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タカショー Research Memo(6):プロユース向けや米国展開も順調に拡大

2017/7/4 15:49 FISCO
*15:49JST タカショー Research Memo(6):プロユース向けや米国展開も順調に拡大   ■決算動向 2. 2018年1月期第1四半期決算の概要 タカショー<7590>の2018年1月期第1四半期の連結業績は、売上高が前年同期比4.4%減の4,621百万円、営業利益が同11.0%増の248百万円、経常利益が同236.6%の106百万円、親会社株主に帰属する四半期純利益が39百万円(前年同期は6百万円の損失)と減収ながら大幅増益を実現した。 売上高は、注力するプロユース向け(エバーアートウッド®関連商品やローボルト®ライトなど)が好調に推移した。また、海外子会社では、ベジトラグUSA(米国)が大きく伸びている。ただ、減収となったのは、ホームユース向けの粗利の低い商品を整理したことや、タカショーヨーロッパにおける不採算先の整理などが主因であり、想定内の進捗と言える。 一方、損益面では、販管費が人件費(販売力及び製造量増加に向けた人材採用等)や大阪営業所(及びショールーム)の開設費用等により若干増加したものの、大幅な売上総利益率の改善により営業増益を実現し、営業利益率も5.4%(前年同期は4.6%)に改善した。なお、売上総利益率の改善は、製造子会社における原価低減に加え、ホームユース向け商品構成の見直しや付加価値の高いプロユース向けが伸びたことによるものと考えられる。 また、経常利益の増益幅が大きいのは、円高の影響による為替差損※が前期に比べて縮小したことが理由である。 ※為替差損は143百万円(前期は206百万円)と前期同期に比べて縮小した。円高の進行度合いが前期同期に比べて緩やかであったことや、海外子会社に対する外貨建て貸付金の回収による効果と考えられる。なお、2017年4月末の換算レートは109円/米ドルとなっている。 販売ルート別(単体)及び主力商品(連結)の業績は以下のとおりである。 (1) プロユース向け プロユース向けの売上高は着実に伸びている(前年同期比約3%増と推定)。特に、主力の「エバーアートウッド®(アルミ製人工木)」関連商品が順調に伸びたほか、「エバーアートボード®(天然素材を再現したアルミ複合板)」もコントラクト市場への販路拡大等により大きく拡大した(両方合わせて同約13%増と推定)。また、同社独自の「ローボルト®ライト」も好調に推移している(同約11%増と推定)。ただ、市場が縮小している「人工強化竹垣」や100Vライトなどが落ち込んだことにより、部門全体の増収率は緩やかな水準にとどまった。 (2) ホームユース向け ホームユース向けの売上高は大きく落ち込んだ(前年同期比約20%減と推定)。為替リスクの低減を目的とした商流の見直し※や、粗利の低い商品の整理を行ったことが足を引っ張った。ただ、前者については、技術的な要因(連結決算への影響はない)であり、実態として業績の落ち込みを示すものではない。また、後者についても、低迷が続いているホームユース向けのテコ入れの一環であり、戦略的な動きを反映したものと言える。その結果として、大幅な売上総利益率の改善も実現することができた。 ※同社では、これまで海外で生産したホームユース商品の一部を同社経由にて海外へ外貨建て販売してきたが、今後は海外販社の活用(商流移行)により為替リスクの軽減を図る方針である。 (3) その他 輸出については、プロユース向け(エバーアートウッド®関連商品等)がオーストラリアや韓国向けに好調に推移している。今後は、タカショーヨーロッパを通じて、欧州でも販路拡大を推進していく方針であり、早ければ今期後半に立ち上がってくる可能性もあるようだ。 一方、海外子会社については、売上拡大を目的としてグローバルスタンダードアイテム(海外販売商品の定番化)を進めるなかで、ベジトラグUSA(米国)が想定を上回るペースで伸びている(売上高は前年同期比約121%増の95百万円程度と推定)。大手ホームセンター(ホームデポやローズ等)のほか、TV通販(QVC等)など新たなチャネル展開も奏功しているようだ。本場のベジトラグUK(英国)も順調に拡大しており、UKスタイルとしてグローバル展開を目指している「ベジトラグアイテム」は好調に推移していると言える。半面、タカショーヨーロッパについては、前期からの不採算先の整理等の影響により、損益面では改善しているものの、売上高は縮小した。 以上から、第1四半期の連結業績を総括すると、1)プロユース向け(エバーアートウッド®関連商品等)が海外への販路拡大(輸出)を含めて順調に拡大していること、2)海外販売商品の定番化を目指す「ベジトラグアイテム」が想定を上回るペースで伸びていること、3)プロユース向けの伸びやホームユース向けの商品構成の見直し等により大幅な売上総利益率の改善を実現したこと、などがプラス要因となった一方、4)ホームユース向けが粗利の低い商品の整理等により縮小したこと、5)タカショーヨーロッパにおいても不採算先の整理による影響が続いていることがマイナス要因となった。ただ、4)及び5)は戦略的な動きを反映したものであり、その結果として3)が実現したことを勘案すれば、第1四半期決算は順調な滑り出しと言える。 (執筆:フィスコ客員アナリスト 柴田 郁夫) 《TN》
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