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ラクオリア創薬 Research Memo(2):ファイザー日本法人の研究所から独立、新薬の研究開発に特化

2017/4/26 16:17 FISCO
*16:17JST ラクオリア創薬 Research Memo(2):ファイザー日本法人の研究所から独立、新薬の研究開発に特化 ■会社概要 1. 沿革とビジネスモデル ラクオリア創薬<4579>の前身は世界的医薬品大手である米ファイザーの日本法人の中央研究所だ。同研究所はファイザーの探索研究拠点として、「疼痛」、「消化器疾患」の領域を中核に創薬研究を行ってきたが2007年に閉鎖が決定された。この決定を受けてEBO(エンプロイー・バイ・アウト、従業員による買収)による独立及び創薬事業の継続が決定され、同社が誕生した。証券市場には、2011年7月に東京証券取引所JASDAQ市場グロース(当時は大阪証券取引所)に上場した。 同社は研究開発型の創薬企業であり、通常の製薬企業とは異なるビジネスモデルとなっている。すなわち、同社は研究開発に特化し、自前のMRや工場を持たない。創薬研究により革新的な新薬の種(開発化合物)を創出し、その新薬の種を製品化・製薬化を担う製薬企業にライセンスアウト(技術・特許の導出)することで収益を上げるというビジネスモデルだ。 通常の医薬品の開発は、元となる化合物を見つける「探索研究」、動物実験で安全性・有効性を確認する「前臨床開発」、ヒトで安全性・有効性を評価する「臨床開発」という大きく3つのプロセスを経て、新薬として承認申請が行われ、当局に承認されて薬として発売されることになる。また、臨床開発は第1相(フェーズI :P-I)から第3相(フェーズIII:P-III)まで3段階に分かれている。同社の事業領域は、探索研究から臨床開発の第2相(フェーズII:P-II)までである。 同社の事業領域は第2相までだが、同社の収益は導出後に本格的に獲得される収益構造となっている。すなわち同社の事業領域である第2相試験までの間に、化合物を製薬企業に導出して初めて、同社の事業活動が収益化されるということだ。同社が導出した医薬品候補の化合物が導出先企業においてさらに臨床開発され、最終的に医薬品として発売されるまでは、同社自身も引き続き、導出先企業と二人三脚での活動が続く。同社は医薬品の候補となる化合物を“産み出す”ことを事業領域としているが、導出先企業における“育成”をサポートすることもまた、同社の事業の重要な一部となっているということだ。 具体的な収入の内容としては、医薬品候補化合物を同社が医薬品メーカーに導出した際に受領する「契約一時金」、導出後の臨床開発等の進捗に伴って節目ごとに受領する「マイルストン収入」、化合物が医薬品として発売された場合に、その販売額の一定割合を受領する「ロイヤルティ収入」、共同研究において受領する「研究協力金」の4つの収入がある。ロイヤルティ収入は最も安定性の高い収益と位置付けられるが、ロイヤルティの割合は個々の契約によって決定される。医薬品業界のごく一般的な例としては7%~10%と言われている。 (執筆:フィスコ客員アナリスト 浅川 裕之) 《NB》
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旧ファイザー中央研究所が前身の創薬ベンチャー。愛知県名古屋市に本社。胃酸分泌抑制剤「テゴプラザン」、ペット用医薬品等を手掛ける。低分子創薬、イオンチャネル創薬が強み。テゴプラザンは承認国が順調に拡大。 記:2024/08/19