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トーセイ・リー Research Memo(4):取得競合の少ない独自のポジショングにより高い利回りを実現

2017/8/8 15:10 FISCO
*15:10JST トーセイ・リー Research Memo(4):取得競合の少ない独自のポジショングにより高い利回りを実現 ■トーセイ・リート投資法人<3451>の特徴 1. 成長モデル 同REITの成長モデルは、他のREITと同様に、外部成長及び内部成長によってキャッシュフローの拡大を図り、「1口当たり分配金」を増やすものである。特に、外部成長については、スポンサーの流動化事業を通じた物件供給が同REITの強力な成長エンジンとなっている。また、内部成長については、物件特性(比較的築年数の古いBクラスの物件が中心)から判断して賃料単価改善の余地は大きくないものの、きめ細かいリーシングによる稼働率向上やコスト削減がポイントとなっている。したがって、簡潔に言えば、高利回りの期待できる(バリューアップ余地の大きい)物件を積極的に取得するとともに、取得後の稼働率向上が同REITの成長をけん引するモデルと言える。 2. 同REITの特徴と優位性 (1) 高利回りを実現する仕組み 同REITが高い利回り(NOI利回り)を実現しているのは、取得競合の少ない独自のポジショニングや「目利き力」により、高いポテンシャルを持つ物件を好条件で取得していることや、取得後の稼働率の維持・向上によるものである。すなわち、物件特性により高いリスクプレミアムが要求される不動産をあえて対象とし、過度な取得競争を回避するとともに、スポンサーサポートを含めた「リーシング力」や「再生力」を最大限に生かしたバリューアップにより、超過利回り※を享受していると言える。 ※リスク対比での高い利回り。 (2) リスクコントロール機能 一方、リスク(キャッシュフローの下振れ懸念)についても、スポンサーサポートを活用したリスク軽減※1のほか、物件及びテナントの分散等※2によりコントロール機能が働いている。 ※1 リスク許容度の高いトーセイが一時的に物件を保有し、その間にテナントニーズを踏まえた修繕等のバリューアップ工事や賃貸借スキームの変更等を行うことにより、投資リスクを同REITが負担可能なレベルまで緩和する仕組み。 ※2 中小規模不動産を対象としていることから、資産規模の割に物件数及びテナント数が多いところに特徴があり、効率性の面では不利との見方ができるものの、リスク面では分散効果が働いている。 (3) 潜在的な成長力の高さ また、同REITの投資対象は、市場規模が大きく(裾野が広く)、取得競合が比較的少ないことから、潜在的な成長力が大きいところにも魅力がある。 (4) スポンサーサポートの活用 同REITの差別化されたポートフォリオを可能としているのは、トーセイによるスポンサーサポートによるところが大きい。特に、不動産流動化に豊富な実績を持つトーセイの「目利き力」、「リーシング力」、「再生力」は、前述したとおり、同REITの成長や利回りの高さ、リスクコントロールを支えていると言える。なお、「多摩センタートーセイビル」、「武蔵藤沢トーセイビル」及び「JPT元町ビル(2階、7階一部区画のみ)」の大型3物件については、トーセイとのマスターリース契約※を締結している。 ※トーセイが一括借り上げをしたうえで、エンドテナントへのリーシングを行っている。したがって、同REITには稼働率の変動によるリスクは生じない。 (執筆:フィスコ客員アナリスト 柴田 郁夫) 《MW》