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ラクオリア創薬 Research Memo(3):新薬の種を創出しライセンスアウトで収益を上げるビジネスモデル

2014/8/29 18:14 FISCO
*18:15JST ラクオリア創薬 Research Memo(3):新薬の種を創出しライセンスアウトで収益を上げるビジネスモデル ■会社概要 (2)ビジネスモデル ラクオリア創薬<4579>は研究開発型の創薬企業であり、通常の製薬企業とは異なるビジネスモデルとなっている。同社は革新的な新薬の種(開発化合物)を創出し、その後の製品化・販売を担う製薬企業にライセンスアウト(技術・特許の導出)することで収益を上げるというビジネスモデルだ。 医薬品の研究開発は、元となる化合物を見つける「探索研究」、動物実験で安全性・有効性を確認する「前臨床開発」、ヒトで安全性・有効性を評価する「臨床開発」という大きく3つのプロセスを経て、新薬として承認申請が行われ、当局に承認されて薬として発売されることになる。臨床開発は、第1相(フェーズI)から第3相(フェーズIII)まで3段階に分かれている。ラクオリア創薬の事業領域は、探索研究から臨床開発の第2相(フェーズII)までである。 また同社は、大学等の研究機関との産学連携活動を積極的に推し進めている。根底には「顧客にとっての価値は、アカデミア(大学や学術研究機関)や企業の開かれたコラボレーションネットワークから生み出される」という思想が流れている。その成果は今年だけでも、名古屋大学における産学協同研究部門の設置、京都大学iPS細胞研究所との共同研究、米ヴァージニア・コモンウエルス大学による医師主導治験、という形で具現化している。 具体的な収入の内容としては、「契約一時金収入」など主として4種類がある。同社は製薬企業ではないため、「医薬品売上高」が立つことはないが、同社がライセンスアウトした化合物が医薬品として発売された場合には、その販売額の一定割合が「ロイヤリティ収入」として同社の収入となる。ロイヤリティの割合は個々の契約によって決定されるが、医薬品業界のごく一般的な例としては7%~10%と言われている。4種類の収入の中で、このロイヤリティが収入の期待値としては最も大きなものとなる。同社を「研究開発に特化したファブレス型製薬企業」と理解すると、収益構造をよりイメージしやすいかもしれない。 (執筆:フィスコ客員アナリスト 浅川 裕之) 《FA》
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旧ファイザー中央研究所が前身の創薬ベンチャー。愛知県名古屋市に本社。胃酸分泌抑制剤「テゴプラザン」、ペット用医薬品等を手掛ける。低分子創薬、イオンチャネル創薬が強み。テゴプラザンは承認国が順調に拡大。 記:2024/08/19