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シンワアート Research Memo(1):大幅な増収増益で折り返した中期経営計画、引き続き増収増益を見込む

2016/10/4 16:16 FISCO
*16:16JST シンワアート Research Memo(1):大幅な増収増益で折り返した中期経営計画、引き続き増収増益を見込む シンワアートオークション<2437>は、国内最大級の美術品オークション会社である。日本の近代美術を中心として、近代陶芸やワイン、ブランド雑貨、時計、宝飾品なども手掛けている。2,000万円以上の高額落札作品における市場シェアでは業界トップの約51%を占めている。同社は2014年5月期より新中期経営計画(5ヶ年)をスタートさせるとともに、第2の創業期と位置付け、プラットフォーム構想※によるオークション事業の拡大のほか、富裕層ネットワークを活かしたエネルギー関連事業や医療機関向け支援事業などにも注力している。「アートから始まる富裕層向けの総合サービスカンパニー」へと事業ドメインを拡張することにより、安定収益源の確保と財務基盤の強化を図る構えである。長期間にわたるデフレ経済の環境下で日本のオークション市場、並びに同社の業績はしばらく停滞感に覆われてきた。しかしながら、オークション市場の回復には時間を要しているものの、エネルギー関連事業の拡大に加えて、同社独自の医療ツーリズムや保険代理店事業(キャプティブ設立コンサルティング)など、戦略子会社による新規事業が立ち上がってきており、同社は新たな成長フェーズに入ったと言える。 ※同社がマーケットメイク機能を果たすことでオークション市場の活性化及び回復を目指すもの 中期経営計画の折り返し点(3年目)となった2016年5月期の業績は、売上高が前期比32.2%増の3,898百万円、営業利益が358.2%増の356百万円と期初予想から2度の増額修正を伴いながら大幅な増収増益となった。主力の「オークション関連事業」がおおむね堅調に推移する一方、太陽光発電施設の販売が想定を上回るペースで拡大したことにより「エネルギー関連事業」が大きく伸長した。また、今後の収益ドライバーとして位置付けている医療ツーリズムや保険代理店事業についても、事業モデルの構築に取り組み、順調に立ち上がってきた。 2017年5月期の業績予想について同社は、売上高を前期比10.3%増の4,299百万円、営業利益を同17.1%増の417百万円と引き続き増収増益を見込んでいる。「オークション関連事業」については横ばい推移を見込む一方、優遇税制措置による節税効果※が縮小した4月以降も根強い需要が継続している太陽光発電施設のさらなる拡大により、「エネルギー関連事業」が業績の伸びをけん引する想定となっている。また、医療ツーリズムや保険代理店事業については、来期以降の本格的な業績貢献に向けた活動に注力する方針であり、期初予想にはほとんど織り込んでいないようである。弊社では、計画の前提となっている太陽光発電施設の拡大が順調なことや、足元の販売状況がハイペースで進捗していることなどから同社の業績予想は固めの水準であるとみている。むしろ、他社からの権利取得の推進による販売台数の積み増しや、新規事業による業績貢献が想定よりも早まることにより、2016年5月期同様、業績が上振れる可能性にも注意が必要である。 ※生産性向上設備投資促進税制による「100%の即時償却または最大5%の税額控除」の適用は2016年3月末で終了したが、2016年4月1日から2017年3月末日までは「50%の特別償却または最大4%の税額控除」が適用される。 同社の成長戦略の柱は、オークション事業の拡大と新規事業の育成による収益基盤の強化、アジア戦略の3つである。特に、医療ツーリズム及び保険代理店事業については、太陽光発電施設の販売がピークアウトする来期以降の新たな収益ドライバーとして位置付けている。弊社では、デフレ経済からの脱却の遅れなどから、オークション事業の回復には時間を要するものと捉えているが、富裕層マーケティングにおける強みを活かした新規事業の伸びが同社の中期的な成長をけん引するものとみている。 ■Check Point ・2016年5月期は大幅な増収増益で着地 ・2017年5月期は引き続き増収増益を見込む ・安定的な配当を維持、2016年5月期は増配実施、今後も増配の可能性 (執筆:フィスコ客員アナリスト 柴田 郁夫) 《HN》
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美術品オークション会社。近代美術やコンテンポラリーアートに加え、資産価値の高いワインや家具などのオークション、ダイヤモンド投資、画廊運営事業等も。メタバース空間「Edoverse」が24年1月にローンチ。 記:2024/05/06