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サカタインクス Research Memo(1):環境配慮型高機能・高付加価値製品拡販で収益拡大基調

2017/3/10 16:26 FISCO
*16:26JST サカタインクス Research Memo(1):環境配慮型高機能・高付加価値製品拡販で収益拡大基調 ■要約 サカタインクス<4633>は日本で3位、北米で3位、世界で4位規模の大手印刷インキメーカーである。1896年創業以来、120年の歴史の中で培われた環境配慮型高機能・高付加価値製品の開発力を強みとしている。環境配慮型高機能・高付加価値製品の拡販による数量増で、中期的に収益拡大基調が予想される。 1. 印刷インキ事業を主力としてグローバル展開 紙媒体用インキ(新聞インキ、オフセットインキ)及びパッケージ用インキ(フレキソインキ、グラビアインキ、メタルインキ)を製造・販売する印刷インキ事業を主力として、印刷製版用材料や印刷製版用関連機器を仕入・販売する印刷用機材事業、インクジェットインキ、トナー、カラーフィルター用顔料分散液、機能性コーティング剤などを製造・販売する機能性材料事業、その他事業(日本市場向け化成品関連事業、ディスプレイ関連事業、色彩機材関連事業)をグローバル展開している。 2. 環境配慮型高機能・高付加価値製品に強み 1896年創業から120年の歴史の中で培われた環境配慮型の高機能・高付加価値製品の開発力、製品の高い信頼性・品質力を強みとしている。 3. 市場拡大余地の大きいアジアと北米が収益柱に成長 グローバル展開や環境配慮型高機能・高付加価値製品拡販によって、市場拡大余地の大きいアジアと北米が収益柱に成長している。 4. 2016年12月期は円高影響を吸収して計画超の営業増益 2016年12月期連結業績は、2015年12月期が9ヶ月決算だったため、前年同期間(2015年1月~12月)調整後数値との比較で2.8%減収、8.1%営業増益、7.7%経常増益、8.8%最終増益だった。円高による為替換算影響で減収だったが、印刷インキ販売数量増加やコスト削減の効果で円高影響を吸収して計画超の営業増益だった。為替影響排除後ベースでは4.1%増収、18.1%営業増益、15.7%経常増益、17.5%最終増益となり、2ケタ増益だった。 5. 2017年12月期は増収増益予想 2017年12月期連結業績予想(特別利益計上で2月24日に純利益を増額修正)は、2016年12月期比5.5%増収、3.8%営業増益、4.5%経常増益、11.0%最終増益としている。中期経営計画2017目標値のうち経常利益、純利益、ROEを達成する見込みだ。なお会社予想は保守的な印象が強く上振れ余地がありそうだ。この場合、営業利益も中期経営計画2017目標値の達成が予想される。 6. 環境配慮型高機能・高付加価値製品の市場は国内外で拡大基調 国内印刷インキ市場は新聞等の紙媒体印刷物の減少で成熟イメージが強いが、パッケージ用インキ分野は需要拡大基調であり、環境配慮型高機能・高付加価値製品へのシフトが一段と進展している。海外は人口増加や経済成長を背景として印刷インキ市場全体が拡大している。そしてアジアや北米を中心に、環境配慮型高機能・高付加価値製品へのシフトも進展して市場拡大余地が大きい。 7. 中期的に収益拡大基調 世界的に環境配慮型高機能・高付加価値製品へシフトする流れも背景に、先行してグローバル展開した実績、各国の地域特性に合わせて製品投入するノウハウ、環境配慮型高機能・高付加価値製品分野での高シェアを生かして、中期的に収益拡大基調と一段の高収益化が予想される。 8. 連結配当性向20%~30%目安 連結配当性向は20%前後から30%前後の範囲を目安としている。2017年12月期配当予想は2016年12月期と同額の年間28円だが、2016年12月期の記念配当2円を普通配当とする。また毎年12月末現在の株主を対象として株主優待制度を実施している。 ■Key Points ・印刷インキ事業を主力としてグローバル展開 ・2017年12月期増収増益予想 ・環境配慮型高機能・高付加価値製品市場は国内外で拡大基調 (執筆:フィスコ客員アナリスト 水田 雅展) 《HN》
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時価総額 84,671百万円
1896年創業の印刷インキメーカー。各種印刷インキ、粉体トナーなどの機能性材料を手掛ける。アルミ缶用インキで世界トップシェア。総還元性向50%以上目指す。パッケージ分野中心に環境配慮型製品を積極展開。 記:2024/07/01