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アデランス Research Memo(5):ヘアクラブ社の本格寄与で2Q海外ウィッグ事業は大幅増収に

2014/11/12 16:37 FISCO
*16:37JST アデランス Research Memo(5):ヘアクラブ社の本格寄与で2Q海外ウィッグ事業は大幅増収に ■成長戦略 (2)海外ウィッグ事業の状況 2015年2月期第2四半期の海外ウィッグ事業は、売上高が前年同期比69.4%増の11,656百万円と大幅な増収となった(海外ウィッグ事業の子会社の数値を単純合算しており、短信の報告セグメントの売上高とは異なる)。これは2013年4月に男性用オーダーメイドかつら大手のヘアクラブ社(HC Inc.)を買収した効果が、今上期はフルに寄与したためである(前年同期は3ヶ月分だけ反映)。ヘアクラブ社以外の米国のウィッグ事業は前年同期比17.0%減収、欧州は15.3%増収、その他地域は26.6%増収とまちまちであった。 海外ウィッグ事業の中でも特に期待されるのがヘアクラブ社だ。ヘアクラブ社は米国の男性用オーダーメイドかつら市場で最大市場シェアを有しており、年商160億円規模の企業である。ヘアクラブ社は女性用オーダーメイドかつらも手掛けているが、売上高の男女別内訳は80%対20%で、男性向けが圧倒的に多い。店舗数は全米で約100店舗を展開している。 このようなヘアクラブ社の現況は、国内市場で熾烈な競争をしているアデランス<8170>経営陣の目には成長余地が極めて大きなものと映る。まず第1に同社が期待するのは、女性向けオーダーメイド市場の開拓だ。日本の例に照らしても、米国の女性向け市場が少なくとも男性用と同じ程度の市場規模があるとみるのは、極めて妥当な考え方と言えよう。同社は、女性向け市場の売上高を、できるだけ早期に男性向けと同程度に成長させることを目指す方針だ。仮に計画どおりにいけば、女性用かつらの増収分だけで約100億円の増収になると試算される。 2つ目の成長シナリオは、店舗網の拡大だ。同社が国内で展開するサロン数は155店で、ヘアクラブ社の店舗数より50%以上も多い。国土面積の差を考慮すれば、いかにヘアクラブ社の店舗密度が低いかが容易に理解できる。ここで注意を要するのは、店舗網の拡大には人材育成を行う必要があるということだ。この点は同社自身も慎重に考えており、1年で10店舗増程度の緩やかなペースでの出店を考慮しているようだ。こうした慎重なスタンスは、事業リスクを避けるという意味でポジティブに評価することができよう。 3つ目の成長戦略は新商品の投入だ。具体的には、ウィッグ(かつら)に至る手前の、増毛商品(国内ブランドの「ピンポイント」に相当)を男女両方に提供することを計画している。米国では育毛剤の次にすぐウィッグに行くパターンが一般的で、増毛商品はあまり発達していない模様だ。増毛商品が米国の消費者にどの程度受け入れられるかは未知数であるが、かつらと比較しての価格優位性や、手軽さなどから、一定の需要は掘り起こせると弊社では考えている。 ヘアクラブ社の収益動向は堅調だ。2015年2月期第2四半期業績は、正確な前年同期比較ができないものの、月次の売上動向から実質的には4%程度の増収(現地通貨ベース)であったと推定される。同社はヘアクラブ社について宣伝を見直すなどの施策を行っており、それが奏功した面もある。利益面では、減価償却費(有形・無形固定資産及びのれん償却費の合計)が1,361百万円発生しているため営業損失が597百万円となっている。減価償却費は非資金的費用であり、事業から生み出されたキャッシュを表すEBITDAは764百万円となり、10%近いEBITDAマージンとなっていることが分かる。 (執筆:フィスコ客員アナリスト 浅川 裕之) 《FA》
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時価総額 23,018百万円
かつらメーカー国内トップ。育毛、ヘアケア製品、植毛なども。新中計で20年度に売上高1千億円目指す。17.2期3Qは、広告費等の削減で主力のアデランス事業は大幅増益となるも、円高などの影響を補填しきれず。 記:2017/01/17