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炎のファンドマネージャー注目低位銘柄!【投資情報マガジン「炎の投資情報」より】

2016/12/9 15:40 FISCO
*15:40JST 炎のファンドマネージャー注目低位銘柄!【投資情報マガジン「炎の投資情報」より】 ※本稿は、投資情報マガジン「炎の投資情報」~プロが導くお金創造のための投資情報~(CLUB FISCO提供)に掲載された過去記事(2016/11/28発行号)からの抜粋版です。 株価等も掲載当時の価格ですのでご注意ください。 ■炎の注目低位銘柄 全体相場に連動して上昇する銘柄があるかと思えば、逆行安を演じる銘柄もあるなど一筋縄にはいかない相場になっています。 相場の潮流につこうとする投資家の心理からは、動かない銘柄を切って、動きそうな銘柄に乗ろうと短期的な取り組みをされているのはわかりますが、ここでは中期的な視点で取り組むべきかと考えています。 ここでは、ちょっと気になる注目低位銘柄をご報告します。 ●1.古林紙工<3944>(ふるばやし しこう 東証2部) 紙やプラスチック素材を用いた印刷紙器のパッケージング総合大手メーカーの老舗。来年が設立70周年。上場は1962年。 類似企業はトーイン<7923>(JQ)、野崎印刷紙業<7919>(東証2部)、朝日印刷<3951>(東証2部)、ザ・パック<3950>(東証1部)など。前2社は収益低水準が続くが、後2社は高収益を誇る。 今期業績は期初計画の経常利益3.6億円から4.3億円に19%上方修正されましたが、これは中間期の経常利益が期初計画の1.8億円に対して2.1億円となったことが背景にあります。 中間期が増益となったことで通期の業績も増益に変わる可能性がありますが現状は前期の経常利益4.41億円に対して小幅減益を見込んでいます。 中国ビジネスがリスク要因になりますが、指標面では今期予想PER6.4倍、実績PBR0.27倍、予想配当利回り3.06%の株価水準は評価の余地があります。 発行済み株式数は1776.8万株ですが、自己株取得に熱心で現在の自己株は703.5万株にも達していますので、これを加味した実質時価総額は17.5億円に留まっているからです。 同社の評価が低いのは有利子負債が35億円と保有現預金11.9億円に比べ多いことによると考えられます。一方で保有する投資有価証券は41.5億円にも達しており、この点の評価が不足しています。 同社の投資有価証券の内訳は有価証券報告書に開示されていませんので、この中身が問題ですが、それについては現在問い合わせ中です。 同社の株価はバブル形成期の1988年4月に1300円でピークを打ち、その後は下降トレンドを描いてきました。直近は2012年5月の安値95円から2015年の224円まで上昇。その後また調整が見られます。 直近の安値6月16日の128円から先週の高値166円まで3割の上げを見せていますが、年商160億円、経常利益4.3億円に対して時価総額は17.5億円という水準には割安感があります。 このところの業績は比較的堅調な推移が続いています。問題は流動性で出来高が薄い点がネックです。 トーイン(時価総額24億円、今期経常赤字)や野崎印刷紙業(時価総額23.6億円、今期経常利益2億円)との比較でも同社の評価は低いと感じられます。参考までに類似2社の状況を掲げておきます。それぞれに誰も見向きもしないような地味なビジネスのようですが、それでもどこかに企業価値が見出せるかも知れません。 トーイン<7923> 今期1億円の経常黒字を60百万円の赤字に下方修正。2期連続の赤字となる見込み。時価総額24億円 現預金25.7億円、投資有価証券18.35億円、有利子負債37億円、15円配当、配当利回り3.4%、バブル崩壊後の1991年11月に株式上場。その際に株価5000円をつけ、以来一貫して株価は下落。上場時の時価総額は342.5億円。公開価格を一度も上回ることなく今日に至る。株価は配当利回りで下支えされているが、業績の向上がなく、株価も流動性に欠けており人気薄。 野崎印刷紙業<7919> 包装資材や紙器・紙工品の大手。創立75周年の老舗。1961年の上場でバブル時代の1990年5月に株価は1770円でピークをつける。その後一貫して株価は下落傾向を辿る。今期の業績は第2四半期の停滞で下方修正の可能性。通期2億円の経常利益計画に対して進捗率は22.7%。時価総額は22.7億円で2.2%の配当利回りが下支え。 ●2.多摩川HD<6838> 今期の予想配当金は1.5円から3円。12月12日に中間期説明会を開催予定。個別面談を29日に予定。5G関連銘柄として先般人気化した後、調整気味に株価は推移。時価総額は48.8億円。業績向上に向けた熱心さは伝わってくるが、再生可能エネルギーなど不透明感あり、評価は一気に高まってこないが5G関連としての評価は今後、徐々に高まると期待。75円から145円まで株価急騰後の調整場面でその中間値110円が下値のメド。流動性も高く、ここからの下押しは基本的には買い方針で良さそう。145円の直近高値はいずれ抜くとの期待を持つことにしたい。 (出所:投資情報マガジン「炎の投資情報」2016/11/28発行号より) ※投資情報マガジン「炎の投資情報」は週1回発行。「株式・為替・原油相場動向」や「先週の活躍株チェック」、「企業取材メモ」など、投資に関する独自情報が掲載されている。 《NO》
関連銘柄 6件
3944 東証スタンダード
1,838
11/26 10:09
±0(0%)
時価総額 3,266百万円
包装用印刷紙器、贈答用ギフト函などの印刷紙器の製造・販売を行う。1934年創業。プラスチック包材等も手掛ける。花王、明治HDなどが主要取引先。省資源・易廃棄などのパッケージ開発に注力。生産能力増強も図る。 記:2024/08/23
3950 東証プライム
3,590
11/26 15:30
±0(0%)
時価総額 71,441百万円
1878年創業の総合パッケージメーカー。紙袋や印刷紙器、段ボールなどの製造・販売を行う紙加工品事業が主力。ポリ袋やテーラーバッグなどの製造・販売等も。食品一次容器の拡販、宅配袋の販売強化などに取り組む。 記:2024/08/26
3951 東証スタンダード
878
11/26 15:30
+1(0.11%)
時価総額 20,098百万円
印刷包材事業を展開。1872年創業。富山県富山市に本社。医薬品、化粧品向け印刷包材で国内トップシェア。包装システム販売事業、人材派遣事業も。ラベル事業を成長事業の一つに位置付け。海外事業の推進図る。 記:2024/08/29
6838 東証スタンダード
755
11/26 15:30
+17(2.3%)
時価総額 4,586百万円
多摩川電子を中核とする持株会社。高周波電子部品、光関連・電子応用機器等を手掛ける電子・通信用機器事業が主力。再生可能エネルギー事業も。電子・通信用機器事業では生産能力の増強、自社開発品の提案強化図る。 記:2024/10/10
7919 東証スタンダード
153
11/26 15:30
±0(0%)
時価総額 3,283百万円
総合印刷会社。呉服値札業として1868年に創業。包装資材及び紙器、紙工品部門が主力。情報機器及びサプライ品、商業印刷等も。特殊印刷技術などが強み。配当性向20%以上目標。27.3期売上高153億円目標。 記:2024/08/22
7923 東証スタンダード
693
11/26 0:00
-693(-100%)
時価総額 4,420百万円
食品や化粧品、医薬品等のパッケージやラベルの製造・販売を行う包装資材事業が主力。精密塗工製品の受託製造等を行う精密塗工事業も展開。中計では27.3期売上高150億円目標。精密塗工事業の拡大等に取り組む。 記:2024/06/04