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システム ディ Research Memo(2):中間層に加えて、両側の大規模事業者と小規模事業者をもターゲット顧客に

2016/7/21 13:24 FISCO
*13:24JST システム ディ Research Memo(2):中間層に加えて、両側の大規模事業者と小規模事業者をもターゲット顧客に ■中期経営計画と同社の成長戦略 (1)中期経営計画の概要と成長シナリオ システムディ<3804>は現在、2014年10月期からの3ヶ年中期経営計画に取り組んでおり、2016年10月期はその最終年度に当たる。 現中期経営計画では「V&V Business」をスローガンに掲げている。2つのVはValueとVolumeの頭文字である。同社は顧客層を3つのグループに分解して認識しており、これまではそのうちの1つのグループを対象にした事業展開であったものを、今後は3つのグループすべてを対象とすることで成長を加速させていくという意図が「V&V Business」には込められている。その具体的中身は以下のとおりだ。 同社はこれまで、企業規模やIT投資に対する資金量などの観点での中間層(中規模事業者)を対象に、業種特化型の業務支援のパッケージソフトウェア・システムを開発・販売することで成長してきた。そうした中間層の両側には、IT投資に対する資金的余裕度が高く、かつ、より高度なニーズを抱える大規模事業者と、反対に資金力が乏しい小規模事業者が存在している。同社が掲げる「V&V Business」戦略とは、従来からのターゲット顧客である中間層に加えて、両側の大規模事業者と小規模事業者をもターゲット顧客として取り込み、成長へとつなげようというものだ。大規模事業者との取引は、数は多くないが1件当たりの金額が大きいことに着目してValue Businessと称し、小規模事業者との取引はクラウドをベースとするため1社当たりの金額は小さいが、顧客数は膨大であるためVolume Businessと称している 具体的には、中規模事業者に対するパッケージソフトの販売を基本に、大規模事業者にはソフトウェアのカスタマイズあるいはカスタムメイドのソフトウェア・システムの提供を行うことで、顧客ニーズを実現して収益につなげている。一方、小規模事業者には、(買い切りではなく)月額料金で利用できるクラウドサービスを提供することで導入のハードルを下げ、顧客獲得数増加を図っている。 (2)中期経営計画の計数目標と進捗状況 中期経営計画の進捗状況は、全体的には順調に進捗しているというのが弊社の評価だ。2014年10月期は、売上高及び各利益項目が期初予想を上回って着地した。2015年10月期は、売上高、各利益項目が全般に期初予想に対して未達となった。この理由は、同社の成長エンジンと期待されていた公会計ソリューション事業において、収益計上のタイミングが後ずれしたためだ。同社は10月決算だが顧客である自治体側は3月が年度末であることが背景にあり、過度に懸念する必要はないと弊社では考えている。2016年10月期第2四半期決算は、詳細は後述するが、売上高は予想に対して未達だったが、営業利益以下の各利益項目は予想の線で着地した。 弊社がより注目しているのはストック収入の金額と売上高全体に占める割合だ。ストック収入とは、月次利用料などの形で定期的に入るタイプの収入であり、顧客数やソフトウエアの累計販売数などが積み上がるほど増加する性格を有する収入だ。ストック収入の比率が高まると収益の安定性の増大につながると言える。クラウドサービスの開始以前は、販売した業務支援パッケージソフト・システムに対する保守・サポート収入がストック収入の中心だった。しかしクラウドサービス開始以後は、クラウドサービスの月次収入がストック収入に加わり、ストック収入の金額と割合は徐々に拡大してきている。 2016年10月期第2四半期のストック収入は522百万円(前年同期比14.7%増)で、全売上高に対する割合は34.8%に達した。同社は期初の時点で2016年10月期通期のストック収入を682百万円(前期比7.8%増)と予想していたが、そのペースを大きく上回っている。このことは、「V&V Business」の中のVolumeビジネス、すなわち小規模事業者向けのクラウドサービスの販売が順調に推移ししていることを示すものだというのが弊社の理解だ。 同社は2016年10月期の営業利益について、中期経営計画の業績計画では403百万円としていたものを、2015年12月に公表した期初予想では314百万円に引き下げた。この点について弊社では、2015年10月期の売上の期ずれの影響を勘案して、ストック収入の売上予想を916百万円から682百万円に引き下げたことに、その原因があるとみている。今回、同社のストック収入が順調に拡大していることが明らかになったことは、今期の利益上振れ可能性が強まったことを示唆するものだと弊社では考えている。 (執筆:フィスコ客員アナリスト 浅川 裕之) 《HN》
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