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ベネ・ワン Research Memo(9):事業環境では追い風が続き、パーソナル事業や海外事業の拡大見込む
2014/8/1 18:28
FISCO
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*18:28JST ベネ・ワン Research Memo(9):事業環境では追い風が続き、パーソナル事業や海外事業の拡大見込む ■中・長期的な展望 ベネフィット・ワン<
2412
>では景気の好転をはじめとした追い風は、2020年の東京オリンピックまでは続くとみている。 国内においては、パーソナル事業や中堅・中小企業向けの福利厚生事業の会員数が急激に伸びるとしている。また、インセンティブ事業やヘルスケア事業の成長にも注目だ。 さらに、海外事業の急拡大も期待している。海外事業拠点は現在、米国とアジアに6拠点あるが、これを欧州などにも広げ、既存地域においてもさらに拠点拡大を進めていく予定である。 海外事業の中心となるのは、まずはインセンティブ事業としている。同社独自の事業であるうえ、福利厚生(フリンジ・ベネフィット)とは異なりインセンティブ(報奨)という概念は世界共通であり、インセンティブにポイント制を採用するというアイデアは世界中の企業経営者から受け入れやすいと考えているためである。そして、これをきっかけに将来的には国内で展開している事業すべてを世界展開する方針である。 同社によれば、海外事業は2016年3月期から黒字転換し、以後、急拡大させるとしている。同社のビジネスモデルはストックビジネスであり、一定の顧客数を確保し、黒字化すれば、他の業種・業態に比べて赤字転落する恐れが低い。海外事業は今後、同社を支える大きな柱になる可能性がある。 しかし、同社がオリンピックイヤーまでに目指すのは、業績の拡大だけではない。同社は創業当時からの目標の1つである“サービスの製販分離”という市場改革を実現する環境が整ってきた、と考えている。そのため、この改革の実現にも本腰を入れて取り組む姿勢である。 これは、設立当初から同社が唱えている“サービスの流通システムの確立”と同じ意味である。モノの流通では、メーカーや生産者が作ったモノをスーパーなど小売店が売るのが当たり前である。一方、サービスは、サービスを提供する企業が販売も行っているのが普通である。同社は、これがサービス流通の硬直化を招いているとみている。 そして、1.東京オリンピック開催、2.スマートフォンの普及、3.高齢化によるサービス需要の変化が足元で起こっていることが、サービスの流通システムの確立に最高の追い風になるとみている。 この3つのキーワードから導かれるサービスの流通システムとは、スマートフォンを通じて、映画や演劇、レストランの予約など、あらゆる日常サービスが売り買いできるようになるということである。しかも、サービスを販売するのは、それらサービスを提供する企業や店ではなく、サービスを販売する専門店が担う。 こういった流通システムが普及することによって起こる最も大きな変化は、同じサービスでも時間や日にちによって値段が変わるということが普通に起こることである。 レストランの場合ならば、同じコース料理であっても、あまり客が来ない平日の昼間には価格を安くし、混雑する休日は反対に価格を上げるといったことが販売店によって柔軟にできるようになる。実現すれば、今までは休日に来店していた客の一部が平日に来店する効果が見込める。その分、休日に予約の取れなかった客が来店しやすくなる。店側は、客があまり来ない平日に売上が上げられるようになり、収益の平準化が図れる。 また同社は、高齢化によるサービス需要の変化がこういった流通システム普及の大きな追い風になるという。高齢化によって、平日の昼間も時間に余裕がある健康な消費者が増加していくことは間違いない。また、年齢を重ねるに従って、これらの人々は夕食の時間が早くなる傾向にある。レストランがそういった人々に『平日の日中ならば、ディナーを安く提供』という割引価格を提供すれば、日中の利用者が増える可能性が高い。 また、東京オリンピックによって再開発が進んでいけば、外出先からのネット接続がより便利にできるようなインフラ整備が行われると考えられる。そして、同社が何よりオリンピックに期待することは、日本人の意識の変革だとしている。過去にもオリンピックが開催された年には、日本をはじめ多くの国で社会や国民意識が大きく変革している。2020年のオリンピックでは、サービスの流通システム確立が変革の1つになるのではないか、というのである。 これを現実にするために、すでに同社では “ひな形”となるサービスをスタートさせている。2008年9月に開始した「食ベタイム」というマッチングサービスである。ここでは、飲食店の閑散期に合わせて50%や30%などの高割引率クーポンを時間・枚数限定で発行しており、サービスの利用は上々のようである。また、サービスの消費者を有料会員制にするビジネスモデルならば、利用できる人数が限られている分、サービスを提供する側の理解も得やすいという。 白石社長によれば、このようなサービスの流通システムはレストランだけでなく、映画、演劇などにも広がっていくと予想している。そして、3年後には日本に定着するだろうとしている。そのときまでには予約だけでなく、支払いもプリペイドやクレジットによりネット上で完結するようになると考えている。さらに、規制緩和がされれば、タクシーの乗車賃や病院の診療代などもシステムに乗ることが考えられると期待している。 白石社長は、サービス専門の流通システムが定着してきたときに「サービス流通ならば、ベネフィット・ワンと世界中から認識されるような企業になる」と語っている。 (執筆:フィスコ客員アナリスト 柄澤 邦光) 《FA》
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2412 東証プライム
ベネフィット・ワン
2,168
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+1(0.05%)
時価総額 345,126百万円
福利厚生代行サービスが柱。健診・保健指導代行や購買・清算代行も。会員数は961万人。ヘルスケアサービスの拡大図る。取引増で、24.3期3Qはヘルスケア(健診・指導等)が堅調。第一生命HDがTOB実施。 記:2024/03/04
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