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後場に注目すべき3つのポイント~米長期金利の上昇はいつまで続くか

2023/10/4 12:24 FISCO
*12:24JST 後場に注目すべき3つのポイント~米長期金利の上昇はいつまで続くか 4日の後場の取引では以下の3つのポイントに注目したい。 ・日経平均は大幅に5日続落、米長期金利の上昇はいつまで続くか ・ドル・円は小じっかり、米金利高で ・値下がり寄与トップはアドバンテスト<6857>、同2位は東エレク<8035> ■日経平均は大幅に5日続落、米長期金利の上昇はいつまで続くか 日経平均は大幅に5日続落。603.05円安の30634.89円(出来高概算9億1489万株)で前場の取引を終えている。 3日の米株式市場でダウ平均は430.97ドル安(-1.28%)、ナスダック総合指数は-1.86%と大幅に下落。8月JOLTS求人件数が予想に反して増加に転じたことで長期金利が急伸しリスク回避の売りが広がった。また、つなぎ予算を成立させ政府機関閉鎖回避にこぎつけたマッカーシー下院議長が共和党内の保守強硬派からの反発で解任されたことも先行き不透明感を強めた。米国株の急落を受けて日経平均は472.91円安からスタート。時間外取引の米10年債利回りが一段と上昇するなかリスク回避の売りが膨らみ、前場中ごろには30581.61円(656.33円安)まで下落。その後は下げ止まったが、買い戻しは鈍く安値圏での底這いが続いた。 個別では、米国時間に一時急速に円高・ドル安が進むなど神経質な動きが見られた為替動向の影響もあり、マツダ<7261>や三菱自<7211>などの輸送用機器セクターが前日に続き急落。丸紅<8002>、神戸製鋼所<5406>、フジクラ<5803>、三菱重工業<7011>、東京電力HD<9501>など景気敏感やバリュー(割安)系のセクター・銘柄も総じて大幅に続落。日米長期金利の上昇にもかかわらず三菱UFJ<8306>などの銀行株も急落。大型株は軒並み売られていて、アドバンテスト<6857>や東エレク<8035>の半導体株も大きく下落している。 一方、オリンパス<7733>やテルモ<4543>の精密機器、エムスリー<2413>やストライク<6196>、M&Aキャピ<6080>のグロース(成長)株の一角が上昇。好決算を手掛かりにクスリのアオキ<3549>は急伸。好業績の観測報道が伝わったオービック<4684>や前日の決算説明会で過度な警戒感が後退したネクステージ<3186>も上昇。東証スタンダードでは、電気自動車を走行中に給電する技術の開発に取り組んでいることを発表したカーメイト<7297>がストップ高まで買われた。 セクターでは輸送用機器、電気・ガス、卸売を筆頭にほぼ全面安となっている一方、精密機器のみが上昇している。東証プライム市場の値下がり銘柄が全体の89%、対して値上がり銘柄は9%となっている。 米長期金利の上昇が止まらず、株式市場ではリスク回避の動きが強まっている。米10年債利回りは3日、4.8%台に到達し、連日で2007年以来の高値を更新している。4日現在、時間外取引では4.82%まで上昇してきている。米労働省の8月雇用動態調査(JOLTS)の求人件数が上方修正された前月分から小幅ながら減少するとの予想に反し、大幅に増加したことが米連邦準備制度理事会(FRB)の追加利上げ観測を高めた。日本の10年債利回りも連日で0.780%と約10年ぶりの水準で推移している。 一方、東京株式市場では前日と同様、景気敏感・バリュー(割安)株の方がハイテク・グロース(成長)株より下落率の大きいことが目立っている。セオリー通りであれば、長期金利の上昇は株価バリュエーションが高く、金利に対する感応度の高いグロース株の方により大きなネガティブな影響をもたらす。 しかし、10-12月期に入ったことで、機関投資家は前四半期(7-9月期)に株価パフォーマンスの良かったバリュー株に利益確定売りを出すなど持ち高調整を進めているもよう。