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DEAR・L Research Memo(3):東京圏・1棟売りに特化した効率的なビジネスモデル(1)

2017/12/8 16:59 FISCO
*16:59JST DEAR・L Research Memo(3):東京圏・1棟売りに特化した効率的なビジネスモデル(1) 事業概要 1. リアルエステート事業 (1) 東京圏の都市型マンションに特化して競争力を磨く a) 堅調な需要が見込める東京圏 ディア・ライフ<3245>は創業以来、東京圏の単身者~DINKS向け都市型マンションを中心に不動産開発事業を展開している。人口減少期に入った日本においても、東京圏への人口流入の傾向は続いており、さらには働き方やライフスタイルの変遷もあり、好立地の都心マンションへの需要はますます強まっている。 b) 用地取得と建築発注にエリア特化の強み このような環境下、需要の堅調な東京圏に事業エリアを特化することは、販売面だけでなく、用地取得や建築発注においても優位に働いている。情報の非対称性が依然大きい不動産業界では、有益な用地・物件情報であればあるほど、フェイス・トゥ・フェイスの商談が重要になってくる。同社はエリアを限定することにより、より効率的で密度の濃い仲介業者などとの業界人脈を構築できており、その情報取得力は高い。またエリアを限定することで継続的に工事発注できることから、ゼネコンなど建築業者とも良好な関係性を構築できており、品質の高い建築請負工事を実現している。 c) 専門性の高い内部人材がもう1つの強み エリア限定の強みに加え、内部に一級建築士をはじめ専門性の高い人材を抱えていることも大きなアドバンテージとなっている。用地取得に関しては、素早く情報をキャッチすると同時にその開発ポテンシャルを素早く的確に算定し、競争力ある価格提示を迅速に行える能力が不可欠である。また建築技術等のわかる人材がいればコスト抑制策での創意工夫が進みやすく、ゼネコンなどとの折衝力が高まる。 d) 分譲事業には参入せず資産効率、生産性を重視 同社は分譲事業には参入しておらず、1棟売りすることで資金回収を早め、資産効率を高めている。売却先は寮・社宅などのニーズを持つ事業会社、分譲や賃貸運営目的の不動産会社、リート、個人富裕層などの投資家など幅広い。開発面では東京圏特化で効率性と競争力を高めている反面、販売面では自前の販売人員を抱えることなく広く可能性を探っている。ちなみに、同事業部の人員数は14名(連結、2017年9月期末)であり、その生産性の高さには定評がある。 (2) 収益不動産の購入・売却を強化 a) 高い目利き力が生かせる収益不動産投資 同社は都市型マンションを開発から手掛けることを中心に業容を拡大してきたが、さらに事業基盤を拡大し収益の多様化を図るため、既に稼働している優良な中小型収益不動産への投資も積極化している。収益不動産は、保有期間中に家賃収入を得た上で不動産サイクルを見極め、より良いイグジットのタイミングを図ることで収益の最大化を目指す。また築古物件や空室率が一時的に高くなっている物件を安く仕入れ、保有期間中にリノベーションやテナント付けを行うことによって資産価値の向上を図った上で売却するなどのノウハウや不動産運営能力を持つ同社にとって、創意工夫の余地が大きい。 b) リスク回避と資産効率の向上 都市型マンション開発で良好な実績を上げ続け高成長を遂げた同社の信用力は高い。2015年に東証1部に昇格し、財務の健全性も高いことから、金融機関とのリレーションも良好で借入余力も大きい。一般的に、新規に物件を建築するマンション開発事業に比べて既築の収益不動産事業は付加価値の創造余力が低いが、収益化のタイミングは早く、賃料収入と売却を選択できる流動性を持つといった事業特性の違いがある。収益不動産に取り組むことで、安定的な収益性とリスク回避を両立させ、資産効率の更なる向上を図っている。 2. セールスプロモーション事業 (1) 様々な不動産業務に女性を派遣 会社設立時から手掛ける不動産業界向けの人材派遣業は、足元の東京圏の不動産市況が活況なこともあり順調に推移している。同社では、不動産事業を行っている経験を活かし、不動産現場で役立つ人材を養成し、派遣している。分譲・賃貸を問わず物件説明や案内を担当する営業サポート、総合受付や応接室管理などの受付業務、マーケティング、営業支援のモニター・調査・ポスティング業務、賃貸物件でのコンシェルジュサービスなど様々な業務分野への派遣を行っている。派遣スタッフはもとより同事業に従事する従業員が女性であり、女性の社会進出を支援しているという側面もある。 (2) きめ細かい指導で派遣先、派遣スタッフ両者からの信頼 派遣スタッフにはその実務に即した基本的な研修を実施した後に現場に派遣しており、派遣後も顧客である大手不動産会社からのフィードバックをもとに派遣スタッフへのきめ細かいフォローアップを施している。このような丁寧な仕事ぶりが、派遣先の不動産会社と派遣スタッフ両者からの信頼を得て当事業の好循環につながっている。優良な派遣スタッフを数多く抱える同社には、大手不動産会社からの継続的な需要があり、今後も堅調な業績が見込まれる。2017年9月期に業績が大きく向上した背景にも、大手顧客が他社から同社へスイッチしたことがあるように、同社の人材の質の高さは高く評価されている。 (執筆:フィスコ客員アナリスト 角田 秀夫) 《MW》
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不動産開発、不動産投資等を行うリアルエステート事業が主力。ワンルームマンション「DeLCCS」シリーズ等を展開。セールスプロモーション事業等も。東京都心エリアの住居系不動産用地の積極的な仕入を図る。 記:2024/07/05