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EMシステムズ< Research Memo(6):17/3期2Qは増収、2ケタ増益を確保

2016/12/19 15:42 FISCO
*15:42JST EMシステムズ< Research Memo(6):17/3期2Qは増収、2ケタ増益を確保 ■決算動向 (1) 2017年3月期第2四半期累計業績の概要 EMシステムズ<4820>の2017年3月期第2四半期累計期間(4月−9月)の業績は、売上高が前年同期比4.4%増の6,522百万円、営業利益は同67.7%増の1,148百万円、親会社株主に帰属する四半期純利益は同18.8%増の957百万円となり、増収、2ケタ増益を確保した。 売上高が前年同期比で4.4%増収となったのは、チェーン薬局からの新規受注や連結子会社コスモシステムズ(株)の「ぶんぎょうめいと」のリプレースが好調であったことなどにより調剤システム事業が順調に拡大したことが主要因。一方、売上原価は事業部制導入により全社レベルで原価低減が一段と進んだことなどから、同4.7%減の2,827百万円へ減少した。このため、売上総利益は同12.5%増の3,695百万円と2ケタ増益となり、売上総利益率は前年同期の52.6%から56.7%へ4.1ポイント上昇した。また、販管費についても経費の継続的な削減努力と事業部制導入の効果があいまったことにより、同2.0%減の2,546百万円へ減少した。この結果、営業利益は同67.7%増益と大幅な増益を記録、営業利益率は前年同期に比べ6.6ポイント上昇し17.6%となった。 一方、期初会社計画(売上高6,518百万円、営業利益826百万円、親会社株主に帰属する四半期純利益726百万円)対比では、売上高はほぼ計画どおりの着地となったものの、各利益はいずれも計画を上回った。これは、医科システム事業は計画未達となったものの、原価及び経費面での継続的なコストダウンが想定以上となったことによる。 (2)セグメント動向 a)調剤システム事業及びその関連事業 第2四半期累計期間の売上高は同6.9%増の5,358百万円、営業利益は同60.1%増の1,244百万円と、増収、大幅な増益を記録した。システム販売件数は計画未達となったものの、増収となったのは1)チェーン薬局からの新規受注があった、2)「ぶんぎょうめいと」のリプレースが活性化した、3)調剤システムのOEM供給ビジネスもプラス寄与した、——などによる。大幅な増益となったのは、堅調な受注による売上高の拡大に加えて、原価及び経費面での継続的なコストダウンの効果が顕在化したことに加えて、事業部制導入による効果もかさ上げ要因として働いたためだ。 サービス別に売上高を見ると、システム及びネットワークの売上高は、初期費用(同5.2%増の2,239百万円)及び課金(同7.2%増の1,853百万円)ともに堅調に推移したことにより、同6.0%増の4,092百万円となった。それに伴い、サプライ(同10.0%増の886百万円)、保守サービス(同9.0%増の379百万円)の売上高もそれぞれ順調に拡大した。 b)医科システム事業及びその関連事業 第2四半期連結累計期間の売上高は同10.8%減の725百万円、営業損失は76百万円(前年同期は営業損失142百万円)となり、2ケタ減収となったものの、営業損失は縮小した。減収となったのは、同社製品のMRNが前年同期を上回る実績を確保したのに対して、ユニメディカルのリプレースの減少をカバーできなかったことが要因。にもかかわらず、営業損失が縮小したのは調剤システム事業と同様に原価及び経費削減を継続的に行った効果が顕在化したことに加えて、事業部制導入による効果がかさ上げ要因として働いたためだ。 サービス別の売上高の状況は、システム及びネットワーク売上高は、同5.2%減の476百万円となった。また、サプライ(同24.3%減の37百万円)、保守サービス(同19.1%減の210百万円)の売上高もそれぞれ減少を余儀なくされた。なお、システム及びネットワーク売上高のうち、ストック型の課金売上高は143百万円と順調に積み上がっている。 c)その他の事業 第2四半期連結累計期間の売上高は同2.8%減の489百万円、営業損失は9百万円(前年同期は営業利益70百万円)へ転落した。減収になったのは、子会社(株)ラソンテの事業再編※の影響に加えて、4月の調剤報酬及び薬価改定によるマイナス影響を(株)ブリック薬局が受けたことなどが要因。一方、営業損失へ転落したのは、介護システム事業参入に絡んだ投資コスト負担に加えて、調剤報酬及び薬価の改定の影響から(株)ブリック薬局が減益となったことや、(株)ラソンテも事業再編により減益を余儀なくされたこともマイナス要因として働いた。 ※本社ビルである新大阪ブリックビルにおけるヘルスケア産業事業の更なる展開(クリニックモールの医療情報連携モデル化)を図るため、(株)ラソンテが行っていた管理事業を同社本体へ移管した再編。 (執筆:フィスコ客員アナリスト 森本 展正 ) 《RT》