対して、前四半期に株価パフォーマンスの冴えなかったグロース株についてはこうした影響が小さく、これが金利上昇下でのセオリーに反した物色動向につながっているようだ。歯止めのかからない米長期金利の上昇は株式市場にとってネガティブな材料でしかないが、グロース株の金利上昇に対する底堅さが見られている点はポジティブに捉えられる。 米10年債利回りの動向については予断を許さないが、これまでの上昇ペースが非常に速かったことで、次の大台となる5%が近づいてきたこともあり、目先は騰勢が一服となる可能性もある。米商品先物取引委員会(CFTC)によると、投機筋は米10年債に対するポジションについて2021年後半以降、徐々に売り持ち高を増やしてきて、今年5月以降は過去10年を振り返る限り最大の売り持ち状況が続いている。投機筋が債券の売り持ち高を積み増す余地が少なくなっていると推察されるなか、今後は買い戻しによる債券価格の上昇(金利の低下)も予想される。 今晩の米9月ADP雇用リポートでは雇用者数の伸びが15万人と前月(17万7000人)から減少が予想されている。米8月JOLTS求人件数の予想外の上振れにより予断を許さない状況とはいえ、事前に警戒感がかなり高まっている分、予想通りに前月からの減少となれば、目先の安心感から株式の短期的な買い戻しが誘発されそうだ。 仮に米ADPの雇用者数も予想に反して前月から増加した場合には、もう一段の金利上昇・株価下落のリスク回避の展開が起こり得る。ただ、そうしたネガティブなシナリオが実現した場合には、週末の米雇用統計に対する警戒感は一段と高まる分、株式のさらなる下落余地は短期的には限られてくると考えられ、短期トレードのリスクリワードには妙味が出てこよう。 他方、つなぎ予算を成立させ米政府機関閉鎖回避にこぎつけたマッカーシー下院議長が共和党内の保守強硬派からの反発で解任されるなど、米政治情勢は混迷の様相を深めてきている。この問題については先行きをなかなか予想しづらく、引き続き株式市場のリスク要因としてくすぶる。 ■ドル・円は小じっかり、米金利高で 4日午前の東京市場でドル・円は小じっかりとなり、148円96銭から149円32銭まで値を上げた。前日の円急騰で為替介入の可能性について、日本政府は否定していない。一方、米10年債利回り上昇でドル買いに振れ、主要通貨は対ドルで弱含んでいる。 ここまでの取引レンジは、ドル・円は148円96銭から149円32銭、ユーロ・円は155円93銭から156円26銭、ユーロ・ドルは1.0460ドルから1.0475ドル。 ■後場のチェック銘柄 ・BBDイニシアティブ<5259>、KTC<5966>など、4銘柄がストップ高 ※一時ストップ高(気配値)を含みます ・値下がり寄与トップはアドバンテスト<6857>、同2位は東エレク<8035> ■経済指標・要人発言 【経済指標】 ・米・8月JOLT求人件数:961万件(予想:881.5万件、7月:892万件) 【要人発言】 ・NZ準備銀行 「政策金利は制限的なレベルにとどまる必要があると合意」 「成長見通しは依然として低迷」 「インフレ圧力の低下には、経済活動低迷の長期化が必要」 ・鈴木財務相 「為替介入の有無のコメントは控える」 「為替相場はファンダメンタルズを反映し安定的な動きが望ましい」 「市場動向を極めて注意深く緊張感を持ってみている」 「過度な変動はあらゆる可能性を排除しない」 ・神田財務官 「介入の有無、コメントを差し控える」 「過度な変動にはこれまで通り対応する」 「過度な変動に対してはあらゆる選択肢を排除せず適切に対応する」 <国内> ・14:00 日銀・需給ギャップと潜在成長率 <海外> ・特になし 《CS》
関連銘柄 21件
2413 東証プライム
1,646.5
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日本最大級の医療従事者専用サイトを運営。製薬企業の営業支援や医師・薬剤師の転職支援、治験支援、病院経営支援などを展開。予防医療分野への取り組みを推進。新型コロナ関連の特需が一巡も、3Q累計は増収確保。 記:2024/02/29
3186 東証プライム
