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個人ブロガー三竿郁夫氏:デジタル時代の営業改革【FISCOソーシャルレポーター】

2017/12/20 10:48 FISCO
*10:48JST 個人ブロガー三竿郁夫氏:デジタル時代の営業改革【FISCOソーシャルレポーター】 以下は、フィスコソーシャルレポーターの個人ブロガー三竿郁夫氏(ブログ 「IA工房」を運営)が執筆したコメントです。フィスコでは、情報を積極的に発信する個人の方と連携し、より多様な情報を投資家の皆様に向けて発信することに努めております。 -------------------------------------------------------------------------------- 設立から2年のInstagramを2012年に810億円で買収したFacebookは、今や世界の時価総額ランキング4位5位を争う50兆円企業だ。FacebookがAmazonを追い越し、中国の類似企業TencentやAlibabaも50兆円の争いに加わって来た。 デジタル時代の営業改革の牽引者Google(時価総額Appleについで2位)を加え、これらの会社に何故企業が多額の宣伝広告費を使うかを理解することがデジタル時代の営業改革の入口だ。 宣伝広告費の行き先は、激変している。新聞、チラシ、雑誌のハードウェア広告から、TV等のメディア媒体へ移行し、そしてインターネットの時代となってさらに選択肢が増えた。 「デジタル時代の営業」では、インターネット時代のデジタルツールを如何に活用するかが重要な意味を持つ。物を売ることに対し、Eコマースという概念が定着し、Amazon、楽天、Alibaba等のインフラ会社に商品が集まり、ネット上での買い物が当たり前になった。 Google、Yahooの検索ツール会社が大量のアクセスと広告主をゲットし、さらにファンを集めるツール(SNS)に多額の広告宣伝費が動き始めた。「デジタル時代の営業改革」の最初のステップは、インターネット関連に使う宣伝広告費比率を上げること。 第2ステップは、自社の業態と商品やサービスに合ったツールを選ぶこと。そして、最も大事な最終第3ステップは、その結果を把握できるようにしてPDCAを繰り返し費用対効果を高めていくことだ。 ホームページの設計変更やアプリ作り、Google AdWordsやAnalyticsの活用、AmazonやAlibaba への販売依存、Salesforceなどの顧客管理ツールの採用等を各社が始めている。 ただ、それらを使うだけでは差別化ができず、それだけでは勝てない時代となってきた。宣伝広告費対効果をあげるためにはさらなるハイレベルの革新的な営業改革が必要とされている。 そんな観点から注目する営業改革の例を上げてみる。 <ブランディングやオウンドメディア手法でターゲットエリアの有望顧客のファンを集める> ・みずほフィナンシャルグループ<8411>は、”お金のキャンパス”というサイトを作った。直接広告に飽きた潜在顧客に、“お金を知る”、“マーケットを知る”、“経済を知る”等の魅力ある記事を発信している。“金融と経済の知識をもっと身近に”という副題をつけファン作りに成功すれば、最終的に業績向上につながっていくだろう。 ・三菱UFJフィナシャルグループ<8306>は、一見直接業務に関係のなさそうな”Innovation Hub”というサイトを作り、フィンテックとかAIロボット等の最先端技術に関する興味深い記事を発信している。記事の質が高く、一つの記事に対するアクセル件数が非常に高い。その記事の中で自社のサービスの優位性を暗に示して行く営業戦略のようだ。 <営業チームをデジタル時代に適合させる> ・良品計画<7453>は、5年間で株価を5倍にあげた。”勝つ構造”のための行動力を社内に浸透させ、チームで学びPDCAをまわす実行力を育てることで社内改革を行った。旧態然とした営業チームを変革する重要な施策である。 <ネット上で入口まで来た顧客を確実にランディングページに導く> ・アスクル<2678>は、オフィス用品のエコ配を中心にロジスティックス事業で業績を伸ばしている。ウェブ上で潜在需要層を獲得するために大量にあるカタログ等の商品のコンテンツが簡単に閲覧、ダウンロードできて、容易に注文、配送ができるように工夫を重ねて、顧客の高い満足度を得ている。 デジタル時代の営業改革は、ウェブ開発、アプリ開発、Google,Amazon,Facebookへの広告だけでは不十分だ。予算の追加はいらない。 まず、経営者が営業改革しなければならないという方針を打ち出し、予算配分を変えて、上記の3つのステップを実行することだ。 特にウェブ集客が重要なEコマース、旅行、保険、金融、不動産、セミナー等の業界では、この動きに乗り遅れた会社は、業界での競争力を失って行くだろう。 例にあげた会社も、社内のメンバーだけでは、意識もスキルも不十分だっただろう。この改革に特化した業績をあげさせた実績のあるコンサル会社がいくつか出てきている。 最初は、費用対効果を上げるためのPDCAを一緒になって動いてくれる実績のあるコンサル会社と協業するのが業績向上の近道だ。 執筆者名:三竿郁夫 IA工房代表 ブログ名: 「IA工房」 《SK》
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