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3Dマトリックス Research Memo(2):CEマーキング取得で欧州、アジア等で事業化に向けた具体的な動きが進む

2014/10/6 8:38 FISCO
*08:38JST 3Dマトリックス Research Memo(2):CEマーキング取得で欧州、アジア等で事業化に向けた具体的な動きが進む ■主要パイプラインの動向 (1)吸収性局所止血材(TDM-621) 国内では製造販売承認に向けた独立行政法人医薬品医療機器総合機構(以下、PMDA)との協議が継続している。2011年5月に製造販売承認申請を提出後、既に3年を経過しており、過去のケースから見れば異例の長さとなっている点には留意する必要がある。 一方、海外では2014年1月にCEマーキング※を取得した欧州において、また、CEマーキングが適用されるアジア、オセアニアや南米において、事業化に向けた具体的な動きが進んでいる。欧州では7月以降にオーストリア、フランス、ドイツ等の各国における医療施設にて臨床使用が開始された。このうち、ドイツのHeart and Diabetes Center NRWは心臓血管外科手術の症例数が年間5,000例と世界でもトップクラスの医療施設であり、同施設で臨床使用が開始されたことは注目されよう。 ※CEマーキング:EU で定めた安全規格に適合していることを示すマークのことで、CEマーキングの取得によってEU加盟国域内での製品販売が可能となる 症例に対する評価としてはおおむね良好なコメントが得られているようだ。具体的な評価ポイントとしては、「患部表面が平滑でなくても、止血材がゾル状(短時間でゲル化)であるため、患部表面と止血材の間に隙間ができず、高い止血効果が得られる」「使い勝手が良く直ぐに処置に入れる」などの点が挙げられた。なお、一部の医療施設では、販売パートナー候補企業も臨床に参加して進められているようだ。 欧州では第2四半期(2014年8月-10月期)も既存施設での臨床使用を継続して行うほか、臨床使用のネットワークをさらに広げていきながら、KOL(Key Opinion Leader :キーオピニオンリーダーとなる医者や有力医療施設など)の評価も合わせて販売パートナー企業との契約を行う予定となっている。このため、臨床使用の結果が順調であれば第3四半期(2014年11月-2015年1月期)中にも契約が締結される可能性がある。また、製品売上としては、販売パートナー先との契約内容にもよるが、通常は初期ロットとして数ヶ月分をまとめて納入するケースが多いため、第3四半期または第4四半期(2015年2月-4月期)に売上計上が見込まれる。 アジアにおいてもCEマーキングが適用されるシンガポールとインドネシアで医療機器製品登録申請をそれぞれ2014年6月と7月に行った。このうち、シンガポールに関しては9月に登録承認を取得している。計画より前倒しでシンガポールでの販売が可能となったことから、現在は、販売パートナー先の探索を行っている段階にある。また、香港ではCEマーキング取得によって既に販売が可能となっているため、臨床使用を経て販売を行っていく計画としているが、既に販売パートナー候補先よりコンタクトを受けている模様で、2015年4月期中の販売開始を目指している。 南米では、2014年6月にブラジルに子会社を設立した。既にチリでは医師による非臨床での使用を開始している。チリはCEマーキング取得によって同国での登録申請も必要なく販売可能な国であり、現在進めている非臨床・臨床使用などが順調に進めば、2015年4月期中に販売が開始される可能性がある。 また、ブラジルでは早ければ2015年1月にも医療製品登録申請を提出できる見通し。承認取得までは国の事情から1年程度かかるとみており、販売開始時期は2016年中となりそうだ。その他では、メキシコでの医療製品登録申請も今後進めていく予定となっている。 米国では2013年2月にFDAに治験計画届を提出し、現在は治験開始に向けたプロトコル(治験実施計画書)の詳細に関する設定作業をFDAと協議しながら行っている段階にある。スリー・ディー・マトリックス<7777>では、2015年4月期下期(2014年11月-2015年4月期)中にも治験を開始する予定だ。症例数は250例前後となる見込みで、既に医療施設は確保済みだ。なお、米国における販売パートナーとの契約も治験開始と合わせて進めている模様だ。 その他、中国においても2014年8月に子会社を設立し、治験実施に向けた準備を進めている段階にある。中国はCEマーキングの適用エリアではなく、CRO(医薬品開発業務受託機関)を使って同国内での治験を進めていく予定で、販売パートナーと契約を締結する計画となっている。スケジュールとしては2017年4月期までに治験終了及び契約締結、上市は2018年秋以降となる見通しだ。 (執筆:フィスコ客員アナリスト 佐藤 譲) 《FA》
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時価総額 10,824百万円
自己組織化ペプチド技術を用いた医療製品を開発する。外科領域、組織再生領域、ドラッグ・デリバリー・システム領域で事業展開。消化器内視鏡領域の止血材はドイツで販売好調。24.4期3Qは大幅増収、損益改善。 記:2024/04/16