マーケット
11/29 15:15
38,208.03
-141.03
44,910.65
+188.59
暗号資産
FISCO BTC Index
11/30 11:47:30
14,500,901
フィスコポイント
保有フィスコポイント数
  
今月フィスコポイント数
  

極洋 Research Memo(3):主力の水産商事部門は戦前から水産業を営んできた強みがある

2015/12/14 16:17 FISCO
*16:17JST 極洋 Research Memo(3):主力の水産商事部門は戦前から水産業を営んできた強みがある ■会社概要 (3)競合及び特色 上記のように極洋<1301>は幅広く水産関連事業を行っているので、特定の競合会社ではなく、それぞれの分野で競合企業が存在する。 ●水産商事 主に商社事業であるため、この分野での競合は多い。同業の水産会社であるマルハニチロ<1333>、日本水産<1332>は言うに及ばず、総合商社である丸紅<8002>、三菱商事<8058>等の水産部門、そのほか、水産物専門商社などと競合する。さらに海外における買い付けなどでは、外国の商社及びバイヤーと競合になる場合も多い。激しい競争の中で長期的に勝ち抜くためには、いかにサプライヤーと信頼関係を構築し維持するかが重要であるが、同社には戦前から水産業を営んできた強みがある。取引先との強固な信頼関係及び水産物に対するプロフェッショナルとしての豊富な知識や経験が同社の強みと言えよう。 ●冷凍食品 この分野も競争は激しい。水産商事部門での競合企業に加え、冷凍食品メーカーとも競合する。ただし、同社の特色でもあり、また、強みでもあるのは、既述のように「生食用冷凍食品」であり、特に回転寿司向けで高シェアを誇っていることにある。この分野での競合は主に(株)ベニレイ及び(株)ニチレイフレッシュなどがある。 その一方で同社は、今までは一般家庭用の冷凍食品は扱っていなかった。言い換えれば同社が弱かった分野である。しかし2014年1月から自社ブランド「シーマルシェ」を立ち上げ、家庭用の冷凍食品市場に参入した。これは水産のプロの目で選んだ魚を、手軽に、おいしく食べられる家庭用の冷凍食品という点に強みがある。競争の激しい分野ではあるが、同社はゼロからの出発ながらもこれらの強みを発揮し、少しずつだがシェアを伸ばしつつある。最近では(株)イトーヨーカ堂やイオン<8267>などの大手量販店にも入っており、今後の動向に注目していきたい。 また、2013年7月には「だんどり上手」シリーズも発表した。これは毎日忙しい現場で“だんどりよく”調理してもらうための業務用商品であり、特に骨なし切身製品は独自製法で製造され、冷凍のまま調理可能である。高齢者施設及び事業所給食向けに販売され、シリーズ商品も順調に拡大している。 ●常温食品 主力製品が缶詰や珍味、及び健康食品であることから競合会社は無数にある。健康意識の高まりから水産食品への需要が高まるなか、いかに消費者に受け入れられる商品を開発できるかが、今後の成長を左右する。 ●物流サービス この分野も競争は激しいが、どれだけの庫腹規模を持っているかが鍵となる。その点で同社は、東京の城南島並びに大井、大阪、福岡という大都市圏(消費地)に冷蔵倉庫を有し、主要顧客にとっては利便性が高い。この点は同社の強みと言えるだろう。 また冷蔵運搬船を有していることも同社の特色だが、この分野の収益性をさらに高めるため、2014年3月には子会社であった極洋海運(株)を吸収合併した。 ●鰹・鮪 この分野も大手水産会社、総合商社から中小漁業者まで競合企業は無数にあるが、特にマグロにおいて競合するのが三菱商事系の東洋冷蔵(株)である。いかに良質の商材を安定的に供給できるかが鍵となる。 (執筆:フィスコ客員アナリスト 寺島 昇) 《HN》
関連銘柄 6件
1301 東証プライム
3,910
11/29 15:30
-15(-0.38%)
時価総額 47,225百万円
水産物中心の総合食品会社。1937年設立。生食商材や鰹鮪商材、業務用冷凍食品等も扱う。寿司種で国内トップクラスの販売実績。食品事業では自社工場製品の販売に注力。中計では27.3期営業利益135億円目標。 記:2024/06/13
1332 東証プライム
935.6
11/29 15:30
-2.9(-0.31%)
時価総額 292,310百万円
1911年創業の大手水産会社。水産事業、冷凍食品に強みを持つ食品事業が主力。特定保健用食品等の開発・提供、冷蔵倉庫事業、配送事業等も。コンビニ向けおにぎり・サラダは販売順調。養殖事業の安定・拡大図る。 記:2024/06/13
1333 東証プライム
3,006
11/29 15:30
-29(-0.96%)
時価総額 152,040百万円
水産国内最大手。2007年にマルハ、ニチロが経営統合。水産物の輸出入・販売・養殖のほか、冷凍食品等の加工食品事業、食材流通事業等も。紀文食品と資本業務提携。中計では28.3期営業利益310億円以上目標。 記:2024/06/13
8002 東証プライム
2,254
11/29 15:30
-22(-0.97%)
時価総額 3,778,558百万円
大手総合商社。芙蓉グループ。生活産業、食料・アグリ、素材産業、エナジー・インフラソリューション、社会産業・金融分野などで事業展開。みずほリースと資本業務提携。総還元性向は30%~35%程度が目安。 記:2024/08/30
8058 東証プライム
2,525.5
11/29 15:30
-22.5(-0.88%)
時価総額 10,554,110百万円
大手総合商社。原料炭や銅、液化天然ガスなど資源分野で世界有数の優良権益を有す。非資源分野は食品卸売に強み。自動車・モビリティ、複合都市開発等も。総還元性向40%程度目処。LNG事業の拡張などを図る。 記:2024/07/07
8267 東証プライム
3,594
11/29 15:30
-20(-0.55%)
時価総額 3,133,698百万円
流通大手。総合スーパーを軸に、食品スーパーやドラッグストア、金融、不動産などを手掛ける。アセアンなどアジアでも事業展開。GMS事業では食品PB中心に低価格戦略実施。SM事業では地域オリジナル商品を拡充。 記:2024/10/24