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5/2 15:00
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中古車販売大手。総合店「ネクステージ」に加え、SUVやミニバン、輸入車に特化した各種専門店を展開。北海道東北地方は販売高が大幅増。拠点数の増加等により、販売台数が増加。23.11期通期は2桁増収。 記:2024/02/24
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北陸で最大手のドラッグストアチェーン。ドラッグストア「クスリのアオキ」を運営する。調剤併設を推進。スーパーよどばしとヒバリヤの事業を譲受。11月の店舗数は918。今上期は生鮮導入改装や日用品施策が奏功。 記:2024/01/16
4543 東証プライム
2,663
5/2 15:00
+4(0.15%)
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医療機器大手。注射器で国内トップシェア。心臓血管領域のカテーテル治療に加え、脳血管領域向けのカテーテル治療でも実績。京大iPS細胞研究財団とiPS細胞の培養分化自動化で共同研究を開始。3Q累計は増収増益。 記:2024/03/29
4684 東証プライム
20,650
5/2 15:00
+270(1.32%)
時価総額 2,056,740百万円
独立系システムインテグレーター。ERP市場でトップシェア。企業内システムの設計から導入、保守までの一貫体制構築。24.3期3Qは2桁増収増益。システムサポート事業は堅調。運用支援・保守サービス等が伸びる。 記:2024/02/02
5259 東証グロース
841
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-4(-0.47%)
時価総額 4,341百万円
中小企業向けクラウド型の営業支援ツールを展開。高度ITエンジニアによるシステムエンジニアリングサービスを手掛け、ITエンジニア派遣も事業領域。サブスク好調やコストコントロール進展で、1Qは増収・増益。 記:2024/03/29
5406 東証プライム
1,882
5/2 15:00
-4.5(-0.24%)
時価総額 745,923百万円
高炉国内3位。建設機械にも強い。アルミや素形材、機械、エンジニアリングも。配当性向は30%程度目安。鋼材は自動車向け需要が増加。価格改善等でアルミ板は販売価格が上昇。24.3期3Q累計は大幅増益。 記:2024/02/11
5803 東証プライム
2,779.5
5/2 15:00
+27(0.98%)
時価総額 822,351百万円
大手電線メーカー。電力や通信、光のケーブル、光通信部品に加え、電子ワイヤやHDD部品などを手掛ける。24.3期3Qは自動車事業部門が黒字転換。北米での新車種立ち上げなどが寄与。通期業績予想を上方修正。 記:2024/03/04
5966 東証スタンダード
2,609
5/2 11:30
-11(-0.42%)
時価総額 6,462百万円
レンチやスパナなどの作業工具で国内トップ。自動車整備用工具を中心に医療用工具や工作機械部品なども。一般産業市場向け販売は堅調だが、自動車整備市場向け販売は伸び悩む。24.3期3Q累計は業績足踏み。 記:2024/02/11
2,016
5/2 15:00
-41(-1.99%)
時価総額 63,966百万円
M&A仲介会社。買い手と売り手の双方に助言を行う直接提案型営業が主体。後継者不在による中小企業のM&A仲介ニーズを組み入れ成長。岩手日報社と提携し、岩手県で地域共創プロジェクトを開始。1Qは利益急伸。 記:2024/02/22
6196 東証プライム
4,045
5/2 15:00
-45(-1.1%)
時価総額 78,287百万円
