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ヘリオス Research Memo(7):マイルストーン収入の減少や研究開発費の増加で営業損失は拡大

2016/3/11 16:13 FISCO
*16:13JST ヘリオス Research Memo(7):マイルストーン収入の減少や研究開発費の増加で営業損失は拡大 ■業績動向 (1) 2015年12月期業績 ヘリオス<4593>の2015年12月期の業績は、売上高で前期比64.9%減の98百万円、営業損失で1,060百万円(前期は568百万円の損失)となった。売上高については、前期にRPE細胞製品にかかるマイルストーン収入200百万円(大日本住友製薬との共同開発契約による)を計上した反動で減収となっている。98百万円のうち大半は欧州でのBBGの販売にかかるロイヤルティ収入となっており、一部再生医療事業の取り組みに関するコンサルティング収入が計上されている。 営業損失が拡大した要因は、マイルストーン収入の減少に加えて研究開発費が増加した影響による。研究開発費は開発体制の強化を進めたことにより前期比302百万円増加の629百万円となった。期末従業員数は前期比7名増の44名となった。人員に関しては今後も年間5~10名程度のペースで増員していく方針となっている。 (2) 2016年12月期の業績予想について 2016年12月期の会社側業績予想は開示していない。ライセンス契約の動向や臨床試験の開始スケジュールなど現段階では計画を立てるうえでの流動的な要素が多く、予想が難しいためだ。ただ、アサーシスとの契約に伴う契約一時金約18億円、及び脳梗塞治療薬の臨床試験にかかる開発費用約3億円を見込んでいるほか、その他の研究開発費用で6~7億円、販管費で5~6億円が想定されることから、事業費用は少なく見積もっても33億円程度が予想される。また、iPS細胞再生医薬品分野において事業を加速させることが可能な新規シーズを獲得する機会があれば、契約一時金の支払いが発生する可能性もある。一方で、売上高としてはBBGの販売ロイヤリティ収入の伸びにより1億円程度が見込めるほか、海外でのiPS細胞再生医薬品分野で事業提携が決まれば、契約一時金が発生することになる。 中期的には開発パイプラインの開発費用が先行するため、損益的には赤字が続くものとみられ、収益が本格的に拡大局面に入るのは現在の開発パイプラインの上市が見込まれる2020年以降のこととなりそうだ。 (3)財務状況 2015年12月末の財務状況を見ると、総資産は前期末比7,315百万円増加の10,487百万円となった。株式の上場により7,658百万円の資金を調達できたことで、現預金が7,248百万円増加した。また、投資その他が150百万円増加したが、これは関連会社のサイレジェンへの追加投資による関係会社株式の増加によるものとなっている。また、無形固定資産は、アキュメンから譲り受けたBBGの営業権に関するのれんの減少(のれん償却額は年間100百万円)を主因として、98百万円減少した。 一方、負債合計は前期末比603百万円増加の1,110百万円となった。前受金が387百万円、未払金が175百万円それぞれ増加したことが主因だ。純資産は前期末比6,712百万円増加の9,377百万円となった。新株発行により資本金、資本準備金が各3,846百万円増加した一方で、当期純損失958百万円の計上により利益剰余金が減少した。 なお、同社は手元資金の厚みを増すことを主目的に2016年1月に取引銀行4行から総額20億円の借入れ(返済期間3年間、金利1.0~1.8%)を実施している。同資金により脳梗塞治療薬の開発資金を賄っていく予定となっている。なお、加齢黄斑変性治療薬の今後の開発資金に関しては、直接開発費で52億円程度を見積もっているが、同資金は大日本住友製薬が拠出する契約となっており、業績面での影響は出ない格好となっている。 (執筆:フィスコ客員アナリスト 佐藤 譲) 《HN》
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時価総額 18,116百万円
体性幹細胞再生医薬品、iPSC再生医薬品等の開発を行うバイオベンチャー。iPS細胞株の外販等も行う。研究開発技術、臨床開発経験などが強み。ARDS治療薬はグローバル第3相試験実施に向けて準備進める。 記:2024/10/24