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【FISCOソーシャルレポーター】個人投資家ゆたぽん氏:業績面とテーマ性の両面でリーバイスに注目

2016/5/17 13:03 FISCO
*13:03JST 【FISCOソーシャルレポーター】個人投資家ゆたぽん氏:業績面とテーマ性の両面でリーバイスに注目 以下は、フィスコソーシャルレポーターの個人投資家ゆたぽん氏(ツイッター:@yutanpo104 )が執筆したコメントです。フィスコでは、情報を積極的に発信する個人の方と連携し、より多様な情報を投資家の皆様に向けて発信することに努めております。 ---- ※2016年5月16日12時に執筆 国内株式市場では、5月12日、5月13日と企業決算期のピークを通過した。5月第2週の個別株の物色動向を見ると、時事ネタや材料からのテーマ株物色というよりは、個別決算に絡んだ需給要因が株価を大きく上下させていたように感じる。 決算発表直後は株価が激しく上下することがあるものの、その後は決算結果や来期予想を踏まえたトレンド形成をしてくることが多い。好業績のものにテーマ性や話題性があれば、なおさら物色意欲も湧いてきそうだ。 今回は先月の決算を受けて、個人的に注目している銘柄を考察させていただく。推奨ではない。 <9836>リーバイ・ストラウス ジャパン ◆企業概要 米国系ジーンズ大手「リーバイス」の日本法人。カジュアル専門店での販売のほか、百貨店、駅ビルを強化。 ◆今後の見通し (1)業績面 4月13日に発表された16年11月期第1四半期(15年12月-16年2月)の決算では、前年同期比で売上高21%増の3,165百万円、営業利益、経常利益共に黒字転換しており、それぞれ552百万円、576百万円となっている。また、1株当たり利益(EPS)は17.1円と既に通期計画の4.3円を大きく上回る結果となり、今後は業績予想の上方修正が期待される。 中身を見てみると、小売店での年末年始の冬物商戦が好調であったこと及びアウトレットでの販売が外国人旅行者の購買に後押しされて好調であったという。オリジナル商品の流通が少ないヴィンテージジーンズのリバイバル版販売、ストレッチなど機能性素材を使用した製品の拡充、外国人旅行者に対してメイドインジャパンのPRなどといった商品施策が見られる。また、会社四季報にも記載あるように、親会社との新ライセンス契約により支払いロイヤリティが減少するため、黒字安定化が見込まれている。 仮に第一四半期のEPSを×4で単純計算すると通期EPSは17.1×4=68.4円、PER15倍程度の株価は68.4×15=1026円となり、現在の株価392円(5/16終値)の2.6倍超となる。これは多少乱暴な計算ではあるが、今回1Qの数値がいかに予想を上回るサプライズだったかが見て取れる。 決算後の株価推移としては4月13日の終値259円から決算発表後は急騰。5月10日には日中高値448円を付けるまで上昇している。今後は7月に予定されている中間決算発表前に上方修正期待買いが入る可能性も考えられることから、押し目を拾いたい向きは少なくないだろう。 (2)テーマ性 リーバイスの株価を考察するうえで絶対に欠かすことのできない大きなテーマがある。それは、米グーグルと提携し共同開発中の、ITと衣料の融合であるスマート衣料「スマートジーンズ」だ。 こちらに関しては市場の関心は非常に高く、これまで2度の急騰を演じた。2015年5月末に最初の報道を受けて、株価は182円からわずか2週間で1000円を超えるまで上昇。同年12月にも報道を受けて250円前後からこちらも2週間で高値484円まで急騰している。 グーグルは先端技術研究部門「ATAP」にハイテク繊維を開発する「プロジェクト・ジャガード」を発足しスマート生地の開発を進めている。昨年5月の開発者会議「グーグルI/O」では、タッチパッド機能を持たせた布地の一部を指で叩くことによって、スマホの音楽を再生したりボリュームの調整をしたりなどといった機能を披露していた。当時から製品化に向けた話し合いが行われており、2016年秋にはマーケット導入予定とされている。最初の報道から丁度1年を迎える現在の進捗が気になるところである。 目先の一大イベントとして、昨年スマートジーンズが発表されたイベント「グーグルI/O」が5月18-20日にかけて開催される。また、5月24日にはスマートファブリックやウェアラブルテクノロジーの「Wear Conference2016」というイベントで、リーバイスとグーグルによる共同の講演も予定されているそうだ。 思惑は膨らむばかりだが、上記のイベント内で具体的な発表(発売時期など)があれば、これまでの報道に対する反応からしても、人気化する可能性が高いだろう。 ◆まとめ 親会社であるリーバイ・ストラウス・アンド・カンパニーの株式保有比率が83.5%と圧倒的であり、人気化し買いが殺到した場合は品薄となる可能性がある(※2015年6月1日からは5営業日連続のストップ高を記録している)。一方、商いが活発化していないと1000株単位と板の薄さが取引を難しくするかもしれない。 しかしながら、足元の業績動向を踏まえた下値リスクはそこまで大きくないと想定した場合、目先のイベントへの期待感、関連銘柄の少ないスマート衣料関連というテーマ性が、今後の株価形成にどう影響してくるのか、大いに注目していきたいところである。 ※「project jacquard」で検索すると、グーグルが取り組む最新のスマート衣料関連の動画や記事がたくさん出てくるので、気になる方は一度見てみると良いかもしれない。 最後に、考察は個人の見解であり、買い推奨ではありません。また、盛り上げるか盛り上げないかは大口次第。先のことはわかりませんので悪しからず。 ---- 執筆者名:ゆたぽん(ツイッター:@yutanpo104 ) 《NO》
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米国のリーバイ・ストラウスの日本法人。リーバイスブランドのジーンズやジャケット、シャツ、パンツの輸入、販売。19.11期上期はボトムスやトップスが堅調も、広告宣伝費や新規店舗の店舗運営費用等が増加した。 記:2019/10/06