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品川リフラ Research Memo(7):2016年3月期は、小幅減収減益の底堅い動き

2016/7/21 16:55 FISCO
*16:55JST 品川リフラ Research Memo(7):2016年3月期は、小幅減収減益の底堅い動き ■業績動向 (1) 2016年3月期の業績 a)損益計算書 品川リフラクトリーズ<5351>の2016年3月期は、売上高が97,889百万円、前期比2.3%減、営業利益が5,019百万円、同2.5%増、経常利益が4,951百万円、同5.1%減、親会社株主に帰属する当期純利益が2,796百万円、同9.7%減となった。期初予想比では、売上高が3.7%減、経常利益が4.8%減であった。鉄鋼会社は平均単価の下落で業績を大きく悪化させたが、同社の業績は粗鋼生産量との相関性が高く、底堅い推移を示した。セグメント別では売上高の4分の3を占める耐火物及び関連製品の売上高が前期比1.3%減にとどまった。エンジニアリング事業は、各種窯炉補修作業等の減少により同5.2%の減収、不動産・レジャー等の収入が同5.0%減となった。 営業利益の増減要因は、プラス側がコストダウン(+150百万円)、グループ会社の寄与(+670百万円)であった。一方、マイナス要因は、数量・構成・販売価格・原材料値上がりが-660百万円、炉修作業減少等が-40百万円となった。連結子会社のイソライト工業の当期業績は、売上高が前期比2.7%増の14,330百万円、営業利益が同73.7%増の1,683百万円、売上高営業利益率が同4.8ポイント増の11.7%の好業績だった。 労働安全衛生法の改正により、2015年11月からリフラクトリ—セラミックファイバー(RCF)のうちアルミナとシリカを主成分とした非結晶(ガラス質)の人造鉱物繊維が有害物質として規制対象となった。イソライト工業は、生体溶解性断熱材を業界で逸早く製品化した。同製品に使用される生体溶解性繊維は、吸引等で人体に摂取されても体内の水分によって分解・排出される特性を持つ人造鉱物繊維になる。同社製品は、厚生労働省の特定化学物質障害予防規則(特化則)の対象外となるばかりでなく、IARC(国際がん研究機関)、EU指令(Directive97/69/EC)、ドイツ規制(TRGS 905)による規制対象からも除外される。これまで1,200〜1,300度の低温用が開発済みで、さらに高温用を開発している。 同社グループの経常利益は、営業外利益及び費用の為替差損益が前期の差益(114百万円)から差損(-247百万円)に転じたため減少した。親会社株主に帰属する当期純利益は、固定資産減損損失(286百万円)を特別損失に計上したため、減少幅が大きくなった。 b)貸借対照表 2016年3月期の総資産は103,697百万円、前期末比6,143百万円減少した。主たる要因は、受取手形及び売掛金の減少(-835百万円)と投資有価証券の減少(-4,382百万円)だった。負債の部では、有利子負債が1,701百万円減少した。実質有利子負債は2,467百万円減の5,707百万円となり、ネットD/Eレシオ(実質有利子負債を自己資本で割った比率)は0.16倍と低く、財務の安全性はさらに高まった。自己資本比率は42.6%と前期末比1.5ポイントアップした。 c)キャッシュ・フロー計算書 2016年3月期末の現金及び現金同等物の残高は、前期比751百万円増の12,659百万円となった。営業活動によるキャッシュ・フロー(CF)は、税引前当期純利益と減価償却費により4,390百万円のプラスとなった。投資活動CFは設備投資などで1,173百万円のマイナスとなり、財務活動CFが有利子負債の削減による支出と配当金の支払いにより2,343百万円のマイナスとなった。 (執筆:フィスコ客員アナリスト 瀬川 健) 《HN》
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大手耐火物メーカー。1875年創業。鉄鋼業界向けに強み。JFEスチールの持分法適用会社。東京駅外壁の赤レンガなどで納入実績。セラミックス事業等も。海外事業の拡大等に注力。27.3期売上1800億円目指す。 記:2024/06/15