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飯野海運 Research Memo(1):110年以上の歴史を持つ海運会社、海運業と不動産業で永続的な安定成長を目指す

2016/3/17 16:32 FISCO
*16:32JST 飯野海運 Research Memo(1):110年以上の歴史を持つ海運会社、海運業と不動産業で永続的な安定成長を目指す 飯野海運<9119>は、1899年設立(飯野商会、京都府舞鶴市)で、110年以上の歴史を持つ海運会社である。1964年の海運集約に際して定期船部門を分離・譲渡し、その後は資源・エネルギー輸送を主力とする海運業(外航海運業、内航・近海海運業)、および本社の飯野ビルディングを主力とするオフィスビル賃貸などの不動産業を展開している。収益は海運と不動産賃貸が2本柱である。 海運業は、原油や石油製品を輸送するオイルタンカー、石油化学製品を輸送するケミカルタンカー、LNG(液化天然ガス)やLPG(液化石油ガス)を輸送する大型・小型ガスキャリア、石炭・木材チップ輸送用の専用船および穀物・鋼材・肥料などを輸送するドライバルクキャリア(ばら積み貨物船)を運航している。収益面ではオイルタンカー、ケミカルタンカー、ガスキャリア、石炭・木材チップ専用船は1年以上の中・長期契約が中心のため、一般ばら積み貨物船に比べて運賃市況低迷の影響を比較的受けにくい。また、円安もメリットとなる。 不動産業は、本社ビルである飯野ビルディング(イイノホール&カンファレンスセンター含む)など、6棟のオフィスビルを東京都心部の一等地に所有して、オフィスビル賃貸を主力としている。飯野ビルディングのオフィス部分のテナントには、ゆうちょ銀行<7182>、かんぽ生命保険<7181>、双日<2768>、川崎汽船<9107>といった大手優良企業が入居しており、建て替えが完了した2011年の開業時から満床状態である。またレンタルフォトスタジオ事業を行うイイノ・メディアプロ(広尾、南青山)も展開している。 2016年3月期通期の連結業績予想(2016年1月29日開示)は、売上高が2015年3月期比4.2%減の96,000百万円、営業利益が同2.7%増の8,200百万円、経常利益が同11.2%増の8,000百万円、当期純利益が同4.1%減の5,000百万円としている。ドライバルクキャリアの市況低迷の影響で一部船舶にかかる特別損失の計上を見込んでいる。しかしケミカルタンカーおよび不動産賃貸が堅調に推移するため、売上高、営業利益、経常利益は2015年10月30日開示比据え置き、前年度比では営業増益、経常増益予想である。 中長期ビジョンとしては、海運業と不動産業を両輪に永続的な安定成長を目指している。中期経営計画「STEP FORWARD 2020」では、経営目標値(2014年4月24日時点)として2017年3月期売上高102,000百万円、営業利益10,000百万円(海運6,000百万円、不動産4,000百万円)、経常利益8,500百万円、当期純利益8,400百万円を掲げている。 株主還元の基本方針は安定的に配当を継続するとしており、2016年3月期の配当予想は2016年1月29日時点では前期と同額の年間10円(第2四半期末5円、期末5円)としている。 ■Check Point •110年以上の歴史を持つ海運会社 •収益は海運(外航海運、内航・近海海運)と不動産賃貸が2本柱 •海運はケミカルタンカーやガスキャリアの中長期契約が中心 •不動産は飯野ビルディングなど東京都心部の一等地に6棟所有 •2016年3月期は営業増益、経常増益予想 (執筆:フィスコ客員アナリスト 水田 雅展) 《HN》
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