で数百例と少ないため、希少疾病用医薬品(オーファンドラッグ)等指定制度などの各種制度を活用して独自で承認申請を行う可能性がある。その場合、まずは上市してから、手術可能な患者へと適応範囲を拡大していく戦略だ。米国ではステージ4で転移がん・手術が行えない患者を対象に、免疫チェックポイント阻害剤との併用療法を2019年以降にNRG Oncology主導で進めていくことになりそうで、次のステップでステージ2/3の患者で術前化学/放射線療法との併用による臨床試験を進め、対象患者を広げていくことになり、最終的にはすべての食道がん患者を対象にしていくことになる。 第三者割当新株予約権の行使により当面の事業活動資金を確保 4. 財務状況と経営指標 2017年12月期末の財務状況を見ると、総資産は前期末比385百万円増加の3,526百万円となった。主な変動要因を見ると、流動資産では新株予約権の行使が進んだことで現預金が303百万円増加し、固定資産ではプレシジョンへの出資に伴い投資有価証券が48百万円増加した。 負債合計は前期末比71百万円増加の594百万円となった。主に有利子負債が74百万円増加した。また、純資産合計は前期末比314百万円増加の2,931百万円となった。当期純損失1,090百万円を計上したが、新株予約権の権利行使に伴い資本金及び資本準備金がそれぞれ711百万円増加したことが要因だ。 経営指標を見ると、自己資本比率が82.9%と高水準を維持しており、有利子負債比率も前期末から若干上昇したとはいえ15.0%と水準は低い。とはいえ、まだ開発費用が先行しており、2018年12月期も1,400百万円の損失計上が見込まれている。期末の現預金は2,867百万円となっているため、およそ2年分の事業活動資金は蓄えていると考えられるが、2019年12月期も大型のライセンス契約がなければ損失が続く可能性があり、いずれかの時点で再びエクイティファイナンスを実施する可能性がある点には留意しておく必要がある。 ■株主還元策 開発ステージのため、無配を継続 同社は現在、研究開発が先行する開発ステージの企業であり、業績は損失が続いていることから、配当は実施していない。今後、期間損益が安定的に利益計上できるようになり、内部留保が充実した段階において、配当についても検討していくものと考えられる。 (執筆:フィスコ客員アナリスト 佐藤 譲) 《TN》
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新規抗がん剤「テロメライシン」の開発を行う創薬バイオ企業。HIV治療薬やウイルス感染症治療薬、神経難病治療薬の開発等も。富士フイルム富山化学と販売提携契約締結。テロメライシンに経営リソースを集中。 記:2024/07/08