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テラ<2191>「バクセル(R)」の治験は現在、複数の企業とライセンス交渉

2015/5/29 14:34 FISCO
*14:34JST テラ<2191>「バクセル(R)」の治験は現在、複数の企業とライセンス交渉 ラジオNIKKEI マーケットプレスの『フィスコ presents 注目企業分析』5月28日放送において、テラ<2191>を取り上げている。主な内容は以下の通り。 ■会社概要 東京大学医科学研究所発のバイオベンチャー。がんの最先端治療法である樹状細胞ワクチン「バクセル(R)」(免疫細胞療法)等、細胞医療に関する技術ノウハウの提供及び研究開発を行っている。また、子会社の設立等により再生医療・細胞医療における周辺領域の事業化にも積極的に取り組んでいる。 ■樹状細胞ワクチンとは がんの治療法には一般的に、「外科療法(手術)」「化学療法(抗がん剤治療)」「放射線療法」と3つの標準的な治療法があるが、同社が提供する樹状細胞ワクチン「バクセル(R)」は第4のがん治療法と言われる免疫療法の1つであり、これらの標準的な治療と組み合わせることで効果を発揮する、最先端のがん治療法となる。 免疫細胞療法とは、患者自身の体から血液(免疫細胞)を一旦採取して、それを培養、活性化して体に戻し、取り除きたい悪性細胞(がん細胞)を退治していく方法である。「樹状細胞」はこの免疫細胞のことを言い、体内で異物を捕食することによりその異物の特徴(抗原)を認識し、リンパ球(異物を攻撃する役割を持つT細胞等)にその特徴を覚え込ませるといった役割を担う。これにより、そのリンパ球が異物のみを狙って攻撃することができるようになる。こうした「樹状細胞」とリンパ球の体内での役割、特徴をがん治療に活かしたものが、「樹状細胞ワクチン療法」と呼ばれるものである。同療法は同社が先駆して開発してきたが、現在は同療法を独自で開発、実施する競合企業や医療機関が増えてきている。 ■同社の事業内容について 同社の事業セグメントは、細胞医療事業、医薬品事業、医療支援事業の3つに区分される。 (1)細胞医療事業 「バクセル(R)」を中心とした独自のがん治療技術・ノウハウの提供、細胞培養施設の貸与、特許実施権の許諾及び集患支援サービスとなる。売上高の大半は、契約した医療機関から「バクセル(R)」の症例数に応じて得られる技術料や設備貸与料、特許使用料などとなる。契約医療機関の数は15年3月末時点で37ヶ所となっており、北海道から沖縄に至るまでほぼ全エリアにおいて契約医療機関が拡大してきている。また、症例数は累計で約9,250症例と、樹状細胞ワクチン療法では世界でトップクラスの症例実績となっている。 (2)医療支援事業 子会社であるバイオメディカ・ソリューションで展開する細胞加工施設の運営受託・保守管理サービス、並びに消耗品や関連装置の販売や、13年5月設立のタイタンで展開するイメージングCRO事業、14年2月に設立したオールジーン(旧ジェノサイファー)のゲノム診断支援事業、同8月にM&Aで子会社化したテラ少額短期保険(旧ミニンシュラー)の保険事業が含まれる。 オールジーンでは、医療機関から委託を受けた患者の遺伝子情報を解析し、患者個人に適した治療の選択のための情報を医療機関に提供するサービスを手掛け、がんや遺伝性疾患を中心とした患者に対する個別化医療の実現を目指している。20日付のリリースで、ハウステンボスのヘルスケアリゾート「健康と美の王国」に、先制医療のための新しいサービス「プリエンプティブトータルチェック&ケア」の提供を開始すると発表している。 (3)医薬品事業 樹状細胞ワクチン「バクセル(R)」の薬事承認取得に向け、14年1月に新たに設立した子会社のテラファーマが中心となって行う事業となる。 ■足元の業績動向と今後の見通し 15年12月期は、売上高が前期比19.1%増の22.21億円、営業損失が3.65億円となる見通し。細胞医療事業において症例数が増加しているほか、医療支援事業が好調に推移している。一方、「バクセル(R)」の治験開始に向けた研究開発費や、子会社の事業立ち上げ費用が増加する。 焦点となっている「バクセル(R)」の治験届は膵臓がんを適用領域として15年内に提出され、年内にも治験を開始する見込み。治験費用が16年度以降、本格的に計上されることになるが、現在、複数の企業とライセンス交渉を行っており、この契約時期によって収益状況も変わってくることが予想される。条件付(早期)承認制度活用を想定すると、治験が順調に進めば19年にも薬事承認が下りるものと予想される。同社は中期計画として20年度に売上高150.00億円を目標として掲げており、このうち半分を薬事承認された「バクセル(R)」で、残りを細胞医療事業や周辺事業で伸ばしていく計画だ。 ■株価動向 一目均衡表では雲の中での推移となっており、強弱感が対立しやすいところである。ただ、5月1日に付けた1415円を底値にリバウンドが継続しており、25日線水準での押し目買いを意識しておきたい。 ラジオNIKKEI マーケットプレス 『フィスコ presents 注目企業分析』毎週月・木曜14:30~14:45放送 《TM》
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時価総額 51百万円
樹状細胞ワクチン療法を中心とした癌治療技術を医療機関に提供。医薬品事業、新型コロナ迅速抗体検査キットの販売等も手掛ける。特定細胞加工物の受託製造事業の営業強化。減損損失剥落。22.12期1Qは損益改善。 記:2022/05/27