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あらた Research Memo(3):16/3期の売上高は2期ぶりに過去最高を更新、利益も大幅増益

2016/7/1 16:02 FISCO
*16:02JST あらた Research Memo(3):16/3期の売上高は2期ぶりに過去最高を更新、利益も大幅増益 ■業績動向 (1) 2016年3月期の業績概要 5月13日付で発表されたあらた<2733>の2016年3月期の連結業績は、売上高が前期比5.9%増の676,743百万円、営業利益が同131.5%増の5,699百万円、経常利益が同135.4%増の5,811百万円、親会社株主に帰属する当期純利益が同188.4%増の3,244百万円となり、売上高は2期ぶりに過去最高を更新、利益面でも大幅増益を達成した。また、期初会社計画並びに2月の修正計画に対しても上回って着地するなど、期を通して好調に推移したことがうかがわれる。 売上高の増収要因は、消費増税の影響が一巡したことに加えて、化粧品やベビー用品などを中心にインバウンド消費が拡大したこと、全国的に天候に恵まれ季節商材の販売が好調に推移したこと、すべてのカテゴリーにおいて平均販売単価が上昇し、比較的高価格帯の商品の販売が増加したことなどが挙げられる。このうち、インバウンド消費の影響額に関しては、全体でおよそ90億円程度(うち紙製品60億円、化粧品等30億円)になったと同社ではみている。 売上高の伸びを商品カテゴリー別で見ると、トイレタリーを除くすべてのカテゴリーが増収となった。Health&Beautyについてはインバウンド消費の拡大を主因として前期比8.5%増に、紙製品については紙おむつがインバウンド消費で増加したほか、ティッシュペーパーやトイレットペーパーも高価格帯の商品が好調に推移したことで、同7.6%増となった。また、ペット用品については子会社のジャペルの市場シェアが拡大したこともあり、同10.2%増となった。一方、トイレタリーについては、前期比0.7%減と唯一減収となった。インバウンド消費の恩恵をほとんど受けなかったことや、虫除け防虫剤の一部製品で2015年1月に消費者庁から景品表示法違反の指摘を受け、同製品の売上高が前期比3割減収と大きく落ち込んだことが響いた。 また、業態別売上高で見ると、主力販売先であるドラッグストア向けが前期比6.4%増、ホームセンター向けが同3.5%増とそれぞれ堅調に推移した。また、その他が同13.0%増と2ケタ増収となったが、これはディスカウントストア向けやインターネット販売がそれぞれ好調に推移したことが要因となっている。なお、海外事業ではタイでDHC化粧品((株)ディーエイチシー)の総代理店として現地日系小売企業向け(ツルハ<3391>、マツモトキヨシ<3088>等)に卸販売しているが、売上規模としてはまだ軽微となっている。 営業利益の増益要因は、増収効果に加えて売上総利益率の上昇、及び販管費率の低減によるものとなっている。売上総利益率は前期の10.11%から10.45%と0.34%上昇した。この要因としては、不採算取引の見直しを行ったことや、高価格帯商品の販売が伸びたこと、また、同一商品でも単価を維持したまま販売ができたこと(値下げ販売や返品が少なかった)などが要因となっている。 販管費率については前期の9.73%から9.61%と0.12%低減が進んだ。主要項目別の対売上比率で見ると、荷造発送費が運送費の上昇を背景に0.09%上昇したものの、人件費が0.06%、その他が0.15%それぞれ低下した。人件費については間接業務の集約化などにより、従業員数の抑制が進んだことが改善要因となっている。また、その他では前期に計上した(株)白元の民事再生法申請に伴う貸倒引当金548百万円がなくなったことで0.08%の改善要因となっており、賃借料やその他経費などを抑制したこと等も改善要因となった。 なお、受託物流事業の収益が改善したことも大きい。受託物流事業は事業開始後2年間ほど苦労してきたが、顧客との取引条件の見直しや物流センター内業務の効率化を進めてきたことにより、当期の収支は大幅に改善している。ただ、まだ一部の拠点については適切な採算になっておらず、今後も取引条件の見直しを進めていくことで、2017年3月期は全拠点の黒字化を目指していく方針となっている。 (執筆:フィスコ客員アナリスト 佐藤 譲) 《YF》
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