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アウトソシング Research Memo(7):売上高は前期比36.1%増、営業利益は同55.5%増で着地
2016/4/25 15:55
FISCO
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*15:55JST アウトソシング Research Memo(7):売上高は前期比36.1%増、営業利益は同55.5%増で着地 ■決算概要 (2) 2015年12月期決算の概要 アウトソーシング<
2427
>の2015年12月期の連結業績は、売上高が前期比36.1%増の80,860百万円、営業利益が同55.5%増の3,125百万円、経常利益が同46.8%増の3,224百万円、当期純利益が同37.5%増の1,810百万円と大幅な増収増益となり、6期連続で売上高の過去最高を更新するとともに、各利益も過去最高を達成した。期初予想に対しても、売上高、各利益ともに上回る着地となり、中期経営計画の初年度は順調に滑り出したと言えよう。 売上高はおおむねすべての事業が伸長した。主力の「製造系アウトソーシング事業」及び「技術系アウトソーシング事業」が、旺盛な人材ニーズが追い風となるなかで、PEOスキームやキャリアチェンジなどの独自の取り組みが奏功したことにより好調に推移した。また、「海外事業」も積極的なM&Aの実施により大きく拡大した。一方、「管理系アウトソーシング事業」が減収となったのは、労働者派遣法が規制緩和の方向で改正されたことから、派遣活用ニーズが増大したことを反映したものであり、その分は「製造系アウトソーシング事業」の伸びに振り替わったものとみることができる。 損益面でも、のれん償却費の増加(前期比404百万円増)や新たな産業への進出に向けて発生した先行費用(約300百万円)等により販管費が増加したものの、増収により吸収することで増益を確保するとともに、営業利益率も3.9%(前期は3.4%)に改善した。なお、経常利益が営業利益を上回っているのは為替差益(51百万円)の計上によるものである。 財務面では、相次ぐM&Aの実施(現金支出ベースで合計約48億円)に伴い総資産が37,042百万円(前期末比53.5%増)と大きく拡大したが、第三者割当増資(新株予約権の行使)による新株発行(約39億円)や利益の内部留保により純資産も11,664百万円(前期比69.5%増)に拡大したため自己資本比率は31.5%(前期末は28.5%)に改善した。また、有利子負債もM&Aに伴って長短併せて10,902百万円(前期末比64.1%増)に増加したが、短期的な支払い能力を示す流動比率は122.3%、利払い能力を示すインタレスト・カバレッジ・レシオも21.3倍の水準にあり、財務面の安定性に懸念はないと判断できる。 また、営業キャッシュフローは高い水準でプラスを維持した一方、投資キャッシュフローはM&Aにより大きくマイナスとなった。ただ、新株発行や借入金等による財務キャッシュフローで賄うとともに、現預金残高も大きく増加している。 主力事業における業績は以下のとおりである。 「製造系アウトソーシング事業」は、売上高が前期比20.1%増の30,591百万円、営業利益が同57.6%増の921百万円であった。国内生産が堅調に推移した上、2015年9月に労働者派遣法が改正されたことにより独自のPEOスキームが軌道に乗り始めたことから計画を上回る増収増益となった。採用人数は前期比49.5%増の9,340名(計画では6,627名)、そのうちPEOスキームによる採用人数も2,412名(計画では1,800名)と計画を大きく上回るとともに、採用単価も業界全体で採用費の高騰が課題となっているなかで、前期比23.7%減の52,276円(計画では72,318円)に大きく低下した。採用単価の低下は媒体費のかからないPEOスキームが拡大した効果であり利益率の向上に寄与している。PEOスキームへの参画企業数も158件(目標では150件)と計画を上回った。 なお、新たに開始したコンビニ業界及び米軍基地向けは、2015年12月期まで「製造系アウトソーシング事業」等に含まれているが、両方合わせて約10億円の売上貢献があったもようである。 「技術系アウトソーシング事業」は、売上高が前期比43.2%増の31,552百万円、営業利益が同68.5%増の2,398百万円であった。独自の人材育成カリキュラムを活用したキャリアチェンジによる人材開発が奏功したことで、好調な輸送機器メーカー向けのほか、注力するIT及び土木建築系向けに順調に業容を拡大した。採用人数は前期比46.5%増の1,879名(計画では1,492名)、そのうちIT系エンジニアは242名、土木建設系エンジニアは128名であった。一方、採用単価は前期比12.1%増の235,897円(計画では240,119円)と上昇したが計画は下回った。 「海外事業」は、売上高が前期比66.1%増の17,181百万円、営業利益が同169.8%増の235百万円であった。アジア市場におけるオーガニックな成長に加えて、相次ぐM&Aによる効果とシナジー発現により大きく拡大した。地域別の売上高では、アジアが約132億円、オセアニアが約22億円であったほか、新たに進出した欧州が約13億円、南米が約3億円となった。 (執筆:フィスコ客員アナリスト 柴田 郁夫) 《HN》
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