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【FISCOソーシャルレポーター】個人投資家ゆたぽん氏:個別銘柄考察/シンワアート

2016/2/5 17:11 FISCO
*17:12JST 【FISCOソーシャルレポーター】個人投資家ゆたぽん氏:個別銘柄考察/シンワアート 以下は、フィスコソーシャルレポーターの個人投資家ゆたぽん氏(ツイッター:@yutanpo104 )が執筆したコメントです。フィスコでは、情報を積極的に発信する個人の方と連携し、より多様な情報を投資家の皆様に向けて発信することに努めております。 ---- ※2016年2月5日6時00分に執筆 これまで2回、テーマ株動向を寄稿させていただきましたが、今回は気になる個別銘柄をご紹介させていただきます。推奨ではありません。 <2437>シンワアートオークション ◆企業概要 高級絵画や陶磁器などの公開オークションを企画・開催。高額作品市場シェア50%超の最大手。電力自由化に向け子会社が電力卸売事業。子会社が香港を拠点にアジアからの訪日客向け医療ツーリズムマーケティング事業を展開。 ◆今後の見通し (1)現金からモノへの投資 アベノミクススタート以降、物価上昇率2%の達成に向け緩和政策を続けてきた日銀が、1月の会合で「マイナス金利の導入」を決定した。これにより、長期金利はもとより普通預金金利や定期預金金利が急低下している。実際にマーケットでも、発表直後から不動産株が大きく上昇するなど現金資産からの切り替えを先取る動きとなった。 こういった局面で不動産セクターの他に、活況が期待されるものがある。それは、美術品など資産価値の高い高額商品だ。資産形成目的の投資対象としてオークションに人が殺到するともいわれている。同社の倉田社長も2015年10月のダイヤモンド社による「美術品・ワイン・ウイスキー投資の実態」という記事中のインタビューで、「東京五輪が開催される2020年前後にピークが来るのではないか」という見通しを語っていた。 また、2015年11月の日経記事でも「規制の網をかいくぐった中国から漏れ出る巨額マネーの行方」として株式・不動産に並んで美術品を挙げており、NYの競売大手クリスティーズでオークションにかけられた美術品を中国の富豪が210億円で落札したと報道している。 このように、国内外の富裕層から投資対象としての美術品に対する関心の高まりは、高額美術品オークション国内最大手の同社にとっては今後追い風となりそうだ。 (2)インバウンド需要 インバウンド消費の実態に変化がみられる。これまで中国人観光客の多くは、電化製品・日用品・化粧品などを買い込む典型的な「爆買い」が代表的であった。しかし、昨今のインバウンド消費は「爆買い」から高級志向・文化などの体験型へと移行しているという。 その中で、同社のオークションにも注目が集まることが予想される。 さらに、もうひとつの新たなインバウンド需要として、「医療ツーリズム(メディカルツーリズム)」が爆発的な伸びを見せているという。中国では長年深刻視されている大気汚染により、健康に対する不安が高まってきているのだろう。しかし、医師の待遇も悪く優秀な人材が医師になりたがらないほか、そもそも医師と患者の信頼関係が薄く病院を信頼していない患者も多いという。日本で当たり前の医療サービスが中国にはないのである。そのため、健康を不安視した中国人観光客が、団体で様々な検診を日本の病院に受けに来るそうだ。 医療ツーリズムは、政府が訪日客増へ2016年6月の新成長戦略に盛り込み誘致を後押しすると先日報道された。また、2017年4月には大学の医学部が(震災復興目的での特例を除くと)38年ぶりに創設(国際医療福祉大学)されるという。政府は千葉県成田市を国家戦略特区として空港に近い地の利を生かし、グローバルな医師の育成と医療ツーリズムに取り組むことを決定している。 同社は既に香港を拠点として医療ツーリズムのマーケティングをスタートしており、今下期から業績寄与してくるものとされている。 ◆まとめ 足元の業績もオークション事業が好調のほか、電力自由化に向けた再生エネルギー事業に関してもセグメント別で黒字化を達成しており、2016年5月上期業績は売上高が前年同期比2.1倍の17.26億円となり、利益面でも黒字化している。通期計画では、売上高が前期比11.9%増の32.97億円、営業利益が同238.3%増の2.63億円、経常利益が同369.4%増の2.47億円、最終利益が同878.8%増の1.6億円と大幅な増益を見込んでいる。5日終値365円の株価は、予想PERで約13倍となっており、テーマプレミアムや割高感は感じられない。時価総額は24億円と低く、浮動株の少なさからも人気化した際の上昇力は高そうだ。アベノミクススタート後の高値は13年5月につけた940円。 高額商品オークションという上場企業では類似企業がなくオンリーワンであり、現金資産の移行による高級美術品ニーズの高まりと、新たなインバウンド需要、医療ツーリズム・電力自由化といった国策テーマに乗ったシンワアートの株価動向に注目していきたい。 参考文献:中島恵著“「爆買い」後、彼らはどこに向かうのか?-中国人のホンネ、日本人のとまどい” ---- 執筆者名:ゆたぽん(ツイッター:@yutanpo104 ) 《NO》
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美術品オークション会社。近代美術やコンテンポラリーアートに加え、資産価値の高いワインや家具などのオークション、ダイヤモンド投資、画廊運営事業等も。メタバース空間「Edoverse」が24年1月にローンチ。 記:2024/05/06