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クオール Research Memo(8):マンツーマン薬局のコンセプトもM&Aの実現に追い風になると期待

2018/3/8 19:12 FISCO
*19:12JST クオール Research Memo(8):マンツーマン薬局のコンセプトもM&Aの実現に追い風になると期待 ■保険薬局事業の概要と成長戦略 4. 今後の成長戦略 調剤薬局事業におけるクオール<3034>の成長戦略は、店舗数の増加がその主軸となると弊社ではみている。そしてその具体的手法としては、これまで同様、M&Aの積極的な活用になると考えている。 同社は、調剤事業売上高(薬剤料売上高と調剤技術料売上高の合計)について、過去にM&Aによって取得された店舗は現在に至るまでM&A店舗売上高として分類し、公表している。それによれば2018年3月期第3四半期実績ベースのM&A店舗売上高は61,678百万円で、調剤事業売上高合計92,237百万円の67%を占めている。店舗数ベースでもM&A獲得店舗の割合はこれと同水準、すなわち約70%と推測され、同社がM&Aを活用して成長を実現してきたことが如実に表れている。 過去においてM&Aで成長を実現してきた同社が、今後もM&Aを成長戦略の主軸に据えることについて、弊社では、同社の店舗戦略等に照らして説得力があり、相対的に成功する可能性が高いと考えている。そう考える大きな理由が、同社が採用する“マンツーマン薬局”のコンセプトだ。 全国には約58,000店の調剤薬局が存在しているが、そのうち個人経営の薬局や小規模チェーンが過半を占めているとも言われている。調剤薬局業界は、将来的に大手薬局チェーンが主導する形で業界再編が進むとみられており、同社のM&Aを主軸とする成長戦略もその大きな流れに沿う形となっている。ところで、M&Aによる成長は、いずれの大手薬局チェーンも成長戦略の中心施策に位置付けている。したがって買収案件をめぐる大手チェーン間の競合も激しさを増すことが想定される。 前述のように同社はマンツーマン薬局のコンセプトを特長としている。このコンセプトでは、1店舗当たりの売上高は必ずしも最優先課題ではない。むしろ同社は、ロジスティクスや医薬品在庫管理などの観点から、地域的に集中したドミナント体制の構築による効率性の向上により重きを置いている。こうした同社のスタンスは、他の大手チェーンにとってはM&Aの対象から外れるような案件でも、同社にとっては十分検討に値するという状況につながるのではないかと弊社では期待している。すなわち、同社は相対的にM&Aの機会に恵まれるのではないかというのが、弊社が同社の成長戦略をポジティブに評価する理由だ。 前述のように、同社はM&Aで傘下に収めた調剤薬局チェーンを、本体に吸収せずそのまま存続させている。そうした事業主体を残すガバナンス体制を採用している点も、M&Aの相手側からすれば好ましいものと映り、同社のM&Aへの成功へとつながっていくのではないかと弊社では考えている。 (執筆:フィスコ客員アナリスト 浅川 裕之) 《MW》
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保険薬局を全国展開するクオールを中核とする持株会社。薬局事業が主力。店舗数は940店舗超。後発医薬品等の製薬事業、BPO事業も展開。第一三共エスファを子会社化。薬局事業ではM&Aや新規出店で規模拡大図る。 記:2024/10/11