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高木証券 Research Memo(5):1999年の売買手数料無料化で業界内競争は激化

2016/5/26 16:34 FISCO
*16:34JST 高木証券 Research Memo(5):1999年の売買手数料無料化で業界内競争は激化 ■高木証券<8625>の会社概要 (4)業界環境 証券業界に大きな衝撃を与えたのは、1999年の株式売買委託手数料自由化であろう。個人投資家の株式売買が、手数料の安さを売りとするネット取引に大きくシフトするとともに、台頭するネット証券を中心として手数料割引競争が激化した。 そのような環境変化は、個人投資家からの手数料収益に多くを依存している準大手以下の証券会社には強い逆風となった。2012年3月期には株式市況の低迷も重なって、日本証券業協会に属する会員証券会社274社のうち164社が当期損失を計上する結果となった。また、ピークの2009年3月末には321社であった日本証券業協会の会員数も、相次ぐ合併や廃業などにより、2015年3月末には254社に減少しており、業界の淘汰が進展している。裏を返せば、特長のあるサービスで差別化を図ることができる証券会社にとっては、大小を問わず、生き残ることによる残存者利益を享受できる環境とも言えよう。 一方、業界構造については、事業規模などに応じて、大手、銀行系、準大手、中堅・中小などのグループに分類されるが、同社は中堅・中小のグループに属している。同社と同グループの証券会社には、水戸証券<8622>、岩井コスモホールディングス<8707>、極東証券<8706>、藍澤證券<8708> などがある。 また、証券業界の特徴として、株式による受入手数料に依存した収益構造が挙げられる。過去の株式市場の動向と業界全体の業績を見ると強い相関関係が見られる。リーマンショックや円高進行等による景気後退の影響で株式市場が低迷するなかで、証券業界も2009年3月期から2012年3月期まで業績不振が続いた。2013年3月期以降は株式市場の回復に伴い業績も改善傾向にあったが、2016年3月期は世界的な連鎖株安の影響等により再び厳しい収益環境となった。 (執筆:フィスコ客員アナリスト 柴田 郁夫) 《HN》
関連銘柄 5件
8622 東証プライム
545
11/27 15:30
-8(-1.45%)
時価総額 35,801百万円
独立系の中堅証券会社。1921年創業。関東一円を中心に店舗展開。水戸ファンドラップ、投資信託、外国債券、国内株式などが主要取扱商品。投資信託、ファンドラップを軸としたストック収入の拡大などに取り組む。 記:2024/08/01
8625 東証2部
269
4/27 14:34
±0(0%)
時価総額 16,077百万円
大阪を本店とする中堅証券。1873年創業で個人取引など対面営業に定評。投信分析システム「ファンド・ラボ」や「投信の窓口」の拡大に注力。東海東京FHがTOBで子会社化。17年4月28日付けで上場廃止。 記:2017/05/31
8706 東証プライム
1,347
11/27 15:30
-24(-1.75%)
時価総額 44,153百万円
独立系証券会社。対面コンサルティング営業が基本。強固な顧客基盤、多彩な商品提供力が強み。投資銀行業務、不動産投資商品の組成・提供等も。配当性向70%目安。中期事業計画では27.3期ROE8%目標。 記:2024/06/17
2,283
11/27 15:30
-17(-0.74%)
時価総額 57,105百万円
関西地盤の中堅証券「岩井コスモ証券」を中核とする持株会社。対面取引・コールセンター取引、インターネット取引等を手掛ける。証券営業部門はでは国内外株式を中心とする提案営業に注力。賃上げで優秀な人材確保図る。 記:2024/06/03
8708 東証プライム
1,708
11/27 15:30
-3(-0.18%)
時価総額 81,174百万円
独立系の中堅証券会社。1918年創業。業界トップクラスの実績を持つアジア株取引が強み。投資事業、運用事業、金融商品仲介事業等も。総還元性向50%以上目安。プラットフォームビジネスの拡大等に取り組む。 記:2024/07/01