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エイアンドティー Research Memo(7):2016年12月期は増収減益予想、新製品サイクルの一時的費用を見込む

2016/3/9 8:00 FISCO
*08:00JST エイアンドティー Research Memo(7):2016年12月期は増収減益予想、新製品サイクルの一時的費用を見込む ■2016年12月期の業績予想 (1)概要 2015年12月期決算と同時に発表されたエイアンドティー<6722>の2016年12月期の業績予想は、売上高が前期比1.6%増の10,300百万円、営業利益が同23.5%減の920百万円、経常利益が同24.0%減の900百万円、当期純利益が同34.5%減の550百万円とした。配当は安定配当の維持の姿勢から2015年12月期と同じ20円とする。 (2)売上予想の裏付 売上高の予想を製品系列別に見ると、臨床検査機器システムは前期比1.1%減の5,470百万円、臨床検査試薬は同1.1%増の2,440百万円、消耗品は同0.7%増の1,790百万円、その他が同44.3%増の600百万円となっている。主力の臨床検査機器システムが減少するのは、臨床検査情報システムの売上高が同4.3%減の3,010百万円と予想されているのが最も大きな要因である。同事業は、新製品の「CLINILAN GL-3」が本格投入されることから、その販売対応に追われ、大型案件の件数が減少すると見ている。また、増収が見込まれる系列に関しても、検体検査装置は同2.6%増の800百万円、検体検査自動化システムは同3.4%増の1,660百万円と小幅な伸びにとどまる。検体検査装置は、出荷台数は堅調に推移すると見られるものの、OEM先との価格改定による減収要因があることや、日本電子が前期に中国向けに受注を伸ばした反動から同社へのOEMは増えない可能性があると見ている。検体検査自動化システムは引き続き堅調に推移すると見ているが、前期の伸びが大きかったため、高い伸び率は期待できないと予想している。 一方、臨床検査試薬や、消耗品は検体検査機器の前期までの好調な販売を反映し、堅調に伸びる。しかし、これらもOEM先との価格改定による減収要因の影響を見込んでいる。 なお、その他の伸びが高く予想されているのは、総合提案による大型案件受注の拡大に伴い、付随する他社製品の販売が増えると見込んでいるためである。 (3)利益予想の裏付 減益予想の要因は、売上原価と販管費の増加が見込まれるためである。売上原価は前期比3.8%増の5,580百万円、販管費は同6.7%増の3,800百万円を見込んでいる。売上原価の増加は、検体検査自動化システム「CLINILOG STraS」や臨床検査情報システム「CLINILAN GL-3」といった新製品の初期導入の対応により工数が増えるためである。ただ、これは、新製品の平均的なサイクル期間である約5年ごとに発生していることであり、一時的な要因である。一方、販管費の上昇は、人員拡充による人件費の増加と、製品の海外仕様への対応、さらに新規事業への投資といった成長戦略に伴う前向きな支出の増加による。なお、新規事業に関しては、トピックスで説明する。 (4)実現可能性の検証 業績予想に関しては、極めて固く見積もられている。取材によれば、足元における受注状況を踏まえた予想であり、最低レベルの予想値を公表したものと考えてよかろう。今後、大型案件などの受注増の可能性もあることから、売上高・利益ともに上振れすることもあろう。 (5)トピックス 2016年12月期は、新規事業の育成に着手する。具体的な事業はプロジェクトチームを立ち上げて検討しているが、方向としては、検体検査分野のすそ野を広げる形になりそうである。現状では、ケミカル分野での技術力を活かして検体検査分野での品ぞろえ強化を行うとしている。また、親会社のトクヤマとの共同研究も行っている。 新規事業と言ってもセグメントが増えるような内容ではなく、短期に多大な収益貢献をするような事業にはならない見通しである。中・長期の安定成長に資することを目的にじっくりと育て上げる方針となっている。 (執筆:フィスコ客員アナリスト 柄澤 邦光) 《SF》
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6722 JQスタンダード
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時価総額 11,308百万円
血液検査分野に特化した臨床検査機器メーカー。臨床検査情報システムや検体検査装置、試薬開発等を手掛ける。臨床検査試薬は伸び悩む。20.12期3Qは検体検査装置が増収。電解質分析装置のOEM向け販売が増加。 記:2020/11/11