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NY株式:米国株式市場は反落、景気減速懸念や金融不安が重し

2023/8/9 7:18 FISCO
*07:18JST NY株式:米国株式市場は反落、景気減速懸念や金融不安が重し ダウ平均は158.64ドル安の35,314.49ドル、ナスダックは110.07ポイント安の13,884.32で取引を終了した。 中国の7月輸出入が予想以上に悪化し、世界経済の減速を懸念した売りが先行。加えて、格付け会社のムーディーズ・インベスターズ・サービスが主要銀6行の格付見直しや中小銀10行の格下げを発表し、金融不安が再燃した。一方、金利の低下に伴い、安値からは押し目買い意欲もみられ、終盤にかけては下げ幅を縮小した。セクター別では医薬品・バイオテクやテクノロジー・ハード・機器が上昇した一方で、半導体・同製造装置、ソフトウエア・サービスが下落した。 製薬会社のイーライ・リリー(LLY)は第2四半期決算で調整後の1株利益が予想を上回ったほか、糖尿病治療薬の「マンジャロ」などの売り上げが強く、通期の見通しを引上げ、買われた。エンターテインメントのディズニー(DIS)はコスト削減の一環として人口知能(AI)技術を調査する作業部会を設置したとの報道が好感され、上昇。 一方、地銀のM&Tバンク(MTB)やウェブスター・ファイナンシャル(WBS)などは格下げを嫌気しそれぞれ売られた。PNCファイナンシャル・サービシズ・グループ(PNC)やシチズンズ・フィナンシャル・グループ(CFG)は格付見通しの引き下げが嫌気され、下落。大手のJPモルガン(JPM)やゴールドマンサックス(GS)も同セクターの警戒感から売られた。貨物運送会社のユナイテッド・パーセル・サービス(UPS)は労使協約の暫定合意でコスト増を見込んで業績予想を引き下げ、下落。ホームセンター運営のホームデポ(HD)はアナリストの投資判断引き下げで下落した。 電気自動車メーカーのリビアン(RIVN)は取引終了後に決算を発表。1株損失が予想程には拡大せず、また生産見通し引上げが好感され、時間外取引ではやや買い優勢。配車サービスのリフト(LYFT)は四半期決算で予想外に調整後1株利益を計上、売上見通しも予想を上回り、一時買われたがその後は失速している。 (Horiko Capital Management LLC) 《YN》