独立系M&A仲介会社。譲渡希望先と買収希望先のマッチングにより事業承継中心のM&A仲介事業を展開。ネットを活用した仲介サービスに定評。南九州エリアを強化。成約案件の大型化もあり、24.9期1Qは利益急伸。 記:2024/02/23
6857 東証プライム
5,107
5/2 15:00
-35(-0.68%)
時価総額 3,912,825百万円
半導体検査装置大手。メモリ用に強い。非メモリ用も強化中。電子ビーム露光装置も。24.3期3Q累計はメモリ向けが1Qを底に上向く。だが非メモリ向けの回復に遅れ。償却費増も利益の重石。総還元性向5割以上目安。 記:2024/04/15
7011 東証プライム
1,413.5
5/2 15:00
+21(1.51%)
時価総額 4,768,651百万円
国内最大の総合重機械メーカー。火力発電プラントで世界トップクラス。造船事業や米ボーイング向け機体製造等も。エナジー部門は受注好調。原子力発電システムの受注増などが寄与。24.3期3Q累計は大幅増益。 記:2024/04/08
7211 東証プライム
479.4
5/2 15:00
-5.7(-1.18%)
時価総額 714,441百万円
自動車メーカー。日産やルノーらと提携し、世界的な協業を進める。SUVやミニバン、軽自動車、商用車等を製造、販売。中国事業の構造改革進める。中南米・中東他、北米などは販売台数増。24.3期3Qは2桁増収。 記:2024/02/10
7261 東証プライム
1,730
5/2 15:00
-58(-3.24%)
時価総額 1,093,021百万円
自動車メーカー。世界初の圧縮着火ガソリンエンジン「スカイアクティブx」など独自技術を保有。デザイン力にも定評。車載用円筒形リチウムイオン電池の供給でパナソニックエナジーと連携強化。3Q累計は利益急伸。 記:2024/03/31
7297 東証スタンダード
921
5/2 14:46
-13(-1.39%)
時価総額 7,303百万円
カー用品の製造・販売大手。アウトドア・スノーボード関連も展開。チャイルドシートや加熱式たばこ用充電器に実績。安全運転支援アプリで培った画像解析技術にも定評。アウトドア関連が伸び悩み、3Q累計は足踏み。 記:2024/03/22
7733 東証プライム
2,256
5/2 15:00
+65(2.97%)
時価総額 2,900,972百万円
内視鏡世界首位。消化器内視鏡で世界シェア7割。外科用も手掛け、顕微鏡、非破壊検装置も展開。ソニーと医療分野での協業を強化。キヤノンメディカルシステムズとは超音波内視鏡システムで協業。3Q累計は増収確保。 記:2024/02/14
8002 東証プライム
2,900.5
5/2 15:00
+53(1.86%)
時価総額 4,983,674百万円
大手総合商社。穀物と発電に強みを持つ。ライフスタイルや情報・物流、アグリに加え、化学品や金属、エナジー、資源開発、航空、船舶、金融等の事業を展開する。今期3Q累計はアグリや化学品、原料炭が足踏みとなった。 記:2024/03/31
8035 東証プライム
35,010
5/2 15:00
+70(0.2%)
時価総額 16,511,871百万円
世界的半導体製造装置メーカー。半導体の成膜や洗浄の前工程からテストまでの製造装置を展開。リソグラフィーでトップシェア。24.3期3Q累計はウェーハボンディング/デボンディング装置の量産受注が拡大。 記:2024/02/24
1,554
5/2 15:00
-9.5(-0.61%)
時価総額 20,640,220百万円
国内最大の金融グループ。傘下に三菱UFJ銀行、三菱UFJ信託銀行、三菱UFJニコス、三菱UFJモルガンスタンレー証券。アセットマネジメント事業を強化。金利上昇や国内外の預貸金収益増加で3Q累計は利益急伸。 記:2024/02/28
972.8
5/2 15:00
+23.8(2.51%)
時価総額 1,563,307百万円
電力事業を行う東京電力グループの事業持株会社。福島第一原発の廃炉作業や賠償・除染事業に重点。フュエル&パワー部門は黒字転換。燃料費調整制度の期ずれの影響が好転。営業費用減少。24.3期3Qは黒字転換。 記:2024/02/25