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キリン堂HD Research Memo(3):関西ドミナント戦略のもと、関西圏主体にドラッグストアをチェーン展開

2017/5/29 15:45 FISCO
*15:45JST キリン堂HD Research Memo(3):関西ドミナント戦略のもと、関西圏主体にドラッグストアをチェーン展開 ■会社概要 2. 事業の概要 (1) 事業セグメントとグループ会社の概要 キリン堂ホールディングス<3194>の事業は小売事業とその他事業に分けられる。収益の大部分はドラッグストアを中心とする小売事業だ。その他は子会社で行っている卸売事業や医療コンサルティング事業、海外事業で構成されている。 小売事業は子会社のキリン堂が担っている。前述のように同社はドラッグストアチェーンを買収して店舗網の拡大を図ってきたが、それらの子会社は2012年までにすべてキリン堂に吸収合併し、国内小売事業はキリン堂が単独で事業を行う体制となっている。その他のうち国内では、健美舎が健康食品を中心とする卸売事業を、ソシオン ヘルスケア マネージメントが医療コンサルティング事業を、それぞれ担っている。 海外事業は中国市場をターゲットとしているが、2017年2月期に大きな体制変更が行われた。従来は忠幸麒麟堂(常州)商貿有限公司とBEAUNET CORPORATION LIMITEDの2つの連結子会社でドラッグストア運営事業やEコマース(EC)、卸売事業などを展開していた。しかし、BEAUNET CORPORATION LIMITEDが中国のEコマース(EC)第3位のビップショップ・ホールディングス<VIP>との間で資本業務提携契約を締結。さらに、BEAUNET CORPORATION LIMITEDの第三者割当増資により、同社グループの持分が50.23%から35.15%に下がり、連結子会社から持分法適用関連会社へと変更された。これと併せて、業務の効率化と中国市場へのアクセスの一元化を目的に、忠幸麒麟堂(常州)商貿有限公司の持分すべてをBEAUNET CORPORATION LIMITEDに売却した。体制は変わったが中国市場重視の姿勢は従来どおりで変化はないもようだ。 (2) 営業地域と出店戦略 同社は関西圏主体の店舗展開を行ってきており、全店舗の80%以上が関西圏に位置している。こうした地域構成となっているのは、同社の企業理念の中に掲げている『地域コミュニティの中核となるドラッグストアを社会的インフラとして確立する』というビジョンのもと、関西ドミナント出店を徹底してきた結果だ。 関西地区におけるドラッグストアの勢力分布では、同社はスギホールディングス<7649>、ココカラファイン<3098>と並んで大手3社の一角を占めている。経営理念を貫徹し、かつ、現有の関西地域における優位性を維持・発展させる目的から、同社は関西ドミナント戦略に基づいた出店を今後も継続する方針だ。 (3) 店舗戦略と販売戦略 同社の店舗は面積によって、300坪型、150坪型、100坪型に3分される。2017年2月期末時点の総店舗数344店の内訳は、ドラッグストアが289店(うち、処方せん取扱いが33店)、小型店舗が53店(うち処方せん取扱いが28店)、その他(うち、処方せん取扱いが1店)とFC店が各1店となっている。 同社の基本的な出店モデルは郊外型店で、300坪型のドラッグストアがそれに該当する。立地条件に応じて150坪型も活用している。今後も300坪型店舗を基本とした郊外型店舗での出店が基本となるとみられる。 同時にまた、同社は店舗の都心回帰策も進めている。これまで、都市型店舗の店舗フォーマットや出店モデルの研究を進めつつ5店の都市型店舗を出店した。サイズ的には小型店舗であり、店舗賃料も郊外型に比べて高いなどのマイナス面はあるが、それを吸収するだけの集客と売上げを確保できるとの手応えが得られている状況だ。同社はPDCAサイクルを回して店舗フォーマットや出店モデルの確立に努め、都市型店舗を郊外型店舗と並ぶ出店の柱にしていく方針だ。 小売事業における商品部門別構成を見ると、最も多いのは約40%を占める雑貨等で、化粧品(約25%)と医薬品(約18%)が続いている。商品部門ごとの売上総利益率は、医薬品、健康食品、化粧品のいわゆるヘルス&ビューティケア商品(HBC商品。一部トイレタリーも含まれる)と調剤の売上総利益率が高く、育児用品と雑貨等の売上総利益率は一段低い状況となっているもようだ。 (執筆:フィスコ客員アナリスト 浅川 裕之) 《HN》
関連銘柄 3件
3098 東証1部
8,110
9/28 15:00
-350(-4.14%)
時価総額 254,751百万円
大手ドラッグストア。「ココカラファイン」を主力に全国展開する。調剤薬局も運営する。マツモトキヨシと21年10月に経営統合へ。グループ店舗数は1473店舗。15店舗の新規出店実施。22.3期1Qは2桁増益。 記:2021/09/09
3,485
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±0(0%)
時価総額 39,492百万円
関西を中心に郊外型のドラッグストアを展開。処方箋取扱店舗の拡大やPBの強化などに力注ぐ。21.2期上期はコロナ関連特需で増収・大幅増益に。投資会社と組んで実施したMBOが成立。来年1月6日付で上場廃止に。 記:2020/11/19
7649 東証プライム
2,528
11/22 15:30
+28(1.12%)
時価総額 480,302百万円
ドラックストア大手の「スギ薬局」を中核とする持株会社。東海エリアが地盤。核店舗を中心としたドミナント出店が特徴。店舗数は1700店舗超。インバウンド追い風。調剤併設で伸長。27.2期売上高1兆円目標。 記:2024/